一日の計は朝にあり
一日一りんごの道は、朝から始まるのであります。
ここのところ、朝はりんごを食べることが多いのですが、時間のあるときは、少し手を加えて食べたりすることもあります。

こちらはWest Country Apple Dappyというお菓子で、名前だけ聞くと何のことやらよくわからないのですが、
レシピの写真を見るとわかりますが、要はローズマリー風味をつけて蒸し煮にしたりんごを、スコーンのような生地で巻いて並べて焼いたもの。一見、シナモンロールのように見えますが、イーストは入りません。
フィリングも生地も砂糖はかなり控えめなのですが、生地にクロテッドクリームが入るうえ、食べるときにもクロテッドクリームを添えるので、カロリーはまったく控えめでないと思います。でも、やっぱりスコーンに似た味ですね。

ときにこれを作ったのは、紅玉もまだようやく出始めた9月の半ば、、、
まだ夏の名残の暑さの続くなか、初めて寒いと思った日でした。あれから3カ月ですか、、、はぁー(遠い目)。
…えーその後、紅玉から怒涛のりんごシーズンが始まり、イヤというほど(というか嫌と言われるほど)ブログがりんご尽くしになりましたが、りんごのお菓子ももちろんたくさん作りました。お菓子といえば、な紅玉が終わる頃、最後の紅玉で作ったのがこちら。

アップルクランブルケーキです。あちこちで見かけて、あー食べたい!と思ったもの。レシピは『もっちりシフォンさっくりクッキーどっしりケーキ - オーガニックなレシピノート』(なかじま しほ著、文化出版局、2007年)から。
実はこの本、自分でも持ってるんですが(いろいろ作ったんですが、、ひとつもブログに載ってませんねぇ、、)、東京に置いてきてしまっているので、りんごならあるけど本がない~!と騒いでいたら、お友達に教えていただきました(ありがとう!)。
こちらの本は、去年から多くのブログで見かけますが、バターやクリームなどの乳製品を使わないのに魅力的なレシピが紹介されています(卵や砂糖は使われています)。このケーキも、ケーキ本体もクランブル生地もバターの代わりになたね油、甘みづけもきび砂糖やメープルシュガーなどが使われています。

煮たりんごを生地に加え、くるみを使ったクランブルを載せたこのケーキは、焼きあがって1日置いたほうがしっとりと味がなじんでおいしいい、と聞いていたので、翌日まで待ったのですが、ケーキをきっちり包んでおかなかったせいか、ちょっとぱさついてしまいました。。。でもおいしかったー!
このときは、最後の紅玉で作ったのですが、たぶんふじでもおいしくできると思います。また、りんご以外の果物でも作ってみようと思ったものの、、そのままですねぇ。。
さて次。

えー基本的に、パンなどイーストを使うものは鬼門なのですが、今回は何かちょっと試してみたいと思い、なるべく簡単そうなものを、、と思って見つけたのがこちら、りんごのシュガータルト。タルトと名前はついてますがイーストの入るパン菓子です。ふんわりした生地に、砂糖をふって焼き上げたようなシンプルなパンは、フランスのパン屋などでよくみかけますが、これもそんな感じでしょうか。もっとも、
レシピはフランスではなくオーストラリアのものです。
で、これ、作るのが本当に簡単。生地は混ぜていくだけで、ほとんど捏ねないし、一次発酵も二次発酵も各30分と手軽。焼き時間もそれほど長くないので、まさに時間のある休日の朝食やブランチによいのではないかと。
こちら、生地にはほとんど砂糖が入らないのですが、生地にりんごを並べた上にかなり大量の砂糖と生クリームをかけるので、間違ってもヘルシーとはいえないかも。

しかも、丸型がなかったので、オーブン(電子レンジ兼用)の丸皿に直接オーブンシートを敷いて焼いたため、焼き上がりがべたーっとして見た目がタルトじゃないですが、、、でもおいしかったです。これも、できれば焼きたてをいただきたいものです。
そして、もうひとつの鬼門。

パンケーキです。でも、フライパンを火にかけて…ではなく、オーブンで焼いたもの。そして、りんご入り(見ればわかりますが)(というかだいたい、それがテーマなんですが)。
これまでにブログでも何度となく書いてると思いますが、わたしはホットケーキやクレープなど、フライパンで焼くお菓子が昔から大の苦手。いや、食べるのは大好きなのですが、上手に作れないのです。
なので、休日の朝ごはんに焼きたてのホットケーキなんてのは文字通り夢のような話で、誰か上手に作ってくれる人がいればいいですが、そうでなければ諦めていました。しかし、そんなわたしにもおうちでホットケーキで朝ごはんの夢がかなう(大げさ)お菓子がありました。

