パンに塗るだけじゃないよ
朝食もいいですが、おやつにもよいです、マーマレード。
こころのところ、
せっせと大量に柚子のマーマレードを作ったので、せっせと使い切るべく、せっせとパンに塗って食べるほかに、せっせとお菓子を作ってみました。
まずは朝ごはんに、パンプディングなど。
トーストにバターとマーマレード、というのがマーマレードの最もスタンダードな食べ方ではないかと思いますが、それをパンプディングにしたのがこれ。レシピは
こちら。
バターとマーマレードを塗ってサンドイッチのように挟んだものを、卵と牛乳、生クリームを合わせた卵液に浸して焼いだけ。はい、パンに塗ってそのまま食べるのとたいして変わってないですね。
ひとつ変わっていることといえば、卵液にウィスキーが入るのです。
はい、朝からウィスキー。
・・・と言っても、ウィスキーはちょっとしか入っていないし、焼くのでアルコールも抜けてます(のはず)。ほんのり香りがするかどうか、という程度。というか、もっと入れてもよかったかも。週末だったし(そういう問題じゃない?)。ちなみにマーマレードは生姜入りのものを使用。
もうひとつ朝食向きのものを作りました。
りんごとマーマレードのクリスプ。薄切りのりんごにマーマレードを合わせたところに、オートミール入りのクリスプ(クランブルに似たもの。もう少しかりっとした感じ)の生地をふりかけて焼いただけです。
昔、料理研究家の藤野真紀子さんの本で、りんごとマーマレードのタルトのレシピがあって、本当はそれを作ろうかと思っていたのですが、タルト生地を作るのがどうしても面倒で(汗)、うだうだとためらっていたときに
このレシピを見つけて、りんご+マーマレード+さくっとした生地という組み合わせは基本的には同じよねー(違)、とあっさりこちらに流れました。
生地を作るのもごくごく簡単だし、あっという間にできます。
これは別のときに作ったもの。りんごに火が通るのにやや時間がかかるので、時間がないときは、先に電子レンジか鍋でりんごに火を通しておくと、焼き時間もさらに短縮。朝起きてからへらへらと作っても余裕で朝食にできます。
マーマレードは普通のだったり、しょうが入りだったり。クリスプ生地にシナモンやカルダモンなどのスパイスを入れてもよく合います。
朝に食べたいもの、まだあります。
チョコレートとくるみも一緒に。
しばらく前に、マーマレードを使ったお菓子のレシピを物色していたときにちょうど見つけたのが
こちら。レシピではピーカンナッツを使っていますが、手元にはくるみがあったので代わりに使いました。マーマレードは、金柑入りのものを使用。
細かく刻んだくるみを混ぜ込んだ生地を延ばしたところにマーマレードに薄く塗り、さらに刻んだくるみと砂糖、刻んだビターチョコを混ぜたものをふって、太巻きのように(ロールケーキのようにと言うべきでしょうか)ぐるっと丸めて輪切りにして焼きます。
焼き上がりは、パンオショコラに柚子を加えてスコーンにしたような感じ(ってそれは完全に別物ですが、、)。スコーン生地にはライ麦も入るので、素朴な味わい。くるみの香ばしさも楽しめます。マーマレードの甘い香りがチョコレートとよく合っていました。
そう、柑橘系もチョコレートとよく合うのですよね。なもんでチョコレートものももうひとつ。
チョコレートケーキ。全然見えませんがもちろんマーマレード入りです。これも金柑入りのを。
これは
Nigella Lawsonの
How to Be a Domestic Goddess: Baking and the Art of Comfort Cooking (Hyperion, 2001)(US版) にあるレシピで、その名もPantry-Shelf Chocolate-Orange Cake。要は、食料棚にあるもので作れるオレンジ風味のチョコレートケーキというところ。小麦粉、卵、砂糖、バター、チョコレート、マーマレードなど、いつも家にあるもの(または簡単に手に入るもの)で作れるという売りです。作り方も材料をどんどん混ぜていくだけ。しっとり、どっしりしたケーキです。
ちなみに、添えてあるアイスもマーマレードを使ったものです。柚子のアイスクリーム。
いつもアイスを作っている感じで、生クリームとマーマレードを合わせてガガーっとブレンダーにかけて凍らせたらアイスクリームになるんじゃないか、と思っていたら、まさに
そんなレシピがありました。
基本的にはレシピにしたがい、レモン汁の代わりに柚子の絞り汁を、オレンジフラワーウォーターの代わりにコアントロー(オレンジのリキュール)を加えて作成。ついでにマーマレードをスプーンに何杯か最後に混ぜ込んでおきました。
できあがりは柚子の味がいっぱいに広がるアイスクリーム。砂糖はごく控えめですが、(自家製の低糖マーマレードで作っても)ちゃんと甘くておいしかったです。
ちなみに一緒に写っているのはシャーベット。はい、これも柚子マーマレード入り。
