タルト・タタンといえば、アップルパイのりんごを下に敷いてパイ生地を上に載せた「さかさま版」ですが、りんご以外にも洋梨とかパイナップルなど別の果物で作ったものはたまに見かけます。が、果物でなく野菜のタルト・タタンというのは、初めて見た気がします。
それもピーマンとな。ピーマンのタルト、、、というと、いまいちぱっとしないけれど、赤・黄・緑の3色のピーマン(緑のやつ以外は日本ではパプリカと呼びますね)を使ったタルトは、なかなか見栄えがすると思う。
このレシピを見たのは、
昨日載せたシェーブルのクレームブリュレと同じ、イタリアの料理雑誌
Sale & Pepe (2005, #6) で。焼き型のなかでブラウンシュガーとバターを焦がしてキャラメルを作った上に、焼いて皮をむいたパプリカを敷き詰め、炒めたたまねぎを載せて、いちばんうえにパイ生地をかぶせて焼くというもの。…昨日も書いたとおり、下火が異常に弱いここのオーブンにはうってつけのタルトかも(?)。
元レシピでは、パイ生地は出来合いのものを使う様子だったのですが、今回は
ハワイの人向けに作る都合上、ハワイの田舎島で冷凍パイ生地など売っているのを見た覚えがいまいちなかったので、自分で作るやり方にしました。
同じ雑誌の別の料理で、パセリとチーズを混ぜ込むパイ生地が載っていたので、そのアイディア拝借。パルメザンチーズとパセリを混ぜる簡単生地にしました。
ところでこのレシピの名前はTatin di peperoni e cipolle di Tropeaというもので、パプリカとトロペア産たまねぎのタタン、という感じでしょうか。トロペア産のたまねぎってなんじゃらほい、と思ったら、南イタリアのトロペア特産の紫たまねぎのことらしいです。日本でも普通に売ってる紫たまねぎで代用すればいいのでしょうが、面倒だったので普通のたまねぎ使用。パプリカも、日本では普通のピーマンが普及しているせいか、緑で大きいものがないので、これだけは普通のピーマン使用。
パイ生地を作って、パプリカを焼いて皮むいて、たまねぎを炒めてフィリングを作って、ということで、わたし的にはわりと手の込んだ料理かも。いや、難しいことはないのですけど。
さて、グリルして皮をむいたパプリカと、じっくり炒めたたまねぎが入るうえに、表面をカラメルで覆っているこのタルトは、おかずタルトなんだけれど、とっても甘~い。たまねぎのフィリングにはオリーブの実を少し入れるのですが、それが味に深みを与えていたようにも思います。個人的には結構好きな料理でした。
…でも何が面倒ってパプリカの皮をむくのがめんどくさいんだな。。。ぶちぶち。