今頃「夏」も何もないですけどね、、。
久しぶりに普通のケーキを焼きました。
・・・というと語弊があるかもしれませんが、、厳密にいうと、パウンドケーキのような普通の(?)ケーキを久しぶりに焼いた、という話です。といいつつこれ、材料が全然普通じゃないのですが。
このケーキの主役はこちら、グリーントマト。日本では青(い)トマトと呼ばれることもあるのかもしれませんね。トマトにも赤以外にいろんな色があり、熟れていても緑色でそのまま食べられる品種もありますが、こちらは単に熟れて赤くなる前のトマトで、生食はたぶん、しません(たぶんね)。
うちのあたりでは、夏の終わりも過ぎて秋も深まってくる今頃、短い期間ですが直売所にグリーントマトが並びます。シーズンが終わってもう赤くならないトマト。今回、興味本位で買ってみました。このあたりではたいてい漬物にするのだそうですが、わたしが最初に試したのがケーキでした。アメリカ南部のレシピのようです(
こちら)。実はベーキングパウダー入れ忘れ(汗)、固くて膨らまないかも、、と思ったら意外と大丈夫でした。スライスしたケーキをトースターで軽く焼いて、クリームチーズをつけて食べたらなかなかおいしかったです。
ケーキの次はタルト。
もっともこちらは甘いお菓子ではなくて食事用。グリーントマトを買った数日前に届いた
donna hay magazine の最新号(#65, 2012)にちょうどレシピが載っていたので試してみました。市販のパイ生地に、リコッタチーズとパルメザンチーズ入りのクリームを塗り、輪切りにしたグリーントマトを並べてオーブンで焼くだけ。
さきほどのケーキとは違い、こちらはグリーントマトの味がストレートに楽しめます。
・・・で、どんな味かというと、うーむ、、青いトマトの味・・・?(そのまんま)。ちょっとフルーティな感じがあって独特の味です。と書くと誤解を招きそうですが、タルト自体は結構おいしかったですよ。トマトは薄めにスライスしたほうが好みでした。
ちなみに、これを食べた家族に「これ、赤いトマトで作ったらダメなの?」と聞かれましたが、、ダメじゃないけど、決して赤いトマトの代わりにグリーントマトを使っているわけではなく、赤に比べて食べ方がかなり限定される青トマトの食べ方のひとつがこれだった、という感じです(意味不明?)。
でも、青いトマトならではの食べ方もあります。
衣をつけてフライ(または揚げ焼き)にしたこれは、フライドグリーントマト。この名を聞いたら、
あの映画を思い出す方も多いのではないでしょうか。わたしも、フライドグリーントマトという料理よりも先に映画の存在を知って、へーそんな料理があるんだ、いつか食べてみたい!と思っていたのでした。ようやく実現。
グリーントマトといえばこれ、というくらい、青トマトの調理法としては代表的なものである(らしい)(少なくともアメリカ南部では)この料理、レシピも調べるといろいろ出てきます。今回は
こちらと
こちらを参考に作ってみました。作り方としては日本で普通にあるフライのような感じで、衣にはコーンミールが入り(これはほぼどのレシピにも共通)、卵液にバターミルクが入るものにしました。
で、じっくりこんがり揚げたものを、タバスコなどをかけて食べるのが一般的なようですが、うちにタバスコはないので、チリパウダー(って一味唐辛子ですけど)をふっていただきました。 ・・・箸で食べるとアメリカ南部というよりがっつり日本!ですけどね、、実物も写真以外は見たことないので、こんな味でよかったのかわかりませんが、家族も「こんな食べ方初めて~」と珍しがりながらも喜んで食べてくれました。実際おいしかったです。これは、タルトと反対に、トマトをわりと厚く切ったほうが、ほっくり食べごたえがあって好みでした。
ちなみに、件の映画、実はわたしはちゃんと観たことがないので、近いうちにみてみようと思います。
もうひとつ作ったもの。
