実りの秋です。
信州のいいところのひとつは、野菜・果物が豊富なところ。特に果物は、プルーンやネクタリン、ルバーブなど、東京にいたときは手に入りづらかったものが豊富にあって、果物好きには嬉しい限りです。昔から果物は好きだったけれど、ここ数年は特に、季節の果物をふんだんに使ったお菓子を作ることが多くなりました。
特に、夏から秋にかけてはフルーツが山盛りになるので、ここぞとばかりにお菓子を作りまくるのがここ毎年のお決まり。特に2年前の夏はすごいことになってました(
前編・
後編にて紹介)。
さて、その夏は、いろんな種類のお菓子を作ったなかで、どういうわけか特にタルトが作りたい気分だったのです。その前の冬にパリで小さいタルト型(タルトレットというには大きい)を買ったせいかもしれません。
タルトというお菓子は、昔から食べるのは好きだったけれど、あまり進んで作ることはありませんでした。なにせ面倒くさがりなので、生地を作って延ばして型に敷きこんで、中身を作って(あるときは数種類!)、、というのがどうにも億劫に思えたのです。
実際、普段よく作るスコーンやらクランブルやらと比べれば、どうしても手間がかかるわけですが、せっかくやる気が出たので、意を決して(?)作ってみることにしたのでした。
実際に作ってみて気づいたのは、タルト生地を先に作っておいて冷凍しておいたり、フィリングを先に準備しておいたりすると、1回の作業はそれほど時間をかけずに、何回かに分けて準備できるあたりが、自分の生活リズムには合っていたということ。また、作りなれてみると、生地を作るのもそれほど億劫でもなくなり、今まであまり作らなかった分、試してみたいレシピもたくさん出てきて、気づいたら3回に1回くらいはタルトを作っていました。
で、作りなれるほど、タルト生地を型に敷きこむのが上手になったり・・・は残念ながらあまりしてないのですが(汗)、少なくとも「うまくいかないからやめよう」とは思わず、端がゆがんでいても、底にヒビが入っても、まぁいっかと気楽に構えてタルトを作れるようになりました(学んで上達せい、って感じですが)。
形が悪くても、季節の果物をたっぷり使ったタルトはどれもおいしいですしね。それに、形をあまり気にしなくていいタイプのタルトもあるし。
さらにいうと、「タルト」の定義はいまいちあいまいなところもあって、パイとタルトはどう違うのかとか、あとはケーキみたいなタルトもありますしね。イーストを使った生地の上に果物を焼きこんだものも、「タルト」と呼ばれることもよくあります。
また、いろいろ作るなかで、タルト生地の小麦粉を米粉やそば粉など他の粉に変えたり、バターの代わりに菜種油やココナツオイルを使ったり、砂糖を使わないで甘みをつけたり、材料の面で「普通」のタルトとはちょっと違うものも試しています。砂糖のほか乳製品や卵などの動物性の食材、さらには小麦粉などのアレルギー性の材料を使わないお菓子のレシピには前々から興味があり、ちょこちょこ試してみたりしていて、今年に入ってから特にそうしたレシピのお菓子が中心になってきました。
普通のレシピでも、バターをココナツオイルに変えてみたり、砂糖をメープルシュガーなど他のものに変えてみたり、可能性は無限大。もともと、タルトに限らず、見つけたレシピでちょこちょこ材料を変えて遊んでみるのが好きなので、タルトでもいろいろ試してみるのが楽しいです。
そんなわけで(?)あまりにたくさんタルトを作ったので、前後編にわたる冗長な・・・いや長大な記事でも全部紹介しきれなかったため、季節の果物のタルトを別の記事にしよう、と思ったのが2年前の夏~秋(汗)。時期的にタイミングをのがしてしまったので、来年の夏に・・・と思ってその次の夏がまた過ぎ(汗汗)。その間、秋も冬も春もぼちぼちタルトを作っていたものですから、ネタはたまる一方です。
それで、今年こそは!!と思っていたのですが、気づけば夏はとっくに過ぎて秋ももうじき終わり。。でも、これを逃してはいかん、と必死にまとめたので、ここで季節の果物のタルト<秋編>としてご紹介しようと思います。
上に書いたとおり、「タルト」の範囲はあいまいなところがありますが、ここではかなーーり広い意味で「タルト」を含めています。ご紹介するのは2012、13、14年の秋に作ったもので、一昨年のものになるとちょっともう詳細を忘れているのも結構あるのですが(汗)軽ーく流していただければ幸いです。。
それでは、秋の始めの頃に戻ってみますか。
これは9月の初め頃。まだ緑も濃く、夏の空ですが、朝晩はすっかり涼しくなります。
プラムや桃、ブルーベリーなどは夏の盛りにもありますが、秋の気配がしてくると、ちょっとスパイスをきかせたりしたくなります。
ブルーベリー+ブラックカラントにはスターアニス、プラム+黄桃にはカルダモンを合わせて、ガレット2種。
このように、型を使わずにタルト生地を広げて中身を包み込む、型なし・形なしのタルトは、アメリカではガレット(galette)と呼ぶことが多いです。多少いびつな形になっても、それがラフな感じでいい、とされるので、わたしのように面倒くさがり+不器用な人にはとても助かるタルトです。
元レシピはブルーベリーのほう(blueberry galette)で、プラムのはそのアレンジ。クリームチーズが入る生地で、さくっとしておいしかったです。
その名もずばり、「秋のタルト」とつけられたこちらは、シナモンをきかせたタルト生地に、プラムやベリーなどをホワイトチョコレートたっぷりのフィリングとともに詰め込んだもの。レシピは
こちら。
夏の終わりの桃とブルーベリーに、早い品種のりんごを合わせて、クランブルをふって焼いたタルト。全体的なレシピは特にありませんが、タルト生地は、ココナツオイルを使う
こちらのレシピ。簡単なので最近よく使います。クランブル生地は、
夏に紹介したオリーブオイルのもので、そば粉を使って、ミントの代わりにレモンタイムを少々。
フルーツにはシナモン、カルダモンなどを少々。まだちょっと夏の名残がある時期だったので、スパイスは軽めの気分。
しかしこれ、パイ皿を使って作ったせいもありますが、なんだかタルトというよりパイのような気もしないような、、(ごにょごにょ)。いやいや、タルトです。
次のこちらは、一目瞭然、タルトです!
