冬深まり、色失せる山奥。
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山で盛りの小さな花を楽しむ
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カモミールの次は、これでした。





5月の末、信州の山奥の新緑もだんだん濃く落ち着いてきた頃。あちこちで緑の上がほんわりと白く染まります。
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それがアカシアの花。信州に来る前は目にしたことがないんですが、たぶん全国各地にあるみたいなので、きっと東京近辺にもあったのでしょう(草木・花全般にあまり興味がないもので、見ていても目に入らないのです、、)。


で、ここらで(というか、たぶん一般的に)「アカシア」と呼ばれているのは、厳密には「ニセアカシア」だそうです。わたしにとって、「アカシア」と聞くと最初に思い浮かぶのはアカシア蜂蜜なんですが、それもニセアカシアから採れる(っていうのか?)はちみつだそうです。
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そう言われると、花の香りも確かにアカシアはちみつっぽい(いや、逆なんですけどね、、)。


白くて小さい花がかわいいアカシア。個人的には、白い花が好きだし、地元産のアカシアはちみつを愛用しているし、きれいでいいじゃないの、くらいに思っていたのですが、農家の方などにとってはあまり有難くない木なのだそうです。ものすごい勢いで伸びていろいろ邪魔になるらしいので・・・。
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確かに、花が咲いていると、「そこもアカシア!」「ここにもアカシア!」「あそこも!」てなくらい、そこらじゅうにわっさわっさとあることに気づきます。すごい繁殖力みたいです。


さて、そんな感じで、やや「花はきれいなんだけどちょっと迷惑」なアカシア。はちみつ以外に使い道はないのか、と思っていたら、「花を天ぷらにして食べるんだよね~」と母が言ったのを聞いたのは2~3年前だったでしょうか。花を天ぷら!?と、そのときは驚いたのですが、今年は「ぜひ食べてみたいじゃないか」という気分になったのです。


なわけで行ってきました、アカシアの花を摘みに(収穫に?)。
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そこらじゅうに生えているとはいえ、あまりに車通りの多い道(※ええ、田舎だってそんな道もあるんです)の脇のものはどうかと思われ、(ひときわ)山奥に入ってきました。


これが今からちょうど1週間前くらい。里のほうの花はもう満開!という感じでしたが、食用には咲き掛けくらいの花がいいと読んだので、ちょっと日陰くらいで、今朝開いたとこ!みたいな感じの花を摘んできました。
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わっさわっさと。(※採った量はもっとあった)


ところで、2か所くらいで摘んだら、花の茎とか「がく」(?)の色がちょっと違ってました。
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緑のと赤っぽいのがあるのが判るでしょうか。緑のほうが若いとか?とも思ったけれど、赤いのも別に萎れているわけではないし、ちゃんと花の香りもしていたし、きっと種類がちょっと違うんだろう、ということにしておきました。本当のところは謎です。


さて、材料を手に入れたら、まずはこれです。
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はい、アカシアの天ぷら! ・・・って実を言うと、最初に摘んですぐに作る暇がなかったので(※母が)、これは数日後、改めてちょこっと摘んできたのを揚げました(※母が)。


母は、アカシアの天ぷら天ぷらとわたしがうるさいので少々驚いた様子で、「別に味がどうのこうのっていう食べ物じゃないよ」と念を押しつつ味見に揚げてくれたわけですが、念願かなって食べてみた感想は、、、えー普通においしかったです。衣が軽くてさくさくで…ってそれはアカシアの問題じゃないんですけど(汗)。くせがなくて食べやすい、と言うと聞こえがいいような悪いような。。
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母は房状のまま衣をつけて揚げていました(洗ったらちょっと花が落ちちゃいましたが、、)。花を茎から外して、かき揚げ状態(?)で揚げることもあるみたいですね。茎もからっと揚がっているので食べられましたよ。


ちなみに今回は日本式に(?)、普通に天ぷらにして塩を振って食べましたが、ネットで調べていたら、イタリアのフリッターとか、フランスのベニエとか、諸外国では甘く揚げて食べたりするようです。それも試してみたいなー、と思いつつ、今年はもうちょっと遅いので(現在、近所の花は開ききっちゃっている)、また来年以降のお楽しみということで。




さて、どうせ花を摘みに行くなら、天ぷら以外にも他に何か作るものはないかね、と事前にネットを徘徊してレシピやアイディアを探しておきまして、晴れてアカシアの花を入手したところで、いくつか試してみました。まずはこんなの。
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・・・えーとアカシアはどこだ??


