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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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a very berry day
念願の、カゴいっぱい
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・・・ほぼ。





というわけで、ラズベリー摘みの話です。7月半ばに差し掛かる頃。
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朝っぱらから家を出て、えんやこらとトンネルを抜けて高速に乗って峠を越えて(ってわたしが運転したわけではありませんが、、)、やってきたのは長野県南部の伊那市。初上陸です。

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この日の目的地はこちら、サンタベリーガーデン。観光農園というのでしょうか、カフェを併設したベリー狩り園(?)です。


着いたらまず入園料を払ってカゴを借り、さっそくラズベリー畑へ。
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この列も隣の列もその隣の列も、、

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いっぱいある~!!





わたしは果物類はだいたい好きで、ベリー類全般が大好き。そのなかでも特に好きなのはラズベリーかもしれません。そしてラズベリーは、いまや名前は比較的知れているにも関わらず、日本でフレッシュなものを手に入れるのが難しいベリーであると言えます。


最近でこそ東京ではそれなりに見かけるようになったものの、基本的にはアメリカからの輸入で、泣きたくなるほど高価なもの。いちごのように「気軽におやつに食べる」とか「お菓子に山盛り使う」というのは、庶民には夢のような話。信州に来てからは、近所のスーパーなどでは見かけないし、冷凍以外では使うことはなくなっていました。


6月の中頃だったか、そろそろ初夏の果物が出てくる!とわくわくしていたとき急に、信州は果物が豊富で、ブルーベリーなら手軽にたくさん手に入るので、ラズベリーもないものか、と思い立ってインターネットで探してみたものの、やっぱりというか近所では見つからず。それで長野県内ということで見つけたうちのひとつがこちらのサンタベリーガーデンでした。
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うちからあまり近いとは言えないのですが、ホームページから摘み取り時期を確認して予約できるし(要予約)、せっかくなので(?)えいやと予定を決めて7月の第2週に予約を入れたのが月の始め。で、今年は雨が少なかったとはいえ梅雨の真っ最中で、雨が降ると摘み取りができないということだったのでドキドキしていたら、「雨で実が傷み始めているので、少しでも早いほうがいいですよ」とわざわざ教えていただき、ドキドキ倍増。。


結局、当初の予約通りの日に決行することになり、当日も朝から薄曇りながら雨は大丈夫そうだったので、ほっとした気持ち半分、わくわく興奮する気持ち半分で、まさに子供の遠足状態でありました。


ラズベリー狩りに来たのは、わたしにとっては2回目。初めて行ったのは数年前、イギリスでお友達に連れていっていただいたときで、そのときもウキウキ喜ぶサル状態だったわけですが、今回も日本では初めてだし、同じくらい舞い上がっていた気がします、我ながら。
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それではいざ、真っ赤に熟れて輝くベリーを摘んで・・・といきたいところですが、園の方に教わった感じでは、見た目「真っ赤に熟れておいしそう!」の一歩手前くらいのを採るのがコツのようでした。「今採って、家に帰るまでの間にもっと赤くなるので」とのこと。理想を言うなら、自宅の庭で真っ赤に熟れたのから採っていくのがいちばんなのでしょうね。


でもまあ、家から車で1~2時間でフレッシュなものが採れるのだから、わたしにとっては十分有難い限りです、はい。
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手袋をしてそーっとベリーを持ち、実をほんの少しひねると、ぽこっと芯(?)から外れます。潰れないように、そーっと、そーーっとカゴへ。ほんとうに傷がつきやすいデリケートな果物なので、市販のものが高いのも致し方ないよなぁと。


行く数日前から、「実が傷み始めている」と聞いて、どれだけ採れるものかちょっと心配していたのですが、なにせ数が多いのでその心配は不要でした。採れるだけ採っていたら破産しそうなくらい(!)。ちなみにこちらは採り放題・食べ放題ではなく、量り売りで採った分だけ代金を支払って持って帰ります。(※カフェのなかでは、既に採ったものもパック売りになっていました。)
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正直、近所で安く買える地元のいちごやブルーベリーと比べると高価ではあるのですが、スーパーで買う輸入物のラズベリーのことを考えるとだいぶお手頃で、鮮度と熟れ具合は比較になりません。もうちょっと近かったらシーズン中に何回も来れるのに、、と思いつつ、破産しない程度に心残りのないようにいっぱい摘みました。


さて、こちらの園では、ラズベリーのほかにも摘み取りのできるベリー類がたくさんあります。この日、ラズベリーと一緒に摘んでいく予定にしていたのがこちら。
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・・・えーと見た目はちょっと似てますが、、これはボイセンベリー(Boysenberry)。こちらではブラックベリーの一種として紹介されていましたが、厳密にはラズベリーとブラックベリー、そしてローガンベリーの交配種です(ちなみにローガンベリー[Loganberry]自体もラズベリーとブラックベリーの交配種)。濃いワイン色が採り頃。ラズベリーのさわやかさと酸味、ブラックベリーのコクのある甘さがあいまって、なかなかおいしいのです。