桃にプラム、いちじく、ぶどうといった秋のフルーツ数種類を、カスタードを詰めたタルト生地に載せたもの。タルトとしては一般的なタイプのものだと思いますが、こちらはバターを使わないタルト生地に、卵・乳製品を使わない、”カスタード”を用いた、あと一歩でビーガンのタルトです。なぜ「あと一歩」なのかというと、仕上げにはちみつをたらしているため。。それがなければビーガンですね。
数年前からマクロビオティックのお菓子の本を買って
いろいろ試してみたり、ビーガン・グルテンフリーのお菓子の
本を買っていろいろ試してみたり(ブログ記事にするまで至ってませんが、、汗)、最近買い求めてよく使っているのが、
白崎裕子 著、『かんたんお菓子: なつかしくてあたらしい、白崎茶会のオーガニックレシピ』。このタルトも、この本のレシピをもとに作ったものです。
菜種油を使って作るタルト台は、あっという間にできるので気軽に作れます。菜種油と豆乳で作る"カスタード"は、豆乳の味は確かにするのですが(ほとんど豆乳なので)、わたしは特に違和感はないです。さらに、タルト生地の小麦粉を別の粉に変えたり、豆乳を他の「代替ミルク」、たとえばアーモンドミルクやライスミルクなどで作ったりしています。当然、風味や食感は変わりますが、いろいろ試してみると楽しいです。
さて、桃は、まだ夏の名残りある9月の中旬頃・・・を過ぎて、最近は9月末くらいまで見かけます。9月に入ると、桃を見るたびに「これが今年最後かも・・・」と思ってつい買ってしまいます。。
大好きな白桃に、同じくらい好きな黄金桃(黄桃)に、海外で見る黄桃に近い、ネクタリンとの勾配種のワッサー(←この名前がどうも、、)などなど。
白桃も黄金桃もまずは生で楽しみますが、旬の終わりに買いこんでたくさんあるときは、火を通してお菓子にします。
まるごと桃のタルト。いや厳密には、というかどう見ても桃は丸ごとではなく半割りなんですけれどね、、市販のおいしそうなやつを友人が食べているのをネットで見て、似たようなものを作ってみたいと思って試してみたものです。
要は、焼いたタルト生地にカスタードクリーム+生クリームと桃のコンポートを載せたもの。手元の桃がかなり大振りだったのと、どちらにしてもきれいに丸ごと煮るのが難しかったので、あっさり妥協して半割りにした次第。
桃は皮ごと煮たので全体にかわいいピンク色になりました。シーズンの終わりに出てくる桃は、だいたい固めの品種が多いので、煮崩れしなくてちょうどよかったです。
軽めの白ワインとともに。
煮崩れしづらい初秋の桃で、秋らしい色と風味のものも。
白桃の赤ワイン煮のタルト(tarte aux peches blanches et vin rouge)。レシピは泣く子も黙る(?)
