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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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雪のち山、ときどき温泉 (2): コロラド 2006年10月
異国を通り過ぎて異世界体験  
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…の、1日なのでした。第0日第1日の記事からずいぶん間が空いてしまいましたが(汗)、、コロラド温泉行脚第2日。今日は朝から快晴。




朝起きて、窓の外を見て思わず息を呑む。
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眼前にそびえる、雪を冠した山脈。前の晩は夜、暗くなってから着いたので、周りの様子がぜんぜんわかっていなかったのです。こんなところにいたとは。
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…はい、こんなところにいたとは。。。部屋、というより布張りの小屋(?)なんですが、屋根の感じといい、荒野にぽつぽつ立つ姿といい、なんだか宇宙基地のようなここは、Joyful Journey Hot Springs Spa という施設。温泉自体は、前日行ったValley Viewのような山奥の秘境温泉(?)ではなくて、もっと普通のプールのような感じでしたが、周囲の環境のすごさでは負けてませんね。

さて、宇宙基地といえばさらに 
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これは温室。ドーム型の温室自体は珍しくないけれど、環境が環境なので、やっぱり不思議な感じ。
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温室のなかは花のほかに野菜や果物があるので、宿泊者はお好きにどうぞ、と聞いていたのだけれど、冬の始めの時期のせいか(?)、食べごろを外した小さなトマトくらいしか見つからず。ま、いいんですけどね。

で、朝食は、これまたお好きにどうぞ、のスタイル。
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って、パンとか飲み物とかヨーグルトとか果物とか、たいしたものはないんですが、この景色を前にして食べる朝食に勝る朝食は、そうないのではないかと。なんだか、景色があまりにも現実離れしている(わたしの感覚では)ので、自分がどこにいるのかよくわからなくなります。

と、あんまりぼんやりしている場合ではなくて(だってもう11時過ぎ)、ぼちぼち本日の目的地に向けて出発。
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Sangre de Cristo Mountainsの山並み。真っ青な晴天の下、前日の早朝に降っていた雪もほとんど融けています。

さて、またひたすらまーーーっすぐな道に戻ります
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(車のフロントガラスが前日の雪でものっすごい汚れっぷりでお見苦しくてすみません、、汗)巨大な岩を切り通して道を引いたのでしょうかね、、なんとも強引な道路。そこまでしてまっすぐな道じゃなくてもいいような気がするんですが。

その岩を通り過ぎる寸前でまた道を曲がります。
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そして走る走るひたすら走る。
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また山が近くなってきました。
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ぐんぐん進むと、しだいに見えてきました、今日の目的地。

さて、その今日の目的地とはGreat Sand Dunes。大砂丘とでもいえばよいのでしょうか。その一帯が国立公園・保護区になっているようです。

友人家族は前に来たことがあったそうで、ただ冬ではなかったとのことで、今回、雪が降ったので「雪の砂丘」を楽しみにしていました。わたしはというと、砂丘といえば鳥取砂丘しか思い浮かばないし(ってそれも行ったことないし)、どんな場所やらあまり想像もつかないまま、ただ連れられてきたのでした。

入場料を払って車を中に進め、駐車場に停めたら、いざ、外に出る準備。日は高くなっていたとはいえ気温は摂氏零度を少し上回る程度なので、重装備。
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いざ
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… … …。

自分の目の前に広がる光景に、まったく言葉を失っていました。音のない、空の青と雪の白だけの世界。自分が雪を踏みしめる音で、はっとわれに返り、ときおり視界に入るほかの来園者の姿をみて、自分はちゃんと人間世界にいるのだと確認するという感じ。大げさなようですが、ほんとうにそう思われたのです。ここが、今まで自分が暮らしていた同じ地球だとは思えないような、信じがたい光景。もう、こんな写真ではお伝えできないのがもどかしい。
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どちらの方向に、何に向かって歩いているのかもわからず、ただ何となく前に進んで、雪の丘をのぼりました。Sand dunes(砂丘)ならぬ、まさにsnow dunes(雪丘)。でも、真っ白な雪に全面覆われていても、表面の感じというか、やっぱりただの土ではなくて砂の地面だとはっきりわかるのがおもしろいよね、と話をしていました。
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あー、そり持ってこればよかったね~、、そしたら帰りはラクだったのに(違)と話しつつ。
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で、重装備で出てきたのですが、歩いているうちに暑くなってしまいにはシャツ1枚。気温はともかく日差しが強いので暑く感じます。さらに、ここは標高が最低でも2,400mあるらしいので、ちょっと勾配をのぼった日には、それはそれは疲れるのです。足元が雪ならばなおさら。

