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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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夏休みの課題: (1) 基礎研究編
課題だの実験だの研究だのたいそうなことを書いてますが、、、
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ようは冷たくておいしいものが食べたかったと、まあそういうところです。






でも、フルーツたっぷりで、砂糖を使わないアイスが作りたかったのです。
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そもそもの始まりは、6月に作ったライチのアイスクリームさくらんぼのアイスクリーム。ライチの果実がたくさん入った、生クリーム主体の簡単なアイスクリームが作りたくて見つけたレシピで、果実は刻んでごろごろと入れるところを、結局ピュレ状にしてアイスクリーム生地に混ぜ込んでしまったのですが、それでも結構おいしかった。そこで、この方法で他の果物でもアイスクリームができるのではないかと考えたわけです。


そんなとき、たまたま手元にあったのがメロン。実はわたしはメロンという果物にはそれほど思い入れがありません。それは「メロンは高い」という一般的概念(?)のために、昔からあまりメロンを食べて育っていないせいもあるのではないかと思うのですが、桃なんかは高くても「食べたい!」という思いが勝つので買うのですが、メロンはなかなかそこまでたどり着かないわけですね。


で、なぜメロンがそこにあったのかというと、ええと近所のデパートの青果売場では、閉店間際になると売り場の複数の果物をセットにして安売りをするのですが、その6月にさくらんぼを食べまくっていたときに、さくらんぼ(と桃)とメロンがよくセットになっていたのです。はい、ただそれだけです。


というわけで、メロンが丸ごと1個あっても持て余してしまうので、ちょうどいいやとばかりに実験に使うことになったのでした。
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ときに、メロンアイスといって思い出すのは、昔、メロンの形をした緑のプラスチックの容器に入って50円とか100円とかで売っていたやつでしょうか(判る方いますかね??)。思いつくのはそれくらいです。考えてみると、メロンというとシャーベットは多いけれどアイスクリームってそれほど見かけない気がします。いや、全然見ないわけではないが、いちごやマンゴーなんかほど一般的でないですよね。まあ、探せばいくらでもあるのかもしれませんが、少なくとも自分で作ったことはありません。


そんなわけで(?)今回目指したのは、その懐かしのメロンアイスのようなメロンアイス(?)。スタート地点にしたのはライチのとき同様このレシピ。卵を使わない生クリームベースの生地で、メロンは果肉をブレンダー(ミキサー)にかけてピュレ状にして混ぜることに。


果肉がたくさん入ると水分が多くなるので、牛乳は混ぜず生クリームのみ。また、アイスクリームなどには仕上がりに滑らかさを出すためアルコールを少量入れたりしますが、味のないウォッカか果物のブランデーなどを使うことが多いと思うのですが、今回はたまたまあった(というかこのときの残り)ジンを入れてみました。といってもそんなに味がつくわけじゃないですけどね。


さて、ここで問題になったのが、ピュレにしたメロン果肉は結構水っぽいので、ここにそのまま生クリームを入れると分離するのではないかという点。生クリームを泡立ててから入れればいいかとも思いましたが、水っぽいピュレと泡立てたクリームでは生地の固さが違いすぎて混ぜづらいかも。


そこで、まずは果肉のピュレのほうを凍らせてある程度固くなったところでクリームを混ぜることにしました。メロンのピュレ、砂糖、ジンを混ぜたものを凍らせて、シャーベットのように固くなったところで、ガシガシと砕いて再度ブレンダーにかけます。全体が滑らかになって、空気を含んだ生地が一段薄い色になればOK。
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そうしたらこれ、なんだかそのままでシャーベットとして食べられそうな感じになったので、ためしに食べてみたら、うん、これはこれでシャーベットとしていけるのではないかと。(※ちなみにこれ、ご覧のとおりオレンジの果肉のメロンでした。←買ったときは知らなかったのです)。