Eric Kayserの
Les tartes d'Eric Kayser (Flammarion, 2006) より。ナッツの入ったサブレ生地を焼き上げたところに、赤ワインとスパイス少々で煮た白桃のスライスを載せます。
この手のタルトは、アーモンドクリームとかカスタードクリームを敷くのが多いと思うのですが、これはそれがないのでお手軽でした。
さらにもっとお手軽なのも。
こちらの黄桃のタルトは、生地を延ばして型に敷きこむ手間もなく、まさにお手軽。
Amanda Hesserのレシピで、
こちらにあるものですが、同じ方法で作るタルトのレシピは
こちらの本にも載っていて、タルト生地を型に入れて手で伸ばすという方法をこの本で初めて見たときは(10年前!)、目からうろこが落ちる思いでした。初めてといえば、バターではなく植物油を使うタルト生地を知ったのもこの本が最初だったかも。
タルト生地を延ばしたら、フルーツを載せて、トッピング生地少々をふって焼き上げます。
さっとできて、さっぱり軽めでおいしいです。
さっとできて、さっぱり軽めのもの、もうひとつ。
白桃といちじくを、レモンタイムの香りを移したはちみつにからめ、タルト生地で包みます。・・・えー、レモンタイムとはちみつを合わせて温めるのがひと手間ですが、それでもさっとできますよ、ということで。
そのはちみつは、生クリームと合わせて、焼き上がったタルトに添えていただきます。
というわけで、白桃といちじくとレモンタイムのガレット。
元のレシピでは白桃だけですが、ここではいちじくも一緒に。
なぜなら、いちじくがたくさん出てくるので。
果物が豊富な信州ですが、このあたりでは地元産のいちじくはあまり見かけません。たまに、庭でなった、というのをいただいたり、まさに庭でなったような感じのものを直売所でときどき見かける程度。なので、いちじくに関してはスーパーで買うことがほとんどです。好物なので、この時期は買い物に出かけていちじくを見るとほぼ必ず買ってしまいます・・・。
いちじくは日持ちしないので、せっせと使います。
初めのうちはやはり、生のまま楽しむ形で。きれいないちじくをたくさん並べたこのタルトは、大好きなClaudia Fleming著、
The Last Course: The Desserts of Gramercy Tavern (Random House, 2001) から、ずっと作ってみたかったレシピのひとつ(fig cornmeal tart)。コーンミール入りのタルト生地に、生のいちじくをブランデーやスパイスで軽く煮たフィリングを詰め、仕上げにいちじくを並べます。
火を通してちょっとジャムのような感じになったいちじくと、フレッシュないちじくをいちどに楽しめます。元のレシピでは、小ぶりの緑のいちじくを使っていて、このときは、そのへんの庭になっているような(?)小ぶりのいちじくを買ったので、それを使いました。
グラハムクラッカーで作るクラストに、マスカルポーネチーズをベースにした濃厚なクリームを載せて作るシンプルなこのタルトは、
Nigella Lawson著、
How to Be a Domestic Goddess: Baking and the Art of Comfort Cooking (Hyperion, 2001)(US版) から。大好きなこの本のなかでも、特に好きなレシピのひとつ(black and white tart)。ここ数年、特に夏の間はいろんな果物で何度も作っています。ここでは、旬の終わりのブルーベリーと一緒に。
もう少し後には、栗と。
栗の甘煮系の食べ物(?)のなかで断然好きなのは渋皮煮ですが、ここで使っているのは、そのもうちょっとお手軽版というのでしょうか、レトルトパックに入って売っているもの。渋皮煮よりも甘さひかえめです。
もちろん、渋皮煮を使ってもおいしいと思います。いずれにせよ、栗を使うと、ますます秋!という感じになりますね。
というわけで、だんだん秋っぽくなってきます。
いちじくとかぼちゃのクリームのタルト。
こちらのレシピで、ヘーゼルナッツ入りのタルト生地に、かぼちゃのピュレがたっぷりのクリームで、フレッシュないちじくと合わせてもぐっと秋っぽくなります。
それでは、ぼちぼち、焼きますか。
まぁ、実は出始めの頃から焼いてるんですけどね、、それはともかく。こちらはフライパンに入ってなんじゃこりゃ、、という感じかもしれませんが、、れっきとしたタルトです。いろんなフルーツの旬がくるたびに手に取るお気に入りの本、
Nigel Slater 著、
Tender: Volume II, A cook's guide to the fruit garden (Fourth Estate, 2010) のレシピ(a crumbly, upside-down tart of figs)。
型を直接火にかけてフルーツに火を通し、生地をかぶせて焼くという、いわゆるタルトタタンのようなタルトですが、使うのはパイ生地ではなく、ほろほろっとしたタルト生地。
クレームフレッシュか、バニラアイスか、シナモンアイスを添えて、と書いてあったので、シナモン風味のアイスクリームを作って添えましたよ。熱々のタルトに冷たいアイスの組み合わせがたまりません。
こちらは
Dorie Greenspan 著、
Baking: From My Home to Yours (Rux Martin/Houghton Mifflin Harcourt, 2006) から。電話帳よりも大きくて重い本ですが、いろいろ試したレシピはどれもおいしくできて、とても頼りになる本です。このタルト(honey-almond fig tart)も、いろいろ作ったいちじくのタルトのなかでも、というか今まで作ったタルト全体のなかでも特に気に入っているレシピのひとつです。
