冬深まり、色失せる山奥。
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フルーツで振り返る今年の夏: 前編
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うちの木でとれたレッドカラントとグースベリー。少なっ!



えーと、飲んでいるばっかりではなくて、ちゃんと(?)食べてもいました、夏の果物。実際のところ、作りまくり、食べまくりだったので、夏も終わることですし、ここらで一気に振り返ってみたいと思います。






というわけで、例によって遡ること約2か月(汗)。7月の訪れとともに本格的な夏の果物の季節がやってきます。
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最初はグースベリー(セイヨウスグリ)。・・・えーと何だか前回と同じ始まり方で恐縮ですが(汗)、やっぱりここから始まります。いや、厳密にいうとその前にさくらんぼがあるし、桑の実だってあったわけですが、身近な国産/地元の夏の果物というと、わたしにとってはグースベリーが夏の始まりです。ちなみに自分の木もあるのですが、収穫が超少量なので、もっぱら近所で買います。。


グースベリーは冷凍しやすいので、買ったら半分くらいはすぐに冷凍庫行きですが、そのままおやつにもします。
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まずはグースベリーとエルダーフラワーのフール。イギリスではグースベリーとエルダーフラワーはとても多い組み合わせで、酸っぱいグースベリーと華やかかつ爽やかな香りのエルダーフラワーは確かにとてもよく合います。


レシピはNigel Slater 著、Tender: Volume II, A cook's guide to the fruit garden (Fourth Estate, 2010)。より。著者の自宅の家庭菜園・果樹園の話を中心に、野菜・果物のレシピがたくさん集められたこの2冊シリーズの本は、わたしはこの春にまとめて買ったばかりで、季節の果物が出てきたら作ろうと目を付けておいたレシピが山ほどあったのでした。これもそのひとつ。


フール(fool)とは果物のピュレをクリームに混ぜ込んだイギリスのお菓子。いろんな果物で作られるようですが、濃厚なクリームに合わせるには酸っぱい果物のほうが向いているようで、その点グースベリーはぴったりです。なんせ、めっっちゃすっぱいので。
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砂糖の量は「適量」なのですが、家族は「すっぱーーーい」と漫画のように口をすぼめて(汗)食べていたので、もうちょっと増やしてもよかったのかもしれません・・・。わたしにはそれほどでもなかったんですけどねー。


さて、グースベリーは季節になれば近所のスーパーや産地直売所などに現れるので、それを心待ちにしていたわけですが、今年は予想外のものを見つけました。
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ラスベリー!ちっちゃーーーいけど味も香りも正真正銘、本物のラズベリー。しかも安い!


ラズベリーは、ホームセンターなどで苗は売っているし、そのへんに生えているという話も聞いたことはあったので、誰か近所で育てて売ってくれないかなーと思ったことはあったけれど、まさか本当に出てくるとは、、感無量で涙にむせびました(おおげさ・・・でもない)。そこにあったの全部買い占めたいと思う気持ちをぐっとこらえて、2パックくらい残して買い込みました。(そして後日、もう1回見つけたので、さらに買い足し。)
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実は、これを見つけたのは、伊那のベリー園にラズベリー摘みに行く予約を入れた後、かつ当日より前だったので、「こんな近所で見つかるなら、わざわざ遠くまで行かなくてもいいかな・・・」と一瞬思ったのですが、予約も入れたし、せっかくだし、、と思って予定通り行くことにしたのでした。結果的には行って大正解だったのでよかったです。。


さて、その先に本格的なラズベリー摘みを控えていたとはいえ、これも大事な生のラズベリー。なるべくベリーをそのままの形で使いたいと思ってまず試したレシピがこちら。
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ラズベリーのティラミス。これもTender II より。コーヒーやマルサラ酒を使う一般的なティラミスとは違いますが、果物ベースのティラミスはわたしもいろいろ試して、どれも大好きなので、これも特に抵抗はありません。


白ワインとクレーム・ド・カシスがベースのシロップに浸したレディーフィンガービスケット、マスカルポーネチーズが主体のクリーム、そして生のラズベリーがゴロゴロと。
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香りのよいシロップに濃厚なクリーム、そして酸味のあるベリーの組み合わせがとってもおいしかったです。食べるときに刻んだダークチョコレートをちょっと振ったら、それもまたよし。


そして、7月の第2週には、あんずも出てきました。
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その少し前から、いまいちっぽいのが店にも出ていたのだけれど、いよいよ最盛期。そして幸いにも、家族の知人のお宅に植わっている木から摘ませていただいたし