それを思い出したのは、さかのぼること数か月前。美しい料理と写真を楽しみに拝見している
こちらのブログで見たのが、オーブンで焼くパンケーキ(ホットケーキ)。雑誌に出てくるような朝食の風景にうっとりしつつ、その名もDutch Babyという、名前からしてかわいいお菓子を見て、そうだ、オーブンで焼くパンケーキという手があったんだ、と思い出したのでした。
ちなみに上の写真は、それこそ赤ちゃんのようなりんごですが、れっきとした完熟ふじです。蜜も入ってましたよ。アメリカでGerman pancakeと呼ばれるフライパンで焼くパンケーキのレシピは見たことがあったのですが、それは
Dutch baby pancakeとも呼ばれるのですね(というかそのほうがメジャーなのでしょうか)。で、そういえば、German pancakeにはよくりんごが入ってたっけ、とさらに思い出す。
というわけで、(だいぶ時間が経ちましたが)作ってみました。

レシピはネットでも探せばいろいろあると思うのですが、作り方はだいたい同じ。最初に使ったのは
こちら。要はホットケーキを作る要領で卵に牛乳、粉を混ぜて、浅い型(オーブンに入れられるフライパンが望ましい様子)に入れて焼くだけ。
が、その浅い型がなかったので、最初はアルミのマドレーヌ型を使用。フランス風のおしゃれな貝型ではなくて、、日本に昔からある、丸くて大きくて平たいやつです。
で、それが非常に調子がよくて、上手に焼けました。味もまさにホットケーキの味。何せ小学校以来、フライパンで焼いて成功したためしがないお菓子なので、自分でホットケーキ(の味のもの)が作れるなんて、としばし感激。

りんごは、今回はふじを使用。元レシピでは皮付きのまま薄切りにしているのですが、ふじの歯ざわりと甘さを生かしたかったので、もう少し厚切りにしました。
最初にバターでソテーしておくのですが、その後、生地用のバターをまた溶かすのが面倒だったので(!)、りんごをソテーしたあとの焼き汁にそのまま生地用のバターも足して溶かして使ったところ、生地にもりんごの風味が感じられてよかった。
その後、何度も試作を繰り返して、最初から全量のバターでりんごをソテーしたりもしたのですが、それでも悪くはないのだけれど、やはりりんご用と生地用の2段階に分けたほうがおいしいという結論に至りました。あと、生地に入れる牛乳を、半分生クリームにしてみたりもしたのですが、牛乳のほうがホットケーキの味に近いようです。

また、小麦粉の半分をそば粉に代えたりも。膨らみは若干悪くなりますが、味は遜色ないです。というか、そんなにそば粉の味もしなかったんですけれどね、、、。
それから、アルミ型ではなく陶製のフライパン(フライパン型の陶器といったほうがいいのか)でも作ったりしたのですが、これがどうもホットケーキというよりプディングに近い焼き上がりなのです。おそらく、フライパンやアルミ型などの金属とは火の回り方が違うからなのでしょうが、このお菓子に関しては、金属型のほうがいいかなーと思った次第でした。
で、何度も何度も試した割には、結局、元レシピとあまり変わらない作り方に落ち着いたのですが、ほんの少しアレンジを加えたレシピを、のちほどご紹介したいと思います。
さて、朝ごはん、もうひとつ

こちらはりんごのコブラー。焼き菓子でわたしがいちばん多く作るのが、たぶんクランブルではないかと思うのですが、これも似たようなお菓子です。クランブルがぽろぽろの生地なのに対して、コブラーはもうちょっとまとまった生地で、アメリカのビスケット(スコーンのようなもの)に似た生地です。どちらにしても、簡単に出来るのが魅力。(あと、電子レンジ兼用のオーブンで、下火が弱いので、生地が上に来るというのが都合がよいのですが。)
で、りんごのコブラーもかなり定番だと思うのですが、今回はりんごと並ぶ冬の果物、みかんを一緒に使ってみました。
ところで、みかんって昔は袋でなく段ボール箱で買うのが普通だった気がするのですが、今はどうなのでしょうか。

それも、こんな↑小さな箱じゃなくて、でっかいやつ。いわゆる「みかん箱」ですね。
思い起こせば子供の頃、冬になると、うちにはりんごとみかんが両方、箱で転がっていました。りんごは母の実家のある長野から送られてくるもので、みかんはまあ、近所で買うのですが、父が西日本の人なので(長崎→広島)、やはりりんごよりはみかんのほうが好きだったみたいです。ついでに言うとうちの父は、しゃきっと固いりんごよりも、ちょっとぼけて柔らかくなったようなりんごが好きでしたっけねぇ。
で、それはさておき、みかんというのは、りんご以上にお菓子にするよりそのまま食べることが圧倒的に多い果物ではないかと思うのですが(みかん缶を除く)、ものはためしで。
みかんの皮を手で剥くのは簡単ですが、白い繊維質まで全部取るのは結構面倒くさい。お菓子に使うのに、あまりちまちましたことをしていられないので、ここでは包丁でさっさと剥きます。そのときに簡単なのが、皮を厚く剥きとってから、ひと房ずつ実を薄皮から剥がす方法。