とまあそんな感じで、実を厳選しつつせっせと摘んでいるうちに(主に連れの家族が)(わたしはうろうろ写真を撮るので忙しかったので)(汗)、カゴもいっぱいになってきました。
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これで確か、ラズベリーが1.2kg、ボイセンベリーが600gくらい(だったと思う。確か。メモをなくしたので記憶があいまい、、全然違うかも)。2人半で(←わたしは半分遊んでいたので1/2人分 汗)、摘み始めて30~40分くらいだったでしょうか。


それにしても薄曇りだったのが薄ら晴れ(?)になり、日陰のないベリー畑にいると、帽子をかぶっていても暑くてふらふら、、。
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わたしがベリーを並べて写真を採っている間に、家族は園内(って思いっきり開けたスペースですけど)をきょろきょろ見て回っていて、「こっちにスグリがあるよー」と言うので、わたしも摘んだベリーをいったんお店の方に預けて後に続きます。


で、すぐり。
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この写真だと見づらいですが、赤いのがレッドカラント(redcurrant)。わたしはこれを「赤スグリ」と認識していましたが、家族などは「フサスグリ」と呼んでいました。


レッドカラントは、信州では比較的よく見かけるもので、うちの庭にも木があるのだそうですが(←気づいていなかった  ̄▽ ̄)、ここのは木の数も生っている実の量もさすが盛大でした。


ちなみに、家族が「すぐりがあるよ」と言っていたのは、こちらのこと。
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・・・あれ、木の写真を撮り忘れましたが(汗)、これはグースベリー(gooseberry)。ブログでも今までに何度か触れているので覚えている方もあるかもしれませんが、うちのあたりでは比較的なじみのある果物です。信州でも、また先述のイギリスでのベリー摘みのときにラズベリーと一緒に摘んだのもそうでしたが、一般的には薄緑色のもののほうを見かけるのですが、緑色のものも熟れると紫色になります(もっとも、品種の違いもあるようです)。ここのは緑色のが熟れたのか、こういう種類なのか聞き忘れましたが、甘くておいしかったです。


ちなみにグースベリーは日本語ではセイヨウスグリと呼ぶようですが、信州では(いや一部の話かも)ただ「すぐり」と言うとこのグースベリーのことで、赤いスグリは「フサスグリ」。なので、わたしがレッドカラントのつもりで「赤スグリ」というと家族には「グースベリーの熟れて赤紫になったやつのこと」だと誤解されたりして、ちょっと混乱でした・・・。


ともあれ、家族がこの赤いグースベリーをせっせとたくさん採っている間、わたしはすぐり関連コーナー(?)のさらに奥へ。
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・・・っていきなりスグリじゃないですが、これはマルベリー(桑の実)。これは先月、近所でたくさん採らせてもらったので今回は余裕で(?)パス。


で、すぐりコーナー。
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レッドカラントがさらにたくさん。これぞ鈴生り!


そして、赤の次は、黒。
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ブラックカラント(blackcurrant)。黒スグリです。お菓子やお酒などで「カシス」と呼ばれるのはこのブラックカラントのことです。カシスにはなじみがあったけれど、木に生っているところは初めて見ました。レッドカラントはうちにもある(らしい)けど、これはない。グースベリーもレッドカラントも比較的、冷静に流しましたが、ここで一気にテンションが上がり、新たにカゴを借りて摘み取り開始。


しかし、わたしのテンションが振り切れそうに上がる理由が、その先にありました。
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これです、これ。ホワイトカラント(white currant)。日本語では、えーと・・・白すぐり?(たぶん)。レッドカラント、ブラックカラントはともかく、ホワイトカラントをご存じの方はあまり多くないかもしれません。


わたしが最初にホワイトカラントという存在を知ったのはもう何年も前、イギリスのお菓子の本の写真で見て、かわいー!と感激したのでした。その後、フランスやイギリスのマーケットで見かけたことがあるのですが、旅行中で買っても使えないのであきらめたため、実際に手に入れる機会はこれが初めて。もちろん、木になっているのを見たのも初めてです。
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光にあたると向こうが透けて見えそうな透明感。ほんとにキレイでうっとりです。もちろん、この日のいちばんの目的はラズベリーで、それを心行くまで摘んだのは嬉しかったけれど、期待していなかったものという点では、このホワイトカラントを見つけたのがこの日の大収穫でした。


(・・・で、夢がかなった~!と喜んで帰ったその日に、こちらでピンク色のカラントなるものを見て、ガツンとやられた気分に。。もうすっごいかわいいのです。次はこれを手に入れるのが夢だなー、と思った次第でした。きりがないですねぇ、、。)


