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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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ふぐとマーマレード
冬ですね~
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鍋の季節ですね~。
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というわけで(?)ふぐ鍋。味がよーーく出ていておいしかった~。もみじおろしとぽん酢で。


先日、山口県から送っていただいたフグのご相伴に預かりました。それも下処理をすべて済ませて、あとは切って食べるだけという状態のもの。ふぐをさばくのには免許がいるらしいので当然なのかもしれませんが、へぇ~と感心してしまいました。


実は鍋をする前に刺身にして食べまして、しょぼーい携帯写真しかないのですが、「刻んだねぎ、もみじおろし、橙の絞り汁と醤油で食べてください」ということで、なんともみじおろしと橙も一緒に送っていただいたようでした(たれも入っていたらしい)。ほんとに切って食べるだけ。ありがたや~。で、残った骨の周りの肉やアラを鍋にしたのでした。1粒で2度おいしい♪


さて、この「ふぐセット」に入っていた、橙(だいだい)
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わたしのなかでは、正直言って「お正月に鏡餅の上に載せるアレ」という程度の認識でした。だいたい東京のあたりでは年末に鏡餅用で1週間程度店に並ぶ以外は、普通に売っているのはあまり見かけないと思うのです(ですよね?)。それも飾り用であって、そこそこ大ぶりなものはあっても、特においしそうなわけでもないというか、、ともかく食用の果物である、という認識はなかったのです。


しかし今回送っていただいた橙は、ごろんと大きくて立派なもの。果汁もたっぷりで、とーってもいい香り。ちょっと調べてみたら、ぽん酢を作るのによく使われているようですね。恥ずかしながら、橙がそんなに使いでのある果物だとは思ってもいなかったので、へぇ~っとまた感心したのでした。他にどんな使い方があるのだろう、と調べていたら目についたのが「橙のマーマレード」。


橙がいわゆるビターオレンジ(bitter orange; 果実を食用にするよりも、主として皮や果汁を精油、香料などにする)の一種であるというのは一応知っていたし、同じくビターオレンジの一種(?)であるセビルオレンジ(Seville orange)でよくマーマレードが作られる、というのも知っていたのですが、「橙でマーマレードを作る」という発想に至ったことがなかったのです。なんせほら、食用によさそうな橙を店で見たことがなかったもんですから。


でも、今回いただいた立派な橙を見たら納得。これは!とさっそく試してみました。
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さて、「橙でマーマレードを作る」というのは、もちろんわたしが初めて思いついたというわけではなく、ネットで調べると結構出てきます。今回参考にしたのはこちら(元レシピはたぶんこれ(*PDFファイルです))。厚い皮を刻んで何回か茹でこぼし、身は内側の薄皮を果汁と一緒に茹でて裏ごしたものを、最後に皮と砂糖と一緒に煮詰めるというもの。割と面倒ですが、まぁマーマレードってそんなもんですね。


今回、ふぐに添えるぽん酢用としてついてきた橙は2個。そのうち1個は、中身はしぼってぽん酢にしてしまったのですが、なんと皮と絞った残りは取ってありました。実はマーマレードを作るのが好きな母が「これは使える」と思って捨てないでおいたのだそうです。
えらい! >母
なもんで、1個は丸ごと、1個は果汁を絞った残りを使用。これも1粒で2度おいしい、かな。


せっせと皮を刻み、せっせと煮ていきます。
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さて、マーマレード作りは面倒くさいなーと思いますが(皮を剥いて薄く刻むところとか)、2個程度だとそれほど時間もかからないしいいじゃん、と思って作り始めたのですが、だいたいレシピに沿って内皮も外の皮も下煮を済ませ、さて砂糖を足して全部合わせて煮始めたところでトラブル発生。どう考えても水分が全然足りない~~。。


もっとも、正確に言うと、内皮と果汁を煮ている段階で水分が足りていない気配は既にあり、それは橙2個のうち1個は果汁を絞ったあとなので、もともと果汁が少ないのは当然なのですが、それを差し引いても少なすぎる。。さらに、最後に全部合わせて煮る段階で、10分程度煮ればいいはずなのに、味見をしてみると皮がまだ全然硬いのです。でも、もう砂糖を足してしまったので、これから煮てももうあまり柔らかくはならないらしい(母談)(涙)。


結局、元レシピでは下茹で以外には水は使わないところを、内皮の下煮の段階でも結構水を足したほか、最後に煮るところでも大幅に水を入れ、さらに1時間くらい煮込むはめになったのでした・・・。
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ようやくできあがった橙マーマレード。ちょうど2瓶ぶんできました。ゼリー状のところがほとんどない、皮ばっかりのマーマレードになりましたが、まぁよしとします。



さて、何度か書いているように、わたしはジャム全般があまり好きではないのですが、そんななかで多分いちばん好きなのがマーマレード。でも、考えてみると自分で作ったことはほとんどないです。母がよく作っているせいもあるかもしれません。なので、今回は母にいろいろ質問しながら作りました。母いわく、マーマレードはやっぱり長く煮込むものが多いので、元レシピ通りの時間だと皮が固くても仕方ないかも、ということでしたが、ネットをみるとこのレシピで作っている方が結構いるようなので、種類によるのでしょうか??謎です。


それにしても、橙を煮ている間の何とも言えないいい香り!そこがマーマレード作りの醍醐味かもしれません。
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もちろん、食べるところも♪ トーストにどっさり塗って(載せて?)朝ごはんです。ちなみに味は、とっても甘い香りなのに、苦みが効いているあたり、確かにセビルオレンジのマーマレードに似ています。初めて食べた母も「普通のマーマレードとちょっと違うね」と言っていました。


そうそう、元レシピでは下準備をした皮や内皮の全体量と同量の砂糖を入れていますが、わたしは半分から始めて、2/3くらいで仕上げました。少量で作って冷蔵保存し、さっさと食べきってしまう予定なので、砂糖少なめでも大丈夫。皮が多いので、オレンジピール代わりにお菓子にでも入れようかな?とも思っていましたが、普通にパンにつけて食べきってしまいそうです。


ところで、上で触れたセビルオレンジは、スペインのセビリア(セビル)の特産のオレンジで、イギリス人(の一部?)が大好きな冬の味覚です。以前にも記事にしたことがありますが、ほんとうに香りがよくて、マーマレードのほかにも使い道があるので、日本でも手に入ったらいいのに~、、とずっと思っていたのです。
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それが、鏡餅の上に載せるアレが(ほぼ)同じものだったとは!と、ちょっと衝撃な発見でした。次の冬には、産地から取り寄せていろいろ試してみなければ!と思っています。


そんなわけで、産地直送のふぐでお刺身と鍋をいただいたあとは、おまけの橙でマーマレードまで作って、いろんな意味で1粒で2度おいしい頂き物でした。ごちそうさまでした~!
by zo.chika | 2011-01-27 23:51 | 一日一膳