シャーベットのほうは、アイスクリームよりも前に作ったのですが、生クリームではなく水とかジュースをマーマレードと合わせて同じようにブレンダ―にかけて凍らせたらシャーベットになるのでは、と考えて作ってみたものです。
水分はマーマレードの2~3倍くらい使ったでしょうか。これがオレンジマーマレードだったらオレンジジュースを使ったでしょうが、オレンジジュースの代わりに柚子果汁だとあまりに酸味が強いし、かといって水だと味が薄いかなーと考え、スパークリングワインを使うことに。はい、
ネタに困ったら 材料で迷ったらとりあえずスパークリングワインというのがわたしのお約束です。
ワインは一度煮立てて冷ましてからマーマレードと混ぜました。できあがりはしっかり柚子の味がしていましたが、思ったよりもワインの味も強かった。半分くらいは水でもよかったかも、と思いました。
でも、きりっとした酸味がさわやかで、ごく少量、食事の間の口直しのよううな感じで食べるのにはちょうどいいかもしれません。
冷凍庫を使わないデザートも作りましたよ。
マーマレードとホワイトチョコレートが載ったこれは、、えーとライスプディングです。はい、気持ちわりーっと思った皆様、すみません。
柚子とホワイトチョコレートを合わせて何か作れないかなーと思ってレシピを探してたまたま見つけたのが
これで、それがたまたまライスプディングだったわけです。わたしはライスプディングは意外と好きなので、「コメとホワイトチョコ・・・?」とか深く考えたりはせずに試してみました。はい、深く考えてはいけません。
え-、作り方はこれも簡単。少量の米を牛乳と生クリーム、砂糖で煮たところに刻んだホワイトチョコレートを入れて溶かすだけ。ライスプディングは
少し前にも別のレシピで作っているのですが、前のが米というよりクリーム部分の多いデザートだったのに比べて、こちらのほうはより一般的なライスプディングという感じ。クリームは少なく、ほとんど牛乳で煮ています。
レシピには、温かいまま食べるのか冷やして食べるのか特に書いていなかったのですが、今回は軽く冷やして食べました。削ったホワイトチョコを添えて。
・・・で、どこにマーマレードが出てくるかというと、オレンジのリキュールでのばして温めて作ったソースです。これ、プディング部分だけだとかなり濃くて甘いので(もともと砂糖の量は少ないのですが、もっと減らしてもよかったかも)、ちょっと苦みのあるマーマレードのソースでそれが中和されてよかったかなと思います。
そして焼き菓子も。
マーマレードの入ったケーキのレシピを物色して見つけたのが
こちら。こちらはそのままズバリなマーマレードケーキ。
元は普通のオレンジマーマレードを使っていますが、マーマレードのほかにオレンジの皮のすりおろしや絞り汁も入るレシピです。もちろん今回は柚子のマーマレードに、柚子の皮と絞り汁を使用。
ケーキ自体は、パウンドケーキのような生地にアーモンドパウダーが入り、焼き上がりにも絞り汁を使ったシロップをたっぷり染み込ませるので、非常にしっとりした仕上がりです。
そうそう、元レシピでは粉の一部にセモリナを使うのですが、手元になかったので代わりにコーンミールを使ってみました。セモリナとコーンミールじゃ全然別物ですが、ちょっとざらっとした感触が似てるかなと。そのアイディア自体は悪くなかったのですが、ちょっと味が強かったかなと。コーンミールを使うなら少し量を減らせばよかったかもしれません。
最後にケーキをもうひとつ。
フルーツケーキです。しつこいようですが、もちろんマーマレード入り。そして紅茶がたっぷり入ります。その名も紅茶とマーマレードのケーキ(そのまんま)。レシピは
こちら。
これ、見た目は割と普通のフルーツケーキだと思いますが、材料と作り方はちょっと変わっています。材料のなかでいちばん割合が多いのはドライフルーツ。たくさんのフルーツをどっぷりと紅茶に漬けこんでひと晩置き(香りのよいアールグレイを使用)、そこに卵やら粉やら入れていくだけ。そうそう、バターも油も入らないのですよ。
フルーツがどっさり入るのと、油脂が入らないせいでしょうか、焼き上がりはややむっちりした感じ。でもそれほど重たくはないです。
で、これを薄くスライスしたところに、薄くバターを塗って食べるのがおいしいです。フォークではなく手でつまんで食べたい感じ。添える飲み物はもちろん紅茶で。
この写真ではマーマレードも塗ってみましたが、塗らなくても柚子の味がはっきり感じられました。マーマレード自体はそれほどたくさん入っていないのですけどね。逆に、紅茶の味はそれほどしないかも。いずれにせよ香りのよいケーキです。
というわけで、いろいろ作っていたら、大量にあったマーマレードもずいぶんと減っていました。
少し前は、
また次の冬に作るかな、と思っていたのですが、この冬の間にもう1回くらい作るかも(作り方は
こちら)。柚子の季節が終わる前に・・・。