冬深まり、色失せる山奥。
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克服
長年の鬼門でした
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なんてことない、ふつうのパン。


来月には10年(!)を迎えようとしている(とはいえ、後半はひどく更新頻度が落ちている)(特に最近・・・先月はいちども更新しなかった、、汗)わたしのブログ歴を通じてたびたび触れているように、わたしはパンを焼くのが苦手でした。たまに焼いてみる→うまくいかない→しばらく焼かない→上達しない、という悪循環。膨らまない、焼きたてはともかくさめるとひどく固い、、などなど。失敗の原因は思い当たる節がありすぎて何が悪いのかわからないのです。でも日本にいるとおいしいパンはそこらじゅうで買えるし、個人的には「コメかパンか」といえば圧倒的にコメ派なので、べつにパンが上手に焼けなくても困らないし・・・と開き直っているという面もありました。






でも、ここ2~3年、少しずつパンを焼くようになりました。
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今思えばきっかけは、3年ほど前にホームベーカリーを借りて、半年か1年か、かなり頻繁にパンを焼いたこと。もっとも、機械に材料を入れるだけなので、自分でパンを焼いたと言えるかどうかは微妙ですが、、焼きたてのパンって(上手に焼ければ)おいしいのね~、と改めて認識したものでした。その集大成(ってほどではありませんが)がホームベーカリーで作るパネトーネ。1~2か月の間に30回くらい焼いたらしい、、。(そして翌年・翌々年のクリスマスには手捏ねで作った)


その翌年、フィンランドに行ったのをきっかけにシナモンロールを焼いてみて(フィンランド→かもめ食堂シナモンロール、という単純な展開)、それが意外とうまくできたので気を良くしてこのタイプの菓子パンは何度も焼くようになりました。
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でもって今年の5月頃、ふとしたきっかけで1~2週間続けてシナモンロールを焼きまくり(かもめ食堂のような北欧スタイルではなくアメリカンなやつ)、そのときに、「そろそろまた、普通のパンを焼いてみようかなぁ」と思い立ちました。


砂糖やバターがたっぷり入るパンは、失敗しても味はそれなりだけれど、ごくごくシンプルなパンは味のごまかしがきかないですよね。過去に焼いてうまくいったためしがないのがこのタイプのもの。でも、イーストを扱うことに対する不安が少しずつ和らいできたので、ここらで思い切ってまた挑戦してみようかと思ったわけです。


そこで前から気になっていた本を思い切って購入。
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『少しのイーストでゆっくり発酵パン こんな方法があったんだ。おいしさ再発見!』(高橋雅子 著, PARCO出版, 2007)。タイトルのとおり、イーストはごく少な目にして、冷蔵庫で長時間(ひと晩)かけてゆっくり発酵させてつくるパンのレシピを中心にした本です。発売当時、あちこちのブログでこの本の話を目にしたのですが、当時は「こんな本格的なパンを焼くのはありえないな~」と思っていて、今まで手に取って見たことがありませんでした。(でも、この「冷蔵庫でゆっくり発酵」という部分だけはわたし向きかも、と思い、以来、他のレシピでもたいていこの方法をとっています。)


さて、覚悟を決めて買ったからには覚悟を決めて練習するべし、と気合を入れて(おおげさ)、まずは本の初めからじっくり読み、いちばん最初に載っている「基本のプチパン」から作成。材料は粉、水、少々の砂糖と塩、そしてほんの少々のイーストのみ。
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基本のレシピに関してはかなり詳しく説明されているのでわかりやすいです。材料はもちろんのこと、水の温度もちゃんと測って本のとおりに準備。作業自体は、「こねる」という部分が非常に短いので、一次発酵の前の段階はあっという間に終わり。あとは冷蔵庫でひと晩置いて、翌朝成形→二次発酵→焼き。で、これが最初に焼いたパンです。形は不格好だし、やや発酵しすぎた感はあるのですが、これがしみじみおいしかった。焼きたてはもちろん、翌日も翌々日もトーストしたらじゅうぶんおいしくて、過去に何度焼いたかわからない(いや、もともとそんなに何度もないけど・・・)失敗パンとは明らかに違う出来。


このとき、自分のなかでずっとあった「パン焼きに対する苦手意識」というのをようやく克服できた気がしました。もちろん、「自信が持てた」とは程遠いし、まだまだ改善の余地は山ほどあるわけですが、それでも少なくとも「また失敗したらどうしよう」という不安感はなくなったと思います。それだけでも、わたしにとっては大きな進歩なのです。


・・・というわけで、同じパンを3日続けて計3回焼く。練習ですから!
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さらにその後、庭のハーブ(バジル、パセリ、オレガノ)を少し刻んで入れてハーブパンも。適当に入れたらあんまり味がしなかったので、もう少し入れてもよかったかも。でも食事パンとしては優秀でした。ちなみにこのとき一緒に食べたのはアスパラガスのベーコン・チーズ焼き。北海道のお友達から新鮮なアスパラガスがたくさん届いたので。^-^