はちみつ入りのアーモンドクリームと、スライスした生のいちじくをタルト生地に入れて焼くというシンプルなレシピなのですが、これが本当においしくて、ここ数年は毎年、いちじくの時期になると作っています。よそへ差し上げてもとても喜ばれるので、去年だか一昨年あたりは、お礼やらお持たせやらで4回くらい焼いたかも。
レシピについているアレンジ案で、アーモンドクリームにフレッシュのローズマリーを刻んでいれる、というのがあり、それが気に入ったのでよく使っています。
いちじくの他の果物でも作れますよ、ということで載っていたひとつがピンクグレープフルーツ。これは特に秋!という感じではないけれど、やっぱりおいしかったですよ。
いちじくだけでもおいしいけれど、他のものもちょこちこと合わせています。
まずはラズベリーとの組み合わせで、
こちらのレシピから。半分焼いたタルト生地にラズベリージャムを少々塗ってからフランジパン(アーモンドクリーム)を詰め、スライスしたいちじくとラズベリーを載せて、スライスアーモンドをふって焼きます。
ジャムは軽めのものを使ったのですが、それでも仕上がりはがっつり甘かったです。おいしかったですけどね。
その真逆と言ってもいいのがこちら。
いちじくとじゃがいものタルト。
カノウユミコ 著、『
からだにやさしいお菓子とパン』(成美堂出版, 2008) より。砂糖、卵・乳製品を使わないお菓子の本で、野菜を主役・脇役に多用したレシピがたくさん出てきます。こちらは、蒸し煮にしたじゃがいもに小麦粉とアーモンドパウダー等を混ぜ込んだものをタルトの「台」として使い、いちじくを載せてメープルシロップをかけて焼くというもの。
前からかなり興味があったのをやっと作ってみたのですが、作った感想をひと言でいうと、甘いお菓子として出すのはきついかなー、というところ。じゃがいもが入った甘いお菓子は前にも作ったことはありますが、これはひじょーーーに素朴なので、、。甘くないおやつとしては全然いけると思いますけれどね。
で、思いついて一緒に作ってみたのが、同じレシピのさつまいもとりんごのバージョン。こちらはまあ、要はスイートポテトにりんごが載ったものですから、予想通りちゃんと甘く、おいしくできました。
同じく”ヘルシー系”(というくくりがよくわかりませんが、、)でもうひとつ。
いちじくとプルーンのタルト。前出の白崎裕子 著『かんたんお菓子』のレシピを参考に、卵・バターを使わないタルト生地とアーモンドクリームを使っています。
フランジパン(アーモンドクリーム)は通常、アーモンドパウダー、砂糖、卵、バターが中心になるのですが、これは卵とバターの代わりに菜種油と豆腐を使います。できあがりの味は、確かにアーモンドクリーム。食べてもらった人のなかでは、「豆腐の味は全然わからない」という人もいましたが、わたしは豆腐/豆乳系の味は感じました。でも、味はしたけれど、個人的には嫌いではなかったです。でも、最初に作ったときに豆の味がちょっと気になるかなと思ったので、このときはシナモン、カルダモンなどのスパイスを入れてみたら、あまり気にならなくなりました。
また、レシピでは、タルト生地を型に敷いたところにそのままアーモンドクリームを入れて焼くのですが、うちのオーブンは下火が弱いせいもあり、底のほうがかなり湿気た感じになってしまったので、このときはタルト生地のみ半焼きしてからアーモンドクリームとフルーツを入れて焼き上げました。なかなかおいしくできましたよ。
いちじく+プルーンでもうひとつ。
・・・いや、いちじくとプルーンとの組み合わせ、というとちょっと(というか、かなり)語弊があるのですが、、1枚の生地の半分はいちじく、もう半分はプルーンで作ったものです。
で、何を作ったのかというと、
これ。・・・って、ほとんど中身が見えませんね、これじゃ。。ひと言でいうとプルーンといちじくのクランブルタルト。厳密にいうと、台はブリオッシュのような生地で作っているので、それをタルトと呼んでいいのかどうか意見の分かれるところでしょうが、そこはひろーーく、寛大な心で判断しておこうと思います。いちおう言い訳しておくと、これはわたしがひとりで強引にタルトと呼んでいるわけではなくて、
一般的にもそう呼ばれることはよくあるのであります(特にプルーンで作った場合)。りんごとかいちじくを使うのもよく見かけます。
アイスを添えてお茶とともに。
この、生のプルーンで作るイースト生地のタルトは、元はドイツのお菓子で、レシピもいろんなところで見かけますが、このとき使ったのは前出のNigella Lawsonのレシピで、
How to Be a Domestic Goddess から(German plum tart)。この頃(2012年、、汗)はまだ、パン作りが苦手だったのですが、それでも比較的うまく作れたのがこういう甘い生地で、ちょくちょく作っていたものでした。
というわけで、2年経ってもまた作ってますよ。
今年の秋に作ったこちらは、プルーン、いちじく、ラズベリーで。台になる生地の上にラズベリージャムを塗り、フルーツの上にはクランブル生地の代わりにミューズリー(自家製。
相変わらずちょくちょく作ってます)をふって焼き上げています。レシピは
こちらで、その名も「ベリー・ブレックファスト・タルト」。ほら、ちゃんと名前にも「タルト」とついてます(と強調しておく)。
そんなわけで(?)、気づくとプルーンが出てきていました。
ってまあ、本当は8月にはもう出始めているのですけれどね、、このあたりでは9月がいちばん出盛りかなぁと思います。信州のなかでも、うちからそんなに遠くないあたりはプルーンの一大産地で、スーパーはもちろん直売所にも山盛り並びます。