これ、慣れるとぺろぺろとおもしろいように実が取れてよいです。皮を厚く剥くので実がもったいないと思う方もあるかもしれませんが、残った皮は果実をしぼって使うので大丈夫。みかんに限らず、オレンジやグレープフルーツなど、実がしっかりしている柑橘類なら何にでも使える方法です。
さて、コブラー生地は、基本的には
こちらを参考にしたのですが、ここで出てくるのがバターミルク。英米の焼き菓子のレシピでよく使われるものですが、日本ではほとんど見ることのないこちらは、そもそもは生乳を攪拌してバターを取ったあとに残るもの。作ろうと思えば作れるのですが(
こんなサイトも参照)、焼き菓子用でより簡単に代用するためには、牛乳に少量のレモン汁を足す、という方法があります。牛乳に酸の強いレモン汁を入れると、ちょっともろっとした感じになるのですが、それを使うのですね。
で、前置きが長くなりましたが、今回このレシピを使うにあたって思いついたのが、せっかくみかんを使うのだから、その絞り汁を使えばいいじゃんね、ということでした。もっとも、みかんは柑橘類のなかでも酸味が弱いので、みかんだけだといまいち威力が弱いかなーということで、結局はレモン汁も少し足したりしました。

結果的に、りんごとみかんを合わせたフィリングのほうも、みかんだけだといまいち味がしまらないので、レモン汁を少し足したほうがよいなという感想でした。あとは、レーズンなどを入れても、味に変化が出てよいです。
ちなみにこれ、実は最初はみかんではなく柚子で試したのです。柚子は風味が強いので、おいしくできるのですが、柚子は実がほとんど取れないので、食べるときに寂しいかなーと思ってみかんに変えたというのが実際のところ。もちろん、普通のオレンジでもいいと思います。
柚子をみかんに(取ってつけたように)変えた理由は、もうひとつありました。

それは、別にりんごと柚子を合わせるお菓子を作っていたから。なんとなく見覚えのあるこちらは、
紅玉のときにさんざん作った、タルトタタン風の塩キャラメルりんごジャム。に、柚子を加えたものです。
タタン風のジャムは、おかげさまでとても好評で、ブログでもいろんな方が試してくださったのですが、その後、ふじが出始めた頃にふじを使って試したところ、、、これが予想通りというか、まあ甘かった。そしてそれと同時に、薄切りにして煮あげたときの歯ざわりが、いまいち芯が残る感じというのでしょうか、紅玉に比べると、ちょっと劣るかなという印象でした。
それで、しばらく作らなかったのですが、柚子が出てきた頃に、あのジャムに柚子を入れて作りたい!という思いで再度試作。最初にキャラメルを作って、そこにりんごと生クリームを入れて煮る手順は同じなのですが、あとで足す砂糖は省略し、同時に柚子皮を入れて煮ます。そして仕上げにバターを入れるところで、柚子の絞り汁を加えて煮詰めてみました。作っている間じゅう、柚子のいい香りがしてシアワセな気分になります。

でも、食べるときは柚子の皮は取りましょう。そのまま食べてしまった人約1名。
ちなみに一度、キャラメルを作ってりんごも入れたところで、あれ、生クリームが…、、、ということがあり、仕方がないので代わりに牛乳を入れて作ったことがあるのですが、これも予想どおりというか、牛乳と果汁分が混ざる+牛乳を煮立てると分離するのですよねえ。味は生クリームで作ったものとほとんど変わらなかったのですが(苦し紛れにバターを多めに入れてみた)、分離した名残で舌触りがざらっとしてました。なので、代用としてはお勧めできません(当たり前)。
ところで、この写真を撮ったときにジャムを載せたパンは、ジャムが邪魔で(違)よく見えませんが、手前が渋谷VIRONのアーモンドとはちみつのパン(名前は失念)。奥はメゾンカイザーのゆずパンです(全然見えないけど)。前者は、以前パン命のうちの母に東京からお土産に買って行ったら、「おいしぃ~・・・」と、涙を流さんばかりに(大げさではない)喜んだパンです。たしかにおいしい。ジャムを載せると甘すぎですけどね。
それにしても、柚子やらみかんやらを入れた焼き菓子を作っていると、特にスパイスが入るともう、一気にクリスマスという気分になります。わたしのなかでは、オレンジとスパイスがクリスマスの匂いなのかなーと改めて思いました。

いや、
買い食いしてるだけで、まだ何も作ってませんけど。
というわけで、この記事でご紹介したお菓子のうち、最後の2点(オーブンパンケーキとコブラー)、それから前回の単なる焼き直しですがジャムについて、別記事にレシピをまとめてみましたので、ご興味のある方は
こちらをご覧になってみてください。どれも気軽に作れるものばかりです。基本的に、今の時期に出回っている「ふじ」を使ったものですので、生食に飽きたら試してみてくださいね。