早く、早く のんびりしてないで
夏が終わる前に。
しばらく前に、まだ東京も本気で暑かった頃、近所のスーパーで買い物をしていたら、ハワイ産のビールが目にとまりました。ラベルがかわいかったせいもあり、買おうかどうしようか少し迷って結局やめたのですが、その後、カリフォルニアの
そちこちで続けて同じビールをを見かけ、うーん、これは買えってことよね、と勝手に納得して、さっそく買ってきました。
ハワイでは非常になじみ深いヤモリがシンボルになったこちらは
Kona Brewing Companyのビール。その名の通り、ハワイ島のコナで作られるビールのようです。で、わたしは反対側とはいえ同じハワイ島に住んでいたにもかかわらず、現地でこのビールを飲んだことはおろか、店で見た覚えもないんですよねえ。まあ、当時はビールはもちろん酒全般をあまり飲んでいなかったし、ビール売り場もしみじみ見たこともなかったんですが。
定番は3種類あるようですが、近所にあったのは赤いキャップの
Longboard(ラガー)と水色のキャップの
Big Wave(ゴールデンエール)の2種類。ちなみに残り1種類は
Fire Rockというペールエールで、そのほかに期間限定だったりハワイ島限定だったり(多分)いくつか特別商品があるもよう。ちなみに
日本語のウェブサイトもありました。実は日本では有名なんでしょうか。改めて思い出すと、東京でも他の酒屋やレストランで見かけたことは結構あったかもしれません。どっちにしても飲むのは今回が初めてなんですが。
というわけで、いただきます。
うわっいきなり泡が全部消えました(汗)。撮影に手間取ったわけではなく、注いだ瞬間泡が消えました。注ぎ方がヘタなんですね、要は。。(でもホントは、ボトルのまま飲むほうが好きかも。)
全然おいしそうじゃない写真で恐縮ですが、、、向かって左がゴールデンエールのBig Wave、右がラガーのLongboard。ラガーは日本のビールの主流だけあって、すっきりとした苦味でさっぱりと飲みやすい。ゴールデンエールは、エールといっても軽めのほうで、かすかな甘みも感じられる味わい。
…えーと、あんまり参考にならない感想ですみません(汗)。どちらもおいしかったですよ。これを買って撮った頃はまだ東京も本気で暑かったしね。
ちなみに、王冠の内側はひとことハワイ語講座になってます。本日のひとことは、 …「wai」、日本語では「水」ですね。ちなみに日本人に
占領されている大人気の
ワイキキ(Waikiki)は、「水の湧き出る場所」とかそんなような意味だそうですよ。
もうひとつのほうは何だったっけか?と思ったかたは、この記事のトップに戻ってみてください。↑↑↑
…はいはい、「wiki wiki」、つまり「急ぐ」とか「速い」とかいう意味でした。暑いなか、日向でのんきに写真撮ってないで、とっとと飲め、とそういう意味ですかね。
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さて、このビールを買ったとき、ふと思いついたことがありました。
この夏はすっかりアイスクリームとシャーベット作りにはまっている身ゆえ、試したいレシピのリストには、ギネスビールのアイスクリームというのがあったのです。げーーーっと思われる方もきっとあると思いますが、意外と何か所かで見かけるアイディアなのです。
で、わたしが使ったレシピ本では、ギネス以外のビール(一部を除く)で代用可能、とされていたので、じゃあせっかくだからコナビールでいこうじゃないか、と即決。既にアイスクリーム用のギネスも調達してあったんですけどね、ま、普通に飲んでもいいし。
そんなわけで、作ってみた。
ゴールデンエールのほうで。味の説明のところに、かすかな甘みが…みたいなことが書いてあったので、こっちが合うかなーと。
ちなみに、元レシピ(ギネスのアイスクリーム)はAlice Medrich 著、