すぐ上で紹介した、イースト生地で作るプルーンのタルトは、簡単だし好きなのでよく作ります。上にも書いたとおり、レシピもいろいろ。
こちらは本場ドイツより、
Luisa Weiss 著、My Berlin Kitchen: A Love Story (with Recipes) (Viking Adult, 2012) のpflaumenkuchen (plum cake)。とてもシンプルでおいしかったです。写真がないのですが、同じくドイツの
こちらのレシピもおいしかったです。
こちらは前出のDorie Greenspan 著、
Baking より、brioche plum tart。刻んだアーモンドをふるので、また違った食感が加わって楽しい。
同じ本から、プルーンのタルトをもうひとつ。
赤ワインとスパイスで煮たドライプルーンと、生のプルーンを合わせて作るこちらは、puffed double plum tart。その名の通り、プラムがダブルです。生地は冷凍のパイ生地を使うので簡単。
さて、イースト生地だの市販のパイ生地だの、プルーンについては正統派の(?)タルトを作ってないんじゃないか、なんて声が聞こえてきそうですが!作ってますっ。
前出のEric Kayser著、
Les tartes d'Eric Kayser から、シナモン風味のプルーンのタルト(tarte aux quetsches a la cannelle)。アーモンドクリームにシナモンがきいています。
本当はもうちょっと、見た目にプルーンがみっちり詰まった感じになるはずだったんですけれどね、、なんだかちょっとまばらな感じで寂しい。。
ま、実際にはこの通り、プルーンぎっしり入っていたのですが、、本みたいにきれいに仕上げられたらいいんですけどねぇ・・・。
さて、Eric Kayserのこのタルトの本は、見た目の美しさはもちろん、材料の魅力的な組み合わせが多くて、かなりいろいろ作りました。これもそのひとつ。
2色のぶどうのタルト(tarte aux 2 raisins)。カスタードクリームと生クリームを合わせたものをタルト生地に詰めて、半割りのぶどう2種類を並べるだけのシンプルなものなのですが、見た目がとてもきれいで、これ作りたい!と思ったもの。
そして作って眺めて自己満足に浸ったのでした。味もおいしかったですよ。
ちなみに、この本のタルトは大きな四角い型で焼くものが多く、このときは四角い型が手元になかったので、厚紙で自作して、オーブンシートを敷いて使ってました(!)。なんとなく形がひしゃげているのはそのためです、、はい。
それはともかく、ぶどうも旬ですね。
信州はぶどうも豊富。いろんな種類が出るので、ちょこちょこと楽しみます。
生のぶどうは、お菓子にするよりはそのまま食べてしまうことが多いのですが、タルト熱が出ているので(?)強引にタルトにしたかもしれません、、ははは。でも、ぶどうを単独で使ったのは上の2色のぶどうのタルトくらいで、あとは他の果物との組み合わせが多かったかも。
たとえばこれは、いちじく(まだ使ってます)とともに栗のクリームと合わせたもの。決まったレシピではなく適当に作ったのですがおいしかったです。
それに対してこちらは、、、いやこれもいちじくとの組み合わせでした(はは)。でも一応というかちゃんとレシピはあって、
こちらがそうなのですが、元は山羊乳チーズを使っているところを、近所で手に入らないのでブルーチーズで代用したら、かなり別物になりました。くるみも散らしてみましたよ。いずれにせよ、100%お菓子!ではなくて、ワインのお供にしたいような感じです。
実際、白ワインにぴったり!!でした。
甘いタルトに戻りまして、、
こちらは梨と合わせて、イースト生地にとともに焼きこんだもの。要は、上で紹介したプルーンのタルトと同じですかね。このときは、台は
こちらのレシピを参考に、全粒粉をベースに、卵・乳製品を使わないブリオッシュ”風”の生地で作ってみたのですが、失敗して固くなりました(涙)。全体的に味は悪くなかったんですけどね、、。
ちなみに、イースト生地には、しょうがとレモンタイム少々をきかせました。それは非常に好みでした。
ときに、これは普通なら洋梨で作るところだと思うのですが、このときはあえて和梨を使用。梨を焼くというのはちょっと抵抗ありますが、
数年前に既にタブーを破っているので(?)平気です(違)。
和梨は、8月にはもう出始めていますが(それどころか、スーパーでは6月に見たりしますが、、)洋梨はそれより少し遅め。地元産の洋梨は10月くらいが盛りです。
子供の頃は、洋梨というと缶詰のものしか知らなくて、初めて生の洋梨を見たときは感激したものです。そのうち、わりと普通に出回るようになり、信州に来たら、直売所で山盛りで売っているので、時代も変わったものです(違)。果物のタルトは何でも好きだけれど、洋梨はタルトにするとほんとうにおいしいなー、と思います。ちょうどよく熟れたのはそのままでもおいしいですけどね。
・・・といいつつ、どうも洋梨の食べ頃の見極めがうまくできないんですが(汗)お菓子にするには、わりと固めのうちにいきます。
・・・これは結構柔らかくなってから作ったんですけどね、、前出のNigel Slater 著、Tender: Volume IIから、洋梨とピーカンナッツのタルト(pear and pecan tart)。著者自身が「これはタルトなのかケーキなのか正直、わからない」と書いているとおり、いわゆるさくっとしたタルトの生地はなく、ケーキに似た生地を薄く焼き上げています。でも、天下のナイジェルがタルト(とも言える)と言っているのですから、タルトです。薄く焼けば大丈夫大丈夫!