なので、一部の生地を取り分けて、そのまま再び凍らせてシャーベットとして食べることに。残りの生地に、生クリームを軽く泡立てて混ぜこみ、再度冷やし固めます。


とまあ、そんな感じでできた、メロンのアイスクリーム。
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盛ってるそばから溶けてきましたが、、味は正真正銘、アイスクリームです。いや、果肉がたくさん入っているせいか、ちょっとシャーベットに近い感じはありますが、軽めのアイスクリームと言えばいいでしょうかね。ちゃんとメロンの味もします。


ついでにできたシャーベットとともに。
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生クリームが入るか入らないかだけの違いなのですが、仕上がりの味も食感も2種類楽しめて何だか得した気分になります。いやっ、これ、うまーい!


さて、こんな感じですっかり気をよくしたところで思い出したのが、件のさくらんぼのアイスクリーム。砂糖を入れなくても、はちみつの甘みだけでおいしいアイスクリームができることは去年の夏に発見しましたが、今年はそのはちみつのアイスクリームに似たこのレシピで、果物を入れてもおいしくできることが判ったので、生クリームベースで果物がたっぷり入ったアイスクリームが作れるなら、砂糖の代わりにはちみつでもいけるのではないか、と思ったわけです。


というわけで、再び(安売りで)メロンを調達し、同じレシピで砂糖をはちみつに代えて実験。このときは緑のメロンで。はちみつは甘みが強いので、砂糖より少し量を控えて作り始め、いちど凍らせた生地を味見したところで、甘さが足りなければ追加で入れるようにしました。


前回、シャーベットもおいしかったので、今度も一部シャーベットに回しつつ作成。
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アイスクリーム生地を最後に凍らせるときに、シャーベット生地をマーブル状に混ぜ込んでみました。ってぜんぜんマーブルになりませんでしたが(汗)。


さて出来上がりは、微かにはちみつの香りがしておいしい!味の面でも食感の面でも、砂糖で作ったものとまったく遜色ありませんでした。嬉しくてその後はまた緑のメロンにオレンジのメロン、さらには他の果物も使って何度も作ってしまいました。



さて、ここまでは、あくまで果物本来の風味と色を生かしたアイスクリームを作るのが目的だったので、それ以外のものは(はちみつと酒はありますが)入れずに作ってきましたが、基本ができたら、ちょっと遊んでみてもいいかな、というわけで、簡単なアレンジを。
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ミント風味に。生のミントの葉をメロンと一緒にブレンダーにかけてピュレに混ぜ込みます。以前、ミントのアイスクリームを作ったときのアイディアを応用して、ミントは湯通しして氷水に漬けてから使いました。手間なようですが、こうするとあくが抜けるし、鮮やかな緑色が保たれるので、仕上がりの風味が違ってくると思います。


あわせるのは当然、緑のメロン。何も入れなくてもほんのり緑色のアイスクリームとシャーベットができますが、ミントを入れると、さわやかな香りがつくだけでなく、緑色も一段鮮やかになります。
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…ここではシャーベットがちょっと溶けて色が悪くなってますが、、、2段重ねもよいです。



こうして、さらに気をよくしたところで、来年以降もまた作れるように分量と作り方をメモして残しておくことにしました。
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メロンで4~5回くらい試作を繰り返した結果、「これ!」というレシピが完成・・・したわけではなく、「だいたいこれくらいで作れば、だいたいおいしくできる」という作り方に至りました。使うメロンによって、クリームとの割合が多少違っても、使うはちみつの種類や量が異なっても、だいたいどれもおいしくできるという、いかにも大雑把なわたしらしい結論ですが、まあいいではないかと。


メロンは、果肉が緑のものとオレンジのもの、どちらでもおいしくできます。1個の大きさがいろいろありますが、わたしが使ったのは(安売りで買った)小ぶりのもので1~1.5kgくらいだったのではないかと思います。メロンは種が多いし、皮の部分が結構重いので、取れる果肉はまあ400~500gくらいだったでしょうか。ちなみに、メロンは種の周りの部分の果汁が甘いので、そこを捨てずに茶漉しやざるで種の周りの果汁をしっかり漉し取ります。