ただただ、ぼそぼそと歩き、ちょっと休んで、どこに着くわけでもないので(やたら広いのです)、適当なところで回れ右。
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前日の山中の温泉も、今朝泊まっていた荒野も、どちらもすばらしい景色だったけれど、ここは突然ぽんと背中を押されて異次元に放り出されたような衝撃でした。現実離れ度(?)は今までの人生でも最高レベルの分類に入るのではないかと。

地球上は、わたしなんかの知らない場所ばかりなんだと、自分の存在や知識、経験の小ささを再認識しながら、雪の丘を後にしました。
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1年、どの季節に来ても、ふだんの姿でもちろん印象的な場所なのだろうけれど、雪に覆われた姿はきっと別格なのだろうと思いつつ。
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再び地上界(?)に戻ると、あの雪の丘にいたのが嘘のようでした。
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、、、あっ、、

ところで今回の旅の道中でたびたび目にした、この長ーーーい足(手?)が伸びた機械は、例の回転散水の設備です。あの、コロラドに来る飛行機から見えた、あれですね。それがこれ。
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上の写真の一部を拡大したもの。クリックすると拡大表示されます。この足が時計の針のように回って、水を撒く(らしい)のです。田舎道を車で走っていると、ほんとにあちこちで見かけますね。

ちなみに、この近辺を上空から見た衛星地図がなかなか圧巻です。こちらを見ると、真ん中より右寄りに丸く薄緑に見えるあたりが、直前に行ったGreat Sand Dunesの一帯。その右方向に、縦に走る山脈がSangre de Cristo Mountains。そして、砂丘の左側にオセロの盤のように広がっているのが、ぜんぶ回転散水農地です。

それにしても、前日のValley View(温泉入った場所)といい、valley(谷、渓谷のこと)っていうからどんなのかと思ってたら、このSangre de Cristo Mountainsと、西のSan Juan Mountainsの両山脈に挟まれた広大な地域一帯を指してSan Luis Valleyと呼ぶのだそうで、、いやあ、いろんなものがでかい国です。ちなみに衛星地図で見ると、こちらでは、上出の地図画面よりもっと広範囲にみていますが、薄緑のGreat Sand Dunesの右の山脈(Sangre de Cristo Mountains)が東の端、西のSan Juan Mountainsはずっと左の、道路でいうと550という数字のあるあたりの近くまで、南北約120kmの幅があるそうな。ちなみに長さは南北約200km。わたしのなかの「谷」という概念をかる~く超えてます。
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と、雪の丘を後にしたのが既に午後3時過ぎだったのですが、炎天下の雪歩きで、なんだかひどく疲れたので(ってたったの1時間弱なんですがね、、、)、この後はまっすぐこの日の宿泊地(車で約2時間)に向かいました。


というわけで、コロラド温泉行脚2日目はこれでおしまい。活動時間が短い割には、ものすごーく濃い1日でした。この日の様子はこちらから(別ウィンドウでスライドショーが開きます)。

言い訳のようですが、山の写真は広さを見せようとして横長の構図が多くなりがちなのですが、このブログのデザインは基本的に縦長の写真を意図した段組にしているので、横長の写真の迫力が出ないのです。なので、できればスライドショーのほうで、せめてもう少し大きい絵をご覧になっていただけると、もうちょっと雰囲気が伝わるかなと思っています。お時間のある方はぜひどうぞ。連休中にスライドショーだけ載せたときにご覧になってくださった皆様、ありがとうございます。
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さて、旅は3日目・4日目に続きますが、以前も書いたとおり、旅の目玉は前半2日に集中してまして、後半はほとんど何もしていません…。なので、次回は宿泊した場所の話など、2日分まとめて、さらっといきたいと思います。さらっと。
by zo.chika | 2007-05-20 00:10 |