・・・って、このときは型の大きさの関係で、かなり厚くなりました(大汗)。これじゃ完全にケーキだろ、、という心の声を無視して、タルトに含めておきます。。次に作るときは薄く焼かねば。。
もうちょっとタルトらしいタルトも。
洋梨といちじくとピスタチオクリームのタルト。洋梨はシロップ煮にしたものをフランジパン(アーモンドクリーム)と一緒に焼きこむタルトがよくあって、それもとってもおいしいですが、アーモンドの代わりにピスタチオを使ったのもおいしいです。
最初に見たレシピは、またまたEric Kayserの
Les tartes d'Eric Kayser。この組み合わせを使って、同じくまたまた白崎裕子 著『かんたんお菓子』を参考に、豆腐のアーモンドクリームのアーモンドパウダーをピスタチオパウダーに変えると同時に、タルト生地の小麦粉を米粉とオート麦粉(オートミールを粉状にひいただけ)にして、一応グルテンフリー版にして作ってみました。
洋梨はぶどうジュースと白ワインで煮て、甘みははちみつで。仕上げに塗ったあんずジャム(オレンジ色が濃すぎました、)もはちみつを入れて作ったものだし、ここではちみつを入れなければビーガンになるのですが、わたしはおいしいはちみつが好きなので、ビーガンは難しいですね、、。タルト生地の配合はまだ改良の余地ありですが、それでもとてもおいしかったです。クリームは、アーモンドよりもピスタチオのほうが豆腐の味が目立たないような気もしました。使った豆腐の違いもあるかもしれないので何とも言えませんが。。
いちじくと合わせたのもとてもおいしかったけれど(はい、10月末になってもまだしつこくいちじく買ってます。店頭から消えるまでは。。)、ついでに作ったラズベリーとの組み合わせもよかったです。
洋梨とラズベリーの相性もいいので、これも間違いのないタルトでした。
ちなみに、この↑タルトは冷凍のラズベリーを使っていますが、ラズベリーは初夏の後、間を置いて、秋にもまた実をつける品種もあるので、タイミングがよければ、信州にもいくつかあるラズベリー農園で(または直売所でも)新鮮なラズベリーを手に入れることができます。
これは
2年前の10月末に原村まで行って摘んできたときのもの。初夏の爽やかなラズベリーも大好きですが、秋のはまた甘みがぐっと凝縮された感じで、これも大変おいしかったです。
このときは、ここぞとばかりにものすごい量を摘んで帰ってきたので、新鮮なラズベリーを使ったタルトもいくつか作りました。
ラズベリーとマスカルポーネのタルト。これでもか!とラズベリーを積み上げてみました。どうだ、見たか!(って誰に対して言ってるのか謎ですが)。
レシピは、先にいちじくでも作っている、Nigella Lawson著、
How to Be a Domestic Goddessのお気に入りのやつ。本当に、どのフルーツで作ってもおいしい。・・・というか、意味もなく同じような写真を2枚続けてすみません、、背景が白も黒も捨てがたかったもので。。ラズベリーはほんとにかわいいな~としばし眺めてしまいました。
もういっちょ。
ラズベリー・アールグレー・タルト。タルト生地を空焼きして、アールグレーの紅茶の香りをつけた生クリームベースのフィリングを摘め、ベリーを飾ります。レシピは
こちら。
ずら~っとラズベリーを敷き詰めた仕上がりを見て、またにやにや。ラズベリーがふんだんにないと作るのは難しいので、これも作りながら嬉しくて嬉しくて。
このときは、専門のベリー農園に行って摘んできたので、どれも大粒で甘かったです。今年の夏はラズベリーを入手する機会がなかったのですが(悲)、もう11月という頃になって、近所の直売所で小さな小さなラズベリーが1パックだけひっそり置いてあるのを見つけたときは小躍り。
何個かそのままつまんで、あとはタルトにしました。
チョコレート味のカスタードとともに。レシピは再び(みたび?よたび??)白崎裕子 著『かんたんお菓子』から、タルト生地は小麦粉とオート麦粉を半々で。小さなラズベリーで小さなタルトレットなので、ぺろっと食べてしまいました。ラズベリーとチョコレートは合うなぁ、としみじみ。
なので、その組み合わせでもうひとつ。
・・・って、こちらのほうが前に作ってるんですけれどね、、ソフト・チョコレート・ラズベリー・タルト(soft chocolate and raspberry tart)。その名の通り、やわらかいチョコレートのフィリングに、ラズベリーがごろごろ入っています。アイスクリームを添えていただきました。レシピは、再びDorie Greenspan 著、
Baking から。いつも頼りになる本です。
ベリーといえば(と強引につなげる)、ブラックベリーも秋に収穫できるベリーのひとつ。夏から冬の始めくらいまで収穫できるようです。残念ながら、うちのあたりではそんな遅くには目にしませんが、秋っぽい感じのブラックベリーのタルトもいくつか紹介しておきます。
ブラックベリーのマカルーンタルト(macaroon tart)。
マカルーンとは、主にアーモンドまたはココナツ、卵白、砂糖で作られるクッキーのようなお菓子。このタルトは台もトッピングもココナツがベースで、トッピング部分がマカルーン生地のような感じ。台の生地も、延ばして敷きこむのではなく、型に直接入れて広げるタイプなので、気楽にできます。
マカルーンというお菓子はガツンと甘くて、このタルトもかなり甘いので、酸味のあるブラックベリーが合います。小さく切ってコーヒーと一緒に少しずついただきました。
レシピは
Heidi Swanson 著、
Super Natural Every Day: Well-Loved Recipes from My Natural Foods Kitchen (Ten Speed Press, 2011) から。ほぼ同じレシピがHeidiのブログでも紹介されていて、
こちらはさくらんぼで作っていました。それもおいしそうです。
