冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
最近の記事



☆去年の今頃☆



flickr
my travel photos
旅の写真。



(c) 2005-15 zochika. All rights reserved.
email

嵐の間の静けさ
午前6時半 小さな山の頂にて
d0008146_22562319.jpg
今この世で起きて動いているのは自分だけなのではないかと錯覚するような静けさの中。しばし立ち止まり、西の空に浮かぶ月を眺めていました。






山の反対側では、太陽が昇るところでした。
d0008146_22563164.jpg
ところどころ、足で踏みしめると霜の降りた草がきしむ音がします。


太陽は、顔を覗かせたと思ったら、あっという間に目の高さよりも高く昇り
d0008146_22564549.jpg

あたり一面が光で包み込まれていきました。

d0008146_2256514.jpg
朝日を受けて輝く、採りたてのりんご。かじかむ指先よりも、さらに冷たい。今日の味見用に。


***


朝6時を過ぎてようやく空が明らんでくる今日この頃。日の入りも早いですが、日の出も遅くなってきました。昼間は農家の方々が忙しく働くこの時期ですが、朝の山の上はしんと静まりかえっていました。
d0008146_23494433.jpg
数日前の朝、山の畑を見にいくところを一緒に連れて行ってもらいました。現在、「ふじ」りんごの収穫も最盛期を迎えており、単純に作業が忙しいということのほかに農家の皆さんの頭を悩ませているのが「りんご泥棒」。りんごに限らず、数年前から全国各地で、農産物(特に高級な果物など)が収穫間際に大量に盗まれるという事件をニュースでも見聞きするようになりましたが、このあたりも例外ではないようで、警察や、地域の農家の方々でパトロールをしているようです。


ここのうちでは、りんご畑を3か所に分かれて持っており、そのうち2つは比較的自宅から近いこと、また他の民家もあるので多少は安心だと思うのですが、最後の1つは本当に山の上にあり、すぐ近くに民家はありません。そのため、不審者が来てもすぐには判らないというのが心配の種。実際、先月はりんご畑の隅にあるという梨の木が、数日間様子を見ないうちに、熟れたところをひとつ残らず取り去られたことがあり、また畑の隣の藪の中の栗の木あたりにも、かなり頻繁に人が立ち入っている形跡がありました。
d0008146_23495147.jpg
そのため、ここ最近は、毎朝(そして晩にもできる限り)畑の様子を見に行っています。おそらく早朝がいちばん危ないということで、気持ちとしては、畑で寝泊りしたいくらいなんでしょうけどねえ、、、そろそろ夜明け前は零度近くになっているようですので、まあ、それは無理ですけどね。


そんなわけで、ある日早起きして、朝の偵察(違)に連れて行ってもらったのでした。まあ、わたしの場合は、写真が撮りたかっただけなんですが、、、。朝もやのりんご畑もよかったのですが、この日の収穫はなんといっても、西の空に浮かぶまんまるな月でした。まさに早起きは三文の徳!と喜ぶ単純なわたし。


さて、写真もまあそこそこに、家に戻って先ほど採っ(てもらっ)たりんごの試食。
d0008146_23495835.jpg
蜜の入りもなかなかいいんではないですかい。ひんやりと冷たいところが、おいしさを増しているようです。


***


ここのところ、毎日毎日、ひたすらりんごを食べています。3か所の畑は、土の質や標高、日当たりなどの条件が違うせいか、収穫時期も、出来上がりの味も少しずつ違うそうです。これは今朝採ったあっちの畑のりんご、これは今採ったそこの畑のりんご、というふうに味見をしています。

りんごは、日夜の寒暖の差が激しいほうが、身が締まって甘みも強くなるそうで、やはりいちばん標高の高い山の上の畑のりんごにその傾向が最も強く現れているようです。このあたりは、信州のりんごの産地のなかでも特に寒暖の差が激しく、当地のりんごは昔から「石りんご」と呼ばれるほど固かったということなのですが、最近は昔と比べると暖かくなってきたせいか、年々りんごが柔らかくなってきているような気がするとか。確かに、わたしもこの秋はずっとりんごを食べ続けていますが、子供の頃食べていた記憶にあるよりも全体に柔らかい気がしていて、それは単なる気のせいではなかったのかぁ、、という感じです。じゅうぶんおいしいとは思うのですけれどね。


まあ、実際にりんごの世話をしているわけでもないし、偉そうなことを言っている身分ではないのですが。
d0008146_2350649.jpg
昔より暖かくなってきたとは言っても、外の作業は寒いものは寒い。そして、小さな農家といえど、年間を通して手間がかかる作業なことは同じ。いつものことながら、朝から晩まで忙しく働く姿には頭が下がります。


そんなわけで、こちらの家の「ふじ」の収穫作業もそろそろピークを迎える今日この頃。先頃、ブログ上でご案内した、ふじりんごの「お試し用」の出荷もほぼ終わりました。前回の記事では、土日は郵便局の集荷がお休みで…と書いたのですが、今の時期はふじの出荷が最盛期なので、土日も集荷があるのだそうで、この週末も作業をして、今日ほぼ全部の出荷を終えました。あと残り数件なのですが、それも多分、明日あたりには終わるのではないかと(多分)。まだ<発送のお知らせ>メールが届いていない方も、今しばらくお待ちくださいね。
d0008146_23525165.jpg
そして、既にお送りした皆様からは、りんごが届いた!というお知らせも多くいただいています。今回は「傷もの」をお送りしていることもあり、その傷の程度をどのように受け止められるか、許容いただける範囲かどうか…という点がずっと心配ではあったのですが、有難いことに、今のところりんごについての苦情などはないようなので、ほっと安堵しているところです。