さて、プチパンを3回焼いたあとは、他のレシピも開拓。
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「基本のプチパン」の次は「基本の牛乳パン」。しましま模様がかわいいし、やさしい味でこれもおいしかった!ちなみにこの本のレシピは難易度1~3に分けられていて、基本的に難易度1(=いちばん簡単)なのばかり焼いています。といいつつ、一緒に写っているのは難易度2のブリオッシュ生地なんですけれどね、、ブリオッシュ生地は他の本などのレシピでも作っているので大丈夫かなーと思ってやってみました。ラスベリージャムとルバーブを載せて焼いています。


さて、この牛乳パンはプチパンよりほんの少し砂糖が多めで、水の代わりに牛乳を使って作るもので、ふんわりやさしい味。そこに、さらにバターを少々入れて、ナッツを練り込んだのがこちら「木の実のパン」。
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・・・まあ厳密にいうとこちらは牛乳ではなくスキムミルクを使っているし、粉の種類もちょっと違うのですけれどね、、基本的には似た味わいです。


アーモンドとくるみがごろごろ。
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えーちなみに、パンマット(パンの生地を寝かせたりするときに使う専用の布)はないので、うちにあるガーゼ?のふきんを使っております。パンも本格的に作ろうとすると道具がいろいろあってきりがないのですが、とりあえずうちにあるものを無理やり使っています。


牛乳パンも木の実のパンも、どちらも3回は焼いているのですが、今のところ自他ともに評判がいいのがこのふたつです。
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食べて「おいしい~!」と思うのは木の実のパン。ナッツ入りが好きなので。でもサンドイッチにしたり、たくさん食べて飽きないのはシンプルな牛乳パンのほうでしょうか。どちらも捨てがたい。


牛乳パン系(?)でもうひとつ。
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「基本のパン・オ・レ」。これも平たくいってしまえば”牛乳パン”なわけですが、牛乳の他に卵黄、生クリーム、バターも入って乳製品たっぷり。ブリオッシュに近い感じですかね。これ、この本で作ったなかでは、今のところいちばん失敗したレシピです(汗)。出来上がりがあまりに写真と違うので、思わず並べて撮ってしまいました・・・。あ、味は普通においしくて、家族も喜んで食べてくれたんですけどね、、見た目がどうにも。。。これは1回しか焼いていないのですが、また焼くかな~どうかな~。。。


では少し趣を変えて、こんなのも。
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はい、ベーグルです。これもず~っと前に1回作ってみたことがあり、あんまり上手にできなかった(レシピの問題ではなく、パン類は何を作ってもうまくできない頃だったのです)のと、焼く前に茹でたりするのが面倒で、それ以来作っていませんでした。今回、この『少しのイーストでゆっくり発酵パン』でベーグルのレシピを見たときも、最初は作るつもりはなかったのだけれど、なりゆきで(?)作ることに。


まずはお約束どおり「基本のベーグル」。
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・・・の、はずですが、、いきなりごまを入れてごまベーグル。今回は、ともかく最初はレシピに忠実に、というのを自分なりの約束にしていたのですが、まぁごまなら少しくらい入れても生地の仕上がりにそんなに影響は出ないかな~っと思ったのでわけです(<こういう態度が失敗のもとなんでしょうかねぇ、、?)。で、ちゃんとおいしくできたのですが、レシピどおりに作ったら何しろ でかい のでびっくりしました、、。プチパンなら6個分の分量で3個ですから。1個食べたら満腹です、はい。


さて、この本からここまで作った他レシピは、生地は冷蔵庫でひと晩置いて一次発酵させていたのですが、こちらのレシピは一次発酵をしない作り方。なので結構早くできあがります。
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・・・なもんで、調子にのってその後2日間で4種類(!)焼きました。ベーグル焼くつもりがなかったとかなんとか言ったのは誰でしょうか(ははは)。4種類はそれぞれアールグレイ、いちじく+くるみ、ローストオニオン、ごま+ポピーシード。どれも、翌日以降も横半分にスライスしてトーストしたらとてもおいしかったです。ちなみにこれらは3個ではなく4個で作っています。日本人にはやっぱこれくらいの大きさがいいのではないかと。


ときにフレーバーの参考にしたのはベーグル屋さんのベーグルの本。何年も前に姉がくれたものです。たぶん「作ってくれ」というメッセージだったのではないかと思うのですが、今まで眺めるだけでしたよ(ふ)。


で、そんな姉には、あんなパン焼いたこんなパン焼いたと何週間も一方的に写真を送りつけていたのですが、写真だけではかわいそうかな~と思い、先日ガツンと実物を送ってみました。
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牛乳パンと木の実のパンとプチパンとベーグル4種類(いや送ったのは3種類だったかな)。2日にかけてまとめて焼きまくり、えいっと箱詰めして送りました。この本のパンは、焼いてから2~3日くらいはじゅうぶんおいしく食べられるので送るのには助かりますね。