Pure Dessert (Artisan, 2007) より。牛乳なしで、卵と砂糖と生クリームでカスタードベースを作り、そこにビールを入れて冷やしてアイスにします。食べると、たしかにほんのりビール味!。ちびちびと、でもいつの間にか食べ終わってしまうような、癖になりそうな味。
ところでこれ、材料の数が少ないせいもありますが、これは使うビールの味がそのままアイスに反映されます。本では、ビールは何でもいいけれど、Indian Pale Aleなど、あまりホップが強いものは向かない、とされていて、それがどんなビールを指すのかいまいちわかってなかったのですが(汗)、ちょっとこのビールも苦味があったかもしれません。
さらに、この本には、ビールの冷菓がもうひとつありました。
ビールのグラニテ。せっかくハワイのビールも2種類あることだし、じゃあ両方作るか、ということで、軽めのビールが推奨されているグラニテのほうをラガーで作ってみました。作り方は、ビールに水と砂糖を少々加えて冷凍庫でしゃりしゃりに冷やし固めるだけ。アイスよりさらに簡単。
で、これは言ってみれば、ほとんどビールをそのまんま凍らせているようなものなので、アイスクリームよりも一層ビールの味がそのまま出ます。ビール氷かぁ、、と思っていたのですが、本ではバニラアイスのトッピングにするといい、とされていました。へー、なるほどー、とそこでバニラアイスを作る(または買う)ことを一瞬考えたところで、同じ本の別のアイスのレシピを思い出して、これはどうだ、と試してみることに。
作ってみたのは、はちみつのアイスクリーム。本では、「heavenly honey ice cream」と名づけられているのですが、材料は(ほぼ)牛乳、はちみつ、生クリームの3つだけ。牛乳をいちど温めて、冷ましてからはちみつを溶かし、クリームを入れるだけ。卵を使ってカスタードベースを作らないので簡単簡単。
して、出来上がったはちみつアイスに、ビールのグラニテをどさっと載せて食べたのですが、これが狙い通り大当たり。アイスの甘みと、ビールの苦味が互いに引き立てあっていて、よい組み合わせでした。
ときに、ハワイ島のビールを使ったお菓子に、はちみつを使ったお菓子を合わせるならば、やはりあれでしょう。
ハワイ島が誇る、
Volcano Island Honeyの上品な甘さの白いはちみつ。
わたしのハワイ土産の定番のひとつでした。住んでいた頃から結構何度もブログに登場しているので、見覚えがある方もあるかもしれません。
はちみつ嫌いだったわたしが初めておいしいと思ったこのはちみつを入れたアイスクリームは、材料のほとんどがクリームなだけあって、ふんわり軽くてほのかに甘くて、まさにHeavenlyという表現がふさわしい味。そのまま食べてももちろんおいしかったのですが、ビールのグラニテとの組み合わせはちょっとはまりそうな味でした。
と、にわかにハワイ島にちなんだ冷菓が3種類できたところで、、、
もも&シャンパンに続き、お約束の(なのか?)パフェ風。ビールのアイスとはちみつのアイス、ビールのグラニテを盛り合わせてみました。ちょっぴり苦くて、ほんのり香りがよくて、柔らかくてしゃりしゃりで、夏の夕方にぴったりなおやつになりました。
ちなみに、上の写真では、アイスに大きめの気泡が出来ているのが見えますが、これはビールの炭酸でしょうかね、やはり。そうそう、
アイス三昧のクイズ、
この画像の右から2番目の白っぽいのが、この「ビールのアイス」でした。先の写真は、実はまだ冷凍庫で冷やしかけのところを(明るいうちに撮影できるように、、汗)まだ柔らかいうちに撮ったので、さらに気泡が目立ってますね。
と、そんなわけで、ハワイ島の味と香り(と、個人的な思い出)をぎゅっと詰め込んだお菓子たち。
ビールを買った日、撮った日くらいまではすごく暑かったのに、ここ数日はすっかり暑さが落ち着いて、秋っぽい感じになってきました(それでもしつこくアイスは作ってますが、、)。特にビール好きではないし、サーフィンから何から海のスポーツも全面的にダメですが、一瞬だけ、ハワイの夏を思い出す、甘くて苦いビール(と、そのお菓子)でした。もしもまたハワイ島に行く機会があったら、ここの醸造所にも行ってみたいな。