ともあれ、赤白黒のすぐり三昧~。
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・・・でも、「ざんまい」と言うには量が少なすぎやしないかい?と思ったそこのあなた!(←誰?)。はい、まさにその通りです。というのも、この時点でベリー摘みを始めてから1時間以上経ち、ともかく暑くて疲れてきていたのと、もうとっくに昼過ぎになっていて、おなかもすいてきていたので、「もう、ひと休みしようよー」と家族から声がかかっていたのと、わたし自身も、ベリーはたくさん摘んでいたし、すぐり類はまぁ、お菓子の飾りにする程度かなー…と思って、味見程度の量を採ってやめてしまったのです。あとでこれを激しく後悔することになります…。


いやでもまあ、これだけ採ったら後悔も何もないだろ、という気もしないではないのですが。
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この日の収穫。ラズベリーとボイセンベリーは写真に写っている以外にもう少しあります。お会計はなかなかすごいことになりましたが(汗)、満足です。ずらっと並べてにやにや。ちなみに、貴重なベリーはクーラーボックスに入れて大事に持ち帰りました。ラズベリーは(ブラックベリーも)本当に本当にいたみやすいので(前に一度泣いたこともあるし、、 ふ。)、万全の態勢で。。



さて、上述のとおりこちらにはカフェが併設されているのですが、お庭席がちょっといい感じ。
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このあと別の場所で昼食を食べに行く予定にしていたので、ここでは冷たい飲み物でもいただいて帰ろう、と話していたら、入園料にスコーンとハーブティーが含まれているということだったので(←よく見ていなかった)、あらまあ、じゃあそれで、とお願いして外の席につきました。


大きな木の下の席につくと、ふーっとひと息。日差しが強くて暑くても、日陰に入るととたんに涼しく、気持ちよくなるのが信州の夏のいいところです。
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飲み物は、レモンミントジュース。ハーブティーというよりは、しっかりミントのきいたレモネードという趣ですが、乾いた喉には最高。スコーンはパン系のふわっとしたもので、クロテッドクリームと、ラズベリーとグースベリーのジャム(自家製)がついてきました。おなかがすいていたので、あっという間になくなりましたよ・・・。


ようやくひと息つけました。
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お庭はバラのほか、いろんな花や木が植わっていて、なかなか素敵な空間でした。(※なんの花や木があったかは聞かないでください。。)


ベリー摘みがなくても、近所にあったらちょっとお茶をしにくるのにいいかもしれません。
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でも、やはり日本では数少ないラズベリー狩りができる場所、ということで、かなり遠くからもお客さんが訪れるようで、うちなんかは近いほうなのでしょうかね。


ちなみにこの日、わたしたちが着いたとき、隣にとまっていた車2台はいずれも神奈川県のナンバーでした。
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このあとの予定がなければ、木陰のテーブルでのんびりしたい気分でしたが、お茶を飲んでひと息ついたら席を立ちました。


帰り際、ラズベリーの苗木を購入。ラズベリーの苗は近所にも売っているのですが、こちらのは立派だったので、期待を込めて…。ちなみにうちの庭(日当たりも水はけも悪い)では絶対大きくならなさそうなので(失敗済み。。)、知人の方の畑に植えさせてもらっています。ついでに言うと、グースベリーの苗もあるのですが、それも、また別の方の庭に鉢植えにしてあります。。「雑草のように増える」という噂のブラックベリーは、うちの庭で瀕死状態になりつつもちょっと復活したので、その調子でがんばってくれ、という感じです。


というわけで、滞在時間はそれほど長くなかったものの、非常に内容の濃いベリー(+すぐり)摘み体験でした。
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今、この記事を書いている7月末現在、この夏のラズベリーもカラントも摘み取りは既に終了しており、現在はブルーベリーとブラックベリーが摘み頃のようです。(詳しくはホームページでご確認ください)。


ラズベリーについては、秋にもういちど旬があるということなので、また行っちゃおうかなぁなどと(苗買ったのに)今から考えています。今は・・・暑いんだろうなー。
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というか、この日も暑かった・・・。


この後は同じ伊那市内の別の場所で昼食をとり、その帰りに紫陽花寺に寄って帰路につきました。なんだかんだと1日旅行で疲れたけれど(ってわたしは車で寝てただけですが、、)、同じ長野県内でも山を越えると景色もちょっと違うし、かなり遠出気分を楽しめました。わたしの道楽(汗)につきあって一緒に行ってくれた家族に感謝です。


そして、大事に持ち帰ったベリーは、もちろん(?)いろんなお菓子に姿を変えております。
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それについては、また次に。
by zo.chika | 2012-07-27 23:48 | 散歩