カゴいっぱいに(↑の写真よりももっとあった)摘んできたあんずのなかから、傷む寸前くらいの熟れ熟れのやつを使って帰宅後さっそく作ったのがこちら。
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同じくTender II から、あんずとマスカルポーネのグリル。杏を半分に切って種を取り、マスカルポーネチーズと砂糖少々を載せて高温で焼くだけ。レシピで「マジで熟れた杏(seriously ripe apricots)」と指定されていたので、これならどうだ、という感じです。これも、酸っぱいあんずと濃厚なマスカルポーネのバランスがよいですね。


・・・で、そんな熟れ熟れのあんずもあるけど、その翌日は遠足 ベリー摘みなのでした。
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そして、行ったらばとにかく摘みまくるのでした。ラズベリーにボイセンベリー(ブラックベリーとラズベリーの交配種)、紫のグースベリーにカラント(赤、白、黒)。今見ると、もっとほしかったなーと思うけれど(!)、まあ、じゅうぶん大量です。


ベリー摘みの翌日の朝食。
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前にも書いたとおり、ヨーグルトとともに、自家製のあんずのソースも添えて。


貴重なラズベリーとボイセンベリーは、こうやってヨーグルトなどに添えるか、またはそのままぽいぽいと食べて結構なくなりました。
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お菓子にした分も、なるべく手を加えず、できる限りそのままの形で食べられるものを目指しました。火を通したり、凍らせたり、ピュレにしたり、というレシピは、原則として却下。


・・・原則として、ですが。
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これはレモンタイム風味のラズベリーのコンポート。コンポートなんて、火を通して作るのでは??と思われるかもしれませんが、これは非加熱です。生のラズベリーは、一部をレモンタイムと少々のはちみつとともにブレンダーにかけてピュレにし、そのままのラズベリーを軽くあえていただきます。


と、ここで、「火は通してなくてもピュレにはしてる!」と思ったそこのあなた!そのとおりです。が、ここでピュレにしたのは、先に地元の産直で買ってあった残りで、もう早く使い切らねば・・・という状態だったので、まあこれはよしとしたのでした。
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ちなみにレシピは、 Claudia Fleming 著、The Last Course: The Desserts of Gramercy Tavern (Random House, 2001)。この本でよく出てくる、ベリー類の一部だけピュレにして(その前に火を通す場合もあり)、生のベリーをそれで和えて作るコンポートは、ベリーに(ほぼ)火を通さずに、フレッシュな味を残したまま、いちだんと風味を強めるのによい方法で、ラズベリー以外にもブルーベリーやブラックベリーなどでも使えます。ここでは自家製のリコッタ(風)チーズとともに。シンプルながら洗練されたおやつ、という趣です。


生のベリー+ピュレのダブルベリー手法(なんじゃそりゃ)、もうひとつ。
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これはクラナカンcranachan)。初めて聞いた方も多いかもしれませんが、これはスコットランドの伝統的なお菓子で、泡立てたクリーム、生のラズベリー、そしてトーストしたオート麦を重ねて作るというもの。ってわたしもつい最近、件のTender II で初めてその存在を知ったばかりなんですけどね、、。


で、今回は、同じくNigel Slaterのものですが、この本ではなくて別のところに載っていたレシピで。ウィスキー(もちろんスコッチ)とはちみつ(できればヘザー[ヒース]の)を使うのが伝統的じゃないか、というわけで。
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・・・なんつって、使ったのは国産のウィスキーと地元産の百花蜜のはちみつなんですけどね、、。さらに、クリームの半量を水きりして濃くしたヨーグルトに代えています。もう伝統的も何もないかもしれませんが、ヨーグルトを使うこと自体は他のレシピでも結構見かけたので、まあいいかなと。どっちにせよ、かなり濃厚で、そしてとってもおいしかったです。ここでも、ピュレにした分のラズベリーは近所の産直で買っていた古いほうの。これで使い切りました。


新しいほう(ベリー園で摘んできたほう)は、やっぱりそのまま食べたくて、でもって生のベリーをそのまま使うのに最適なお菓子のひとつは、これではないでしょうか。
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ベリーのタルトです。ラズベリー山盛りのと、ボイセンベリー+ホワイトカラントのもの。レシピはいずれもNigella LawsonHow to Be a Domestic Goddess より。さくさくのタルト生地と、たっぷりのクリームは、山盛りのベリーを楽しむ最高の仲間と言えるのではないでしょうか。