ところで、焼きまくっているパンの半分くらいはあちこちにおすそ分けしてさばいております。でもうちは母と姉が、炊きたてのご飯があっても、そこにおいしそうなパンがあったら迷わずパンを選ぶパン好き族なので(わたしには理解できませんが)、たくさん焼いても喜んで食べてくれるのでありがたい限り。ちなみにわたしは、焼くのは飽きないけれど食べるのはやや飽きております・・・。


と言いつつ、まだ焼くよ。
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しょ、しょくぱんです、、いちおう。丸いパンは焼けても、食パンはわたしにはまだハードルが高すぎる、、と思い、これもまだ焼くつもりはなかったのだけれど、難易度1になっていたので、思い切って焼いてみました「基本の食パン」。パンの焼き型はもちろん持っていないので、手持ちの大きめのパウンドケーキ型で。パン型より細長いので、普通の食パンと比べると小さいスライスになりました。


えーこれは2日続けて計2回焼いたところですが、味はともかくやっぱり形が難しい・・・。ちゃんと均等な形に膨らみません(涙)。とても全体像はお見せできません。。
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でも作ってみて学んだこともあるし、家族も「食パンの味がする~!」と言ってくれたので、まためげずに焼いてみようと思います・・・。



こんな感じで、1か月少々の間、『少しのイーストでゆっくり発酵パン』からえんえんとシンプルなパンを焼く練習をしたわけですが、ここらでついでというか番外編を。
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ドーナッツ??


いえ、クロナッツです。
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正確にいうと「クロナッツもどき」、いやもっと厳密にいうと「クロナッツもどきのなりそこない」なんですが。(=既に別物・・・?)


"クロワッサンとドーナッツの融合"ともいうべきクロナッツ(Cronut[TM])の存在は、今年の5月の初め頃、Twitterで知りました。クロワッサンのドーナッツなんて、それは絶対食べてみないと~!!と思っていたら、あれよあれよという間にものすごい流行して、ニューヨークにある発祥の店Dominique Ansel Bakery では、クロナッツを求めて連日ものすごい行列なのだそうです。代理で並んで買ってきてくれるビジネス(?)なども現れているそうで、異常な行列は日本だけじゃないのねぇ・・・とちょっと思った次第。


当然というか、さっそく模倣商品もあちこちで現れて、先日は東京のお店でも販売を始めたという記事も見かけました。ちなみに"Cronut"は商標登録されているので、"Dossaints"とか"CroNots"とか、いろんな名前で出ているらしいです。シナボンみたいな感じですかねぇ。


そして、お店の商品だけでなく、自分で作るクロナッツ、というのももちろん出てきて、実際に作ってみている人もネットで見かけたのですが、わたしは普段揚げ物はしないし、だいいちクロワッサン生地を作ったこともないので無理無理、と思っていました。なのになぜ突然作ってみようという気になったのかは、自分でもわからないのですが、ともかく。
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えー結果から言うと失敗しました。ぜんぜんクロワッサンのような層にならなかった~。。抜型がないのでコップで抜いたあたりも敗因かと思いますが(鋭利な切り口じゃないと層がつぶれる)、生地作りの時点でもバターが溶けたり、手際が悪かったかなぁと思います。これじゃただのイーストドーナツじゃん!というツッコミは心の中にとどめておいて、、でもこれめっちゃおいしかったです。かなりやばいです。こんな失敗作でもおいしかったので、実物はさぞや・・・と妄想が頭を駆け巡ります。


わたしが使ったレシピはこちら。ちゃんとした(?)クロワッサンを作ったことがないので正確なことはわかりませんが、このレシピは簡易版?かなという印象を受けました(バターを冷やして延ばしたりしないし)。もっとも、本物のCronutは、ただクロワッサン生地を油で揚げただけではないと商品サイトに書いてありますが、うちで作ってみる分にはそれでいいのかなーと思います。
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型抜きが下手だったのか、やたらと「穴」がたくさんできましたが、、それもおいしかったですよ。一部はシナモンシュガーにまぶしてみたら、より一層ただのドーナッツみたいな味になったので(汗)アイシングをおすすめします・・・。今後もうちょっとパン作りを練習して、クロワッサンみたいな生地も上手に作れるようになったら、また作ってみようと思います。たぶん。



というわけで、パン焼きに目覚めた(?)2013年春でした。
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引き続き、『少しのイーストでゆっくり発酵パン』のレシピを試してみる一方で、もうちょっと難しそうなパンの本も買ってしまったし、そもそも前に買って眠っているパンの本も他にあるし、、まぁ気負わずいろいろ開拓していこうと思います。いきなりかっこいいパンが焼けるとは思っていないので、気軽に作れておいしいパンがいろいろ焼ければいいなと。今のところ楽しくやっています。パン作りが「楽しい」と思える日が来るとは思わなかったので、それが一番の収穫です。
by zo.chika | 2013-07-06 23:46 | 一日一膳