青トマトの浅漬け。グリーントマトのレシピを調べると、フライドグリーントマトと同じくたくさん出てくるのがピクルス。初めて試す食材だし、ここはやはり王道を抑えておきたいと思い、どれか試してみようと探したものの、どうもどれもいまいちピンとこない。。そもそも漬物(ピクルス)全般があまり好きでないので仕方ないかもしれません・・・。それで、ふと思い立って日本語で検索したら見つけたのが
こちら。昆布と赤唐辛子、塩だけで短時間漬けるシンプルなもので、浅漬けならサラダ的に食べられる(こともある)ので、さっそく試してみたのでした。
トマトの種を取るのが面倒といえば面倒ですが、それ以外はごくごく簡単。3時間漬けたら水気を絞って細かく刻んでいただきます。これは意外と(?)いけました。家族にも好評。昆布のせいか、日本人向けの味ですね。ただ、レシピ通りに作ったらかなり辛くなったので(辛いもの好きのわたしですら)、今度は少し量を控えめにしようと思います。
この写真は漬けた時点のもので、漬けたあとの写真は撮ってないのですが、これはきれいな緑色のままでした。タルトもフライもおいしかったけれど、生のグリーントマトの鮮やかな緑色があせてしまうのがちょっと残念だったので、その点この浅漬けはいいですね。でも、色があせたのもおいしかったし、また来年も見かけたら買ってしまうと思います。秋に出回るものですが、色といい味といい夏を思わせます。
さて、山の緑も色があせてきました。
黄色もかわいい。
ま、うちのあたりはだいたいは黄色を飛び越えて茶色なんですが。
先週、今シーズン最初のりんごを食べました。早いものは8月には直売所に並んでいたけれど、冬になったらりんごばっかりになるので、他の果物があるうちは他のものを食べようと思っていたのですが(ぶどうとかプルーンとか)、ついに諦めて(?)近所の直売所で購入。
大きくて色の薄いの(名前失念)は、甘いけれどわりと単調な味で残念だったのでほとんどは煮てしまいましたが、色の濃いほうはなかなかおいしかったです。
これは
秋映という品種で、比較的新しいもののようです。東京であまり見た覚えがないので、全国的にどれくらい出回っているのかわかりませんが、甘みがあるのはもちろん、身がしっかりしていて酸味もあって好みの味でした。うちの畑では作っていない(らしい)品種なので買って食べております。
秋映は生で食べますが、他のりんごで焼き菓子も焼いてます。
これは今朝食べたりんごといちじくのケーキ。パン好きの姉が山に遊びにきているので一緒に食べようと焼いたもの。ケーキといってもイーストを使ったパン菓子です。
こないだ作ったドイツ風のプラムケーキみたいな感じのお菓子で、プルーン以外の果物でもおいしいです。
実のところ、こんな感じのパン菓子をここのところよく焼いているのでした。
これは先週末くらいに焼いた秋のフルーツのフォカッチャ。フォカッチャというと通常は塩味系のものですが、こんなフルーツ仕立てのものもなかなか。上のケーキと比べると、パン生地はバターは入らないし甘みも控えめです。今回はシーズン最後のプラム(赤い「太陽」とプルーン)にいちじく、今が盛りのぶどう、そして出始めの洋梨を載せて焼いています。あとタイムも。
パン生地も仕上げもはちみつで甘みをつけたこのレシピは、
Louisa Shafia 著、
Lucid Food: Cooking for an Eco-Conscious Life (Ten Speed Press, 2009)より。
夏にレシピを紹介したブルーベリーとチョコレートのスムージーが載っていたのと同じ本です。
さっぱりめの味でフルーツの味が感じられておいしかったです。紅茶とともに。
さて、しばらくいい天気が続いておりましたが、こないだ久しぶりに雨が降りました。
ただでさえどんどん日が短くなっているところに、雨が降るとほんとーーに暗い。。その後、また晴れたときは、ほんとに明るい気持ちになりました。天気に気分が左右される時期ですねぇ・・・。
そして、今週はついにストーブをつけました・・・。まだ夜の間だけですが、これから一気に冬へ向かうのねー、としみじみ感じております。
外の空気を楽しめる間にいっぱい楽しんでおかないと。