こちらは、、黒っぽくて何がなんだかよくわからなくなってしまいましたが(汗)、ブラックベリーと栗のタルト。栗は渋皮つきの甘煮(いわゆる渋皮煮ではなくて、レトルトパウチに入っている、もうちょっと軽めのタイプ)を使って、皮を上にして並べたので黒いんですが。。
元にしたレシピは、またまた白崎裕子 著『かんたんお菓子』で、またまた豆腐アーモンドクリームで。なので一応、ビーガン仕様です(普通の粉砂糖ふっちゃってますが)。
ブラックベリーと栗は、なんとなく合うような気がして作ってみたら、これが大成功。このままでもおいしかったけれど、チョコレートなんかを入れてもいいかなーとも思いました。
でも、ブラックベリーを他の果物と合わせるなら、いちばん合うなと思うのはりんご。
りんごとブラックベリーのガレット。特に決まったレシピというわけではなく、中身はスライスしたりんごとブラックベリーを少々の砂糖でからめただけ。さくさくのタルト生地の上にアーモンドパウダーを少しふって、その上にフルーツを載せ、小さく切ったバターを散らして生地のふちを折ってかぶせ、砂糖をふって焼き上げます。
黄金色の葉っぱと、黄金色のタルト。秋の深まりを感じます。
というわけで、りんごです。
ごろごろごろっと紅玉。家族の知人の方のりんご農園からまとめて譲っていただいたもの。それはもういい香りです。
果物の種類が豊富な信州でも、やはりりんごは特別。このあたりはりんごの一大産地なこともあり、ほんとうに新鮮なりんごが手に入るのが嬉しいところ。早い品種はもう8月くらいから目にしますが、どんどん種類が出てくるのはやはり10月くらい。直売所では、いろんな種類のりんごがずらっと山積みになっていて、それはもう圧巻。
そしてお菓子を作るのには最適な紅玉も、10月中旬くらいが最盛期です。個人的に、あまり早い時期のりんごはそれほど好まないので(というか、9月くらいはまだ、夏の名残の果物を食べるのに忙しいし)、りんごのお菓子を作るのもだいたい10月に入ってからでしょうか。
初めのほうはやはり、どちらかというと軽やかなお菓子を。
レモンとオリーブオイルのきいたタルト生地に、しょうがをきかせたくるみのクランブル生地を載せ、その上にうすーく、うすーーく切ったりんごを並べて焼き上げます。
こんな感じで。
Béatrice Peltre 著、
La Tartine Gourmande: Recipes for an Inspired Life (Roost Books, 2012)から。Beaの写真で見たタルトがあまりにかわいくて、これは作ってみたい!と思ったもの。写真もまねしてみましたよ。元のレシピ(
こちらでも見られます)ではタルトレットなのですが、うちのある型などの関係で、かなり大き目になりました。
でも、ごく薄いので大丈夫。たくさん食べられます(そういう問題?)(そういう問題です)。ちなみにグルテンフリーです。
同じくグルテンフリーで、同じく写真とスタイリングが美しい
Aranの
こちらのりんごのタルトも、同じくちょっとまねして写真を撮ってみたり。
タルト型は使いますが、生地を延ばして敷きこむ必要はないので、非常に簡単。元レシピのように、中身がピンク色のりんごで作るとかわいいのでしょうが、普通のりんごでも十分おいしくできましたよ。
これにちょっと似た感じのタルトをもうひとつ作っています。
Szarlotka。・・・ってまったく発音できませんが、ポーランド風りんごタルト/ケーキと訳されるようです。レシピは Eliza Mórawska 著、
O Jabłkach (USTA Magazine, 2014) から。ポーランドで大人気の食べ物ブログ
White Plate を書いているLiskaの2冊目の本です。英語にすると「About Apples」、つまり、りんごについて、というタイトル通り、40ほどのレシピはすべてりんごが主役。しかも、お菓子だけでなく、食事レシピもいろいろ紹介されているところが興味深いです。
Liskaとは、
3年前にポーランドを訪れたとき(ほとんどブログに記事になってませんが、、汗)、ワルシャワのいろんなお店(食べ物関係)を教えてもらったのに加え、実際に会ったりして交流があったのですが、
今回の本はポーランドから送っていただきました(嬉!)。9月中旬に受け取ってから、レシピを眺めて付箋を貼りながら10月に紅玉が出始めるまで待って、最初に作ったのがこのレシピです。
シナモンをきかせたクランブルのような生地をベースとトッピングの両方に使い、軽く煮たりんごが間に入ります。ちなみにこの本、今のところポーランド語のみで、わたしはもちろんポーランド語はわかりませんが、今は簡単な翻訳ならインターネットでできますしね。ちなみについでに(?)このレシピについては、たぶん、だいたい同じ(だと思う)ものが
ブログでも紹介されています(わたしは
Google翻訳で見てます)。
さて、紅玉が出回る期間はそれほど長くないし、ふじのように長持ちもしないので、紅玉が出たらせっせとりんごのお菓子を作ります。紅玉は酸味がきいていて味も好きですが、真っ赤な色を生かして作ると見た目がきれいですね。
皮を残してうすーーーーーくスライスしたりんごを、ばらの花びらのように形作ったタルト。形が微妙なのが多いですが、わたしにしてはかなりがんばったほうです(汗)。
決まったレシピは特にないのですが、こんなふうにりんごを飾ったタルトは前にも見ていて、作ってみたくなったのでがんばってみました。アーモンドたっぷりのタルト生地(どのレシピを使ったのか思い出せず、、汗)にミルクジャムを詰めて、その上にりんごのばらを載せて焼き上げました。
しかし、適当に作っただけあって、出来上がりの味はちょっと適当な感じでした(ふ)。それでも、ぱっと見が華やかで喜ばれましたけどね。
りんごでばらのタルト、もうひとつ。