もっとも、ご連絡の不手際などがあり、ご迷惑をおかけした皆様には申し訳ない思いです。まだこの先も作業はありますので、いっそう気を引き締めてがんばります。
d0008146_23531111.jpg
さて、今回は一部のご希望の方に信州産の殻つきくるみもお送りしています。先着20名の皆様にはすべてお送りしていますが、それ以降は恐縮ながら抽選とさせていただいたのですが、、厳密にいうと抽選というほどのことはしておらず(汗)、発送するときに、くるみ入りの箱に無作為に送り状を貼って送ってもらったので、どなたのところに入っていたのかわたしも知らないのです。^-^; なので、入っていた方はラッキー!で、残念ながらご希望されたのに入っていなかった方には、どうも申し訳ありませんでした。


***


さて、ふじはそのまま食べるのがいちばんだとは思うのですが、何せ大量にあるので(「はぶき」にもできない傷ものも当然たくさん出るのです、、)少しでも捨てずに使いたいと、紅玉に続いていろいろとお菓子などのレシピを試しています。それも、とっととブログ上でご紹介したいのですが、、なかなかそこまでたどりつかず(汗)。次の販売のご案内の頃までには何とかしたいものです。(希望)
d0008146_23531877.jpg
で、「いちどに大量のりんごがさばける」とういう点では、最も優れているのは紅玉のときと同様「ジュース」。しかし、酸味が強い紅玉と比べて、ふじは甘みがいっそう強いので、ジュースにすると、ちょっと甘すぎて飲めない代物になります。水で薄めて飲むという話も聞くくらいですから。。。でも、そこをあえて作ってみたのがこちら。コップに入って、なんだかヘンな色をしていますが、これはホットアップルジュース。搾りたてのりんごジュースを温めたものです。ぷか~と浮かんでいるのはシナモン。

温かいりんごジュースと聞いただけで拒否反応を起こす方もあるかもしれませんが、いえ、昔から言ってますが、これ結構おいしいのですよ、ほんとに。ヨーロッパでクリスマスマーケットに行くと、ホットワイン(←これも大好き)と一緒に屋台で売っていたりします。アメリカでも、mulled ciderとかhot spiced cider として冬の間はよく見かけたと思います(確かスターバックスのメニューにもあったはず)。

で、通常は、砂糖やはちみつで甘みをつけたり、シナモンをはじめとするスパイスで風味をつけることが多いと思いますが、それも好きなのだけれど、わたしは普段は何も入れずにりんごジュースだけを温めて飲みます。特に、あまーいふじで作ったジュースは、本当に何もいらないくらい甘い。シナモンも、写真用で入れてみましたが、何も入れなくても大丈夫です。
d0008146_141699.jpg
…しかしこれ、実は1回作って写真を撮ったら、暗すぎて写真(↑)がいまいちだったので翌日また作って撮りなおしたのですけれどね、、同じようなりんごを使って同じように作ったのに、出来上がりが全然違うのが写真からもお判りでしょうか。先に作ったのは、この写真のとおり(単に暗かったというだけでなく)りんごの変色のせいで茶色が強くなったのですが、透明なジュースでした。それが、翌日作ったときは、変色はそれほどしなかったものの、少し濁ってしまいました。うーむ。ま、どっちでもいいんですが。

ちなみに、これ1杯作るのに使った「ふじ」は3~4個。傷が大きいので、通常よりも身の正味量は少なかったと思いますが、、、それにしたって、これはいくら安くても普通に買ったりんごで作るものではありませんね(汗)。もっとも、ホットアップルジュースは、市販のりんごジュースを温めるのでもいいので(わたしも今まではそうしてましたし)、ご興味のある方はお試しください。


というわけで、「お試し用」の販売はいったん終了しましたが、りんごの収穫はまだ続きます。
d0008146_22563846.jpg
紅玉と違って、ふじは日持ちがするという理由もありますが、通常はすべて収穫を終えてから出荷作業に入るということです。蜜を入れるためには、気温が零下になるような冷え込みが必要ではあるのですが、きつい冷えが数回来るとりんごの実が凍みてしまうので、そのタイミングを見計らってすべて採ってしまうのだとか。また、他所の畑のりんごが全部なくなった後にも残っていると、それだけ鳥(や泥棒)に狙われやすくなるわけで、とにかく一気に採ってしまうのだそうです。


なので、収穫作業がほぼ終わったところで、進物用も含め「本番」の販売をさせていただく予定です。まだ収穫が半ばなので正確な日にちが決定していないのですが、今月下旬(ってもうすぐですね、、)を予定しています。既に次回のご注文のお問い合わせもいただいており、有難い気持ちでいっぱいですが、次のご案内まで今しばらくお待ちいただければと存じます。どうぞ宜しくお願いいたします。


***


さて、朝、山の上に行った帰り道。
d0008146_23532594.jpg
西の空は月も薄くなって、空が明るくなってきていました。折り重なる山のはるかかなたに、冠雪した北アルプスの山々が覗いていました。このあたりの山も雪に覆われるのももうそろそろでしょうか。
by zo.chika | 2008-11-16 23:56 | 季節