もっとも、タルトはベリー以外でもどんな果物でもおいしいですけれどね。
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たとえばこの、あんずのタルト。あんずとレッドカラントを載せた焼きっぱなしの素朴なタルトですが、とってもおいしい。こちらは、大人気の食べ物ブログLa Tartine Gourmandeから生まれた本のレシピです。


で、なんだかこの夏はすっかりタルトづいてしまい、これ以外にもかなり作りまくったので、タルト類については別途、改めて記事にしたいと思います。今回は、それ以外のものを中心に。ってそれも山ほどあるんですけどね、、、ははは。


というわけで、あんずもあったのですよ、はい。
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こちらはあんずとラズベリーのケーキ。これは(も)Tender II より。(先に、この本には「目をつけておいたレシピが山ほどあった」と書いたのは決して誇張ではなかったのですよ、はい。)アーモンドパウダー入りのパウンドケーキのような生地に、あんずとラズベリーが入ります。(ちなみにラズベリーは冷凍を使用。摘んだやつはもったいなくて焼けませんので、、。)


ケーキに添えたのはあんずのコンポート。
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レモンバーベナ風味です。これも同じ本から。レシピでは生のレモンバーベナを使い、オーブンで焼いているのですが、生のがないのでドライを使い、さらにオーブンで長時間焼くのが面倒だったので小さくスライスして鍋でさっと煮ました。なので、レシピとはかなり離れているような気もしますが、かすかにレモンが漂う、さっぱりしたハーブティーの風味があんずと合っていてよかったですよ。

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ちなみにケーキのほうは、本では「a cake for midsummer(真夏のケーキ)」という美しい名前がついています。真夏に食べるにはちょっと重たい生地なのでは・・・?とちょっと思ったのですが、そんなこともなく。レシピはこちらでも見られます。桃(黄桃だと思う)とブルーベリーでもいいみたいですよ。


あんず+ベリーの組み合わせでもうひとつ。
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あんずとボイセンベリーのクリスプ。クランブル、コブラー、クリスプなどの、クッキー系の生地を果物に乗せて焼くカジュアルなお菓子は、作るのも食べるのも大好きです。タルトやケーキもいいけれど、自分で気軽に作るのはやっぱりこういう簡単なお菓子ですかねー。


こちらは、David LebovitzReady for Dessert: My Best Recipes (Ten Speed Press, 2010) から。トッピング生地にコーンミールが入るのがおもしろいなーと思って試してみました。このトッピング生地は、分量が若干違いますがこちらでも見られます。実はコーンミールはベリーなどの果物と合うのですね。ちなみに本のレシピではりんご、洋ナシ、グラッパ漬け(!)レーズンを使っています。
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えーとそして、ここではついに!大事なボイセンベリーを焼いています・・・。摘んできてしばらく経って、だいぶくたびれた感じになってきたので、早く使い切らねばならなかったので。。


ラズベリーも最後は名残惜しく。
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どぼどぼっと、ですよ。やはり。

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スパークリングワインに生のフルーツを入れるのが大好きなわたしとしては(特にいちご)、ラズベリーでも試せてとっても嬉しい。ラズベリーは香りがよくていいですね。


ところで、ベリー園で摘んできたうち、ラズベリーとボイセンベリー以外のベリーとカラントはどうなったのかと言いますと、(タルト以外には)こんなものを作っていました。
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紫のグースベリーは、エルダーフラワーコーディアルと合わせてシャーベットに。レシピはこちらですが、これはかなり大量にウォッカを入れて、半分飲み物のような状態に仕上げるもの。ウォッカは少量にして、残りは水に代えて作りました。本来、緑のグースベリーを使うレシピですが、熟れて甘い紫のグースベリーでもじゅうぶん酸っぱく、しっかりした味になりました。それにしてもきれいな色!