はちみつは最初は大さじ3~4くらいで作って、途中で味を見て甘みが足りなければ少し足します。酒は小さじ1~2くらい。あまり入れすぎると固まりません。逆に入れなくても作れますが、やはりほんの少しでも入ったほうが、ガチガチに凍らず滑らかに仕上がるようです。
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生クリームは、メロンの1/2~2/3くらいの量で。日本では市販の生クリームはだいたい200ml(200g)ですので、逆算して作りやすい量は、メロン300~400gということになります。シャーベットも作るのであれば、メロンを少し多めにして作り始めればよいでしょう。メロンはピュレ状で200mlがだいたい200gです。


ちなみにクリームは、いったん凍らせた果肉の生地を攪拌するのに使ったブレンダーをそのまま使って泡立てています。泡立て器を出さずに済むので便利ですが、ブレンダーを回している最中に中が確認しづらいのと、あと結構すぐ泡立つので、ちょっと注意をそらすと あっ という間に攪拌しすぎて分離します(経験者は語る)。六~七分立てというのでしょうかね、液状のクリームが少しもったりしてきたら準備完了。手早く果肉生地と混ぜて、再度冷凍します。


この段階で、いわば半解凍状態の果肉生地と生クリームは完全に混ざり合っていないことが多いので、全体が固まったところで再度、全体をガシガシと崩してブレンダーにかけて滑らかにしてます。
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もういちど冷凍庫に入れて固めれば完成。


というわけで、全体の手順を振り返ると、

 ・ メロンを荒く刻む(またはスプーンでくりぬく)
 ・ ブレンダーにかけてピュレにし、はちみつ・酒を足す
    ↓ 凍らす
 ・ 生地を崩して再度ブレンダーにかけて滑らかにする
       → このまま再度凍らせればシャーベットに
 ・ 生クリームを泡立てて混ぜる
    ↓ 凍らす
 ・ 生地を崩して再度ブレンダーにかけて滑らかにする
    ↓ 凍らす
 ・ 完成

という感じでしょうか。なんだか生地を入れたり出したり面倒なようですが、手間といえばその出し入れと、凍った生地をガシガシ崩してブレンダーにかけるところくらいです。唯一注意が必要なのは、ブレンダー(ミキサー)と、その使い方。凍った生地を攪拌するので、氷が砕けるタイプ(刃の材質が違うようです)でないと機械が壊れる可能性があります。また、生地が完全に滑らかになるまでに空回りすることがあるので、最初はこまめにスイッチを入切してスプーンなどで混ぜながら回します。
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生地の冷凍時間は、冷凍庫の設定等にもよりますが、1回につき3~4時間くらいでしょうか。お世辞にも「すぐできる」レシピとは言えませんが、まあアイスクリームメーカーを使わずに作るアイスクリームなので、まあこんなもんでしょうか。



最後になりましたが、(おそらくお気づきのとおり)わたしはアイスクリームメーカーを持っていないので、今回ご紹介するのはマシンを使わない作り方になっています。その代わり大活躍するのがブレンダー(ミキサー)。果実をピュレにしたり、凍った生地を攪拌したりと、冷凍以外の仕事はすべてブレンダーがこなすといっても過言ではありません。今回のレシピについては、ブレンダーを使わず、マシンだけ使った作り方、また泡立て器など手だけの作業の作り方は今のところ確立できておりません。ごめんなさい。



とまあ、だらだらと書き並べましたが、今回はせっかくなので(?)レシピの形にして作り方をご紹介したいと思います。そちらは別の記事にまとめる予定です(遅ればせながら更新しました、、>こちら)。
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そして、同じ作り方をベースに他の果物でもいろいろ試してみましたので、それについては、また次回の記事でご紹介します。
by zo.chika | 2009-08-12 23:45 | 一日一膳