・・・いや、よく見たら(よく見なくても)ばらではないんですが、、花つながりで(?)。こちらは空焼きしたタルトにカスタードを詰めたところに、軽く煮たりんごを並べています。りんごを煮るときに一緒に皮を入れて、ひと晩置いておいたらかわいい色になりました。
レシピは、もう何度も何度も出てきている白崎裕子 著『かんたんお菓子』を参考に、タルト生地は米粉ベース、カスタードは豆乳の代わりにくるみミルク(アーモンドミルクのくるみ版。自家製!)を使って、ビーガン&グルテンフリーで作りました。タルト生地はまだ改良の余地ありですが(飾り付けも)、味はおいしかったです。
こちらは飾り付けがさらにうにゃうにゃ(?)ですが、、ノルマンディー風りんごのタルト(Normandy apple tart)。ノルマンディーといえばフランス随一のりんごの産地で、ノルマンディー風のタルト、と検索するとかなり結構いろんな種類が出てきますが、だいたい、薄切りのりんごを並べたタイプが多いようです(ってものすごい大きなくくりですが)。
今回のものはタルト生地に
アップルソースを詰めて、薄切りのりんごを並べて焼きあげるレシピ。こちらも既に何度も触れているDorie Greenspan 著、
Baking より。
りんごのスライスとアップルソースで、ダブルでりんごです。寒いときに食べたいような、家庭的な味でした。
そうやってりんごのタルトを焼いているうちに、11月になってしまうのでした。
信州の山では、紅葉が見頃を迎えて、山の色は秋ですが、気温的にはなんとなく冬っぽくなってきます。ちなみにだいたい10月の初め~中旬くらいにはストーブを出します。。
最後に、秋の果物がたくさんあるうちに、秋の果物をたくさん使って作ったタルトを。
黄桃、いちじく、洋梨、プルーン、ぶどう、いちご(!)。いちじく以外はすべて地元の直売所で買い求めたもの。10月中旬にいちごがあるのには驚きましたけどね。そのとき家にあった果物をほぼ総動員して作りました。そば粉入りのタルト生地に、ローレルと黒こしょうで香りをつけたカスタード(豆乳ベース)で。
この、切り分けやすさ・食べやすさを完全無視した飾り付けは、ずいぶん前に
こちらで見たタルトが忘れられず、なんとなく真似してみました。大人数で食べるとなんとなく喧嘩になりそうなフルーツの配分ですが、、少人数で食べたので大丈夫です。
タルト生地と中に詰めたカスタードのレシピは、ふたたび白崎裕子 著『かんたんお菓子』から。要はずーーーーっと上のどこかで紹介したタルトレットとほぼ同じですね、、フルーツの種類もかぶってるし。でもおいしかったのでいいのです。
同じく、家にあった果物をいろいろ使って。
こちらは、スライスしたフルーツを混ぜて、タルト生地に包んで焼き上げたもの。その名も、秋のマーケットのガレット(Fall-market gallete)。ここまでに何度も触れたDorie Greenspanの、今年の10月末に出たばかりの新刊、
Baking Chez Moi: Recipes from My Paris Home to Your Home Anywhere (Rux Martin/Houghton Mifflin Harcourt, 2014) のレシピです。
ここでは、いちじく、ぶどう、プルーン、りんご、いちご、くるみを使用。スパイスもハーブも入れず、少々の砂糖でからめたフルーツに、少々のバターと砂糖をふって焼き上げるだけ。
なんとも言えないいい香りで、まさに秋!という感じです。
とーいーうーわーけーでー、秋のフルーツのタルト、約50種類(!!)でした。
じつは、この3年間の秋で、作って写真を撮ったのに、上でちゃんと紹介できていないものもいくつかあります。それは、どのレシピを使ったものだか写真を見てもどうしても思い出せないためです(汗)。3年前の話を書こうとするからそういうことになるんですけどね、、ええ無理があるのはわかってます。
今年こそ記事にする!!と決めて写真などの整理を始めて、理想的には秋の始め頃、できれば9月中に更新したかったのですが、、1か月遅れました(ふ)。そうこうしているうちに冬っぽくなってきたので、今年はもうやめようかとまた諦めかけたのですが、記事も書き始めたし、と強引にまとめてえいやっと投げておきます(違)。
記事の更新がどんどん遅くなる理由は、忙しいから、というのもあるのですが、次々とタルトのレシピを見つけて次々に作ってしまうというせいもあります・・・。あとひとつこれも作って記事に入れよう、あとひとつこれも、、とやっているとどんどん遅くなるという。。
でも何度も言うようですが、秋はほんとうに果物が豊富で嬉しくて、次から次へと出てくる果物を使ってお菓子を作るのはほんとうに楽しいです。
特に、秋の終わりに近づいてくると、「もうしばらくすると、りんごとみかんくらいしかなくなるので、その前に、、」とやや必死になります。。。
そんなわけで、冬になると使える果物の種類がぐっと減りますが、いちおう冬にもタルトは作っているので、それについてはまた冬が終わる前に(汗)記事にしたいと思います。
日に日に色が変わる山を見ていると、冬も近いなと思います。
最後に(ほんとに最後!)、去年の11月の終わりに作ったタルトを。
スパイスをきかせたかぼちゃのフィリングに、薄切りのりんごと、クランベリー(冷凍)を載せたガレットです。
11月末といえば信州ではもう雪も降るし、ご覧のとおり落ち葉もすっかり色がなくなって、完全に冬に近いのですが、
レシピの名前が「秋のりんごとかぼちゃのガレット(autumn apple and pumpkin gallete)」なので、迷ったけれど秋の果物のタルトのほうに含めておきます。
冬の記事でも、りんごはたくさん出てくると思いますけどね(と先に断っておきます)。
最後までお付き合いいただいた皆様、どうもありがとうございました!
>> 「さくさく、ジューシー: 季節の果物のタルト (2) 冬編」を見る