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そして真っ白なこちらは、貴重なホワイトカラントとチーズのデザート。既におなじみ(?)、Tender IIで、フロマージュフレなどのフレッシュチーズを使うレシピとして登場しますが、今回は水きりヨーグルトで。控えめな酸味のホワイトカラントと、濃厚で甘さすら感じる(でも酸味もある)ヨーグルトの組み合わせは、全体にとても上品な味わいでした。ホワイトカラントを使うとなんでも上品になる感じもしますけどね。


そして、黒すぐり(カシス)。
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生のものを使うのは初めてです。もっともこれはあんずと同様、というかそれ以上に、火を通すのが基本のようなので、そのように。

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砂糖を少し加えて煮てみました。Tender II から、ジャムではなくてコンポートのほうです。元が少量なので、出来上がりもごく少なくて寂しい・・・。もっといっぱいあったら、自家製のクレーム・ド・カシスとかにも挑戦したかったんですけどね。


さて、貴重なコンポートは、シンプルなデザートに使いました。
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自家製グラハムクラッカーと、マスカルポーネ+水切りヨーグルト+溶かしたホワイトチョコのクリームに添えて。クラッカーはThe Last Course のレシピで、前に作った生地が冷凍庫に入っていたので、それを延ばして型で抜いて焼いただけ。クリームは混ぜただけ。

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ブラックカラントはブルーベリーやブラックベリーと同様、もしかしたらそれ以上にクリームチーズに合うということなので、本当はちゃんとチーズケーキでも作ろうかと思ったのですが、ここでは手抜きで。でも、とても簡単ですが何となく豪華です。


さらに使いまわします。
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ミント味のアイスクリームにかけてみました。ちなみにアイスはハーゲンダッツで期間限定で出ていたもの。そういえば今年は(も)自家製のミントアイスを作ってないなぁ、、。


あ、でもこんなアイスは作っていました。
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あんず・・・の、種(!)のアイスクリーム。杏仁アイスと呼べばよいでしょうか。


先日、枇杷の種で枇杷仁ブランマンジェを作りましたが、今回はより正統派に(?)杏の種を使ってみました。The New York Times Dessert Cookbook (Florence Fabricant 編, St. Martin's Press, 2006) に杏仁アイスのレシピが載っていたので、それを参考に、でもアイスクリーム生地自体はいつも作っているように、生クリームベース(卵なし)で、はちみつで甘みづけしています。
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で、こちらがあんずの種。そのままだと左の状態で、それを金槌などで叩き割ると核(杏仁)が出てきます。それにしても、殻が固い!そして杏仁ちっちゃい!


これを刻んでクリームと煮てひと晩置き、香りをつけたものを濾してアイスにするのですが、枇杷の種のほうが香りがはっきりしていたような気がしました。杏仁が少なかったのかなぁ、、でも過剰摂取は禁物(有毒なので)だから好き勝手に量を増やす勇気もなく。まぁ、おいしかったんですけどね。


そうそう、大量にあったあんずも、そろそろ終わりに近づいていました。
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今年はソースもたくさん作ったし、お酒も漬けたし、お菓子もいろいろ作ったし(種まで使ったし)、かなり杏を堪能できました。ちなみにこちらは先日ちらっと書いた、白ワイン+ウォッカ+はちみつで漬けたお酒。今年はさくらんぼも同じ方法で漬けてみました。ラズベリーは、砂糖なしでウォッカに漬けています。あとで何かで割って飲む予定。


生のあんずで(確か)最後に作ったのがこちら。
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あんずのパンケーキ、メープルバター添え。レシピはこちら。パンケーキ生地に刻んだ杏が入るだけの、なんてことないレシピなんですが、これとってもおいしかった!あんずに火が通ると身が崩れてソース状になるのが何とも言えずおいしかったです。

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メープルバターをメープルシュガーで作ったらちょっと見た目がいまいちになりましたが、、でもおいしかったです。ちなみに家族がこれを見て「にんじん入りのパンケーキかと思った」そうです。まぁ、色がね、、。


そして、あんずが終わる頃には、次のストーンフルーツが出てきます。
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ピンクのとか黄色いのとか。





・・・えーと実は、ここで書こうと思っていたネタがまだ半分以上残っているのですが、ここで恒例の(違)記事の文字制限にひっかかりまして(!!)、、今までは文章を必死で削ったりしてなんとか丸め込んでいたのですが(さらに違)、今回はどうやっても全部入りきりそうにないので、諦めて残りは別の記事に書くことにしました・・・。ものすごい敗北感(だから、違)。。
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ちーーーーーん。。



というか、ここまでの内容でひとつの記事にするなら、8月の初めには出来ていたはずなので(汗)、この段階で2つに分けるというのは非常に腑に落ちないのですが、まあともかく残り 後半は近日中に次回に続く!ということになります。
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※ちなみにタルト系はさらにまた別の記事です。 まじか、、 >自分


というわけで、次回をお楽しみに~!(してくれる人、いるのだろうか、、汗)。
*続き更新しました。>> こちら
by zo.chika | 2012-08-31 23:54 | 一日一膳