あ、いちごの上に載っかってるやつね、と思われるでしょうが、それは単なる飾りでして、えー主役(?)は横の茶色いの。アカシア花の香りのシロップにしてみました。色が茶色いのは、普段使いしている茶色い砂糖を使ったせいです・・・。こんなときは白い砂糖にすればよかったかも。。


作るのは簡単で、砂糖と水を煮たてたところに、きれいにした花を入れて冷まして香りを移すだけ。こちらを参考に、砂糖の一部をはちみつ、水の一部を白ワインにして作ってみました。
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見た目は茶色くてさえないけれど、とてもデリケートでやさしい味でした。アカシアの香りはほんのり、ふんわりする程度。ここでは自家製リコッタ+いちご(ここ最近のお気に入りです)にかけてみました。あとはヨーグルトにかけたり。あっさりめに淹れた紅茶に入れたのもなかなかでした。


はちみつと組み合わせて、もうひとつ。
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冷たいおやつに。アカシアとはちみつのミルクプリンです。


・・・という呼び名は、後から苦し紛れにつけたもので、当初の意図は「アカシアのパンナコッタ」でした。牛乳と生クリームを合わせてゼラチンで固めるパンナコッタ、作るのがきわめて簡単なのと、シンプルなので他の味のベースにしやすい、というわけで、わたしが何かにつけてやたら作るお菓子なのであります・・・。ついこないだもカモミールで作ったばかり。あまりに安易というか、ワンパターンなので、せめて呼び名だけでもちょっと変えてみようと思った次第です。(←無駄な抵抗)


呼び名はともかく、それです。
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カモミールのときと同様、牛乳・クリームに花を入れて温め、ひと晩置いて香りを移したところで濾して花を取り除き、はちみつ少々で甘みをつけて(当然アカシアはちみつ)、ゼラチンを入れて冷やし固めて作ります。


で、今回は、生クリームが少ししかなかったので、大部分は牛乳で作ったため、かなりあっさりした仕上がりになりました。 これだけクリームが少なければ、「パンナコッタ」とは呼べないはずなので、やっぱりミルクプリンだ! (←しつこくこじつけ)
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食べる前にほんの少しアカシアはちみつをかけました。これ、シンプルだけどほんとにおいしかったー。アカシアの花だと知らないで食べたら、たぶん何の香りだかわからないのではないかと思うけれど、ほんのり甘くてやさしい花の香りで優雅な気分になります。 気分だけね。



さて他にも、アカシアを使った料理としては、ケーキに焼きこむとか、卵焼きに入れるとか酢の物にするとか、調べたらそれなりに出てきたのですが、今回はタイミングがうまく合わず、あまりいろいろ試せず・・・。
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いちばん最初に大量に摘んできたときに、大量に洗って大量に乾かしてきれいな花を選んで、、とやっていたら息切れした、というのもあるかもしれませんが(←アホだ・・・)。


で、その大量に洗って選別した花で、天ぷらよりもお菓子よりも先に、最初にしたのはこれ。
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でろ~んとな。


信州に来てから、地元産のはちみつがかなり手頃に買えるので、お菓子作りなどにはちみつを使う頻度がかなり増えました。わたしが主に使っているのは、色も味も香りもややワイルドな百花蜜(※複数の花の混ざったはちみつの総称なので、濃いのから軽いのまで、作り手が違えば味も異なります)と、マイルドでくせのないアカシアはちみつです。


これが薄い黄金色で比較的さらっとしているので使いやすく、デリケートな風味の素材を使うときはたいていこれ、という感じで、「アカシアはちみつはクセがない」と思っていたわけですが、今回アカシアの花そのものを食べ物に使ってみて、改めてアカシアはちみつはアカシアの花の個性を持っているんだなー、と実感したのでした。



だから、アカシアはちみつの「アカシアらしさ」を際立たせるならば、アカシアはちみつにアカシアの花の香りをつけてみようではないかと。
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・・・というのはまたしても後から考えたこじつけで( ̄▽ ̄)、実際には単に、今までもはちみつに果物とか花とかをつけてみていた流れで、アカシアでも試してみよう、と思っただけです、はい。こないだカモミールも漬けてみたところだし。


漬けるといえば、ついでにあれも。
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はい、酒です。アカシア酒。やっぱりわたしは果物やらハーブやら何でも・・・(以下省略)


「アカシア酒」というのも、調べると結構出てきますね。今回は、試しに2種類漬けてみました。ひとつはこんな感じのを参考に、単に果実酒用の蒸留酒(ここでは家にあったホワイトリカー使用)に漬けるもの。先に花だけ漬けて、あとから砂糖を入れます。もうひとつは白ワインを主体にラムを少々入れて漬けるもの。先日のカモミールのときに使ったこちらの作り方をほぼそのまま流用してみました。
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というわけで、酒漬けにはちみつ漬け、、とパンナコッタに限らず同じものばかり作っている気はするのですが、まあいいのです。ひとつひとつは少量なので、味見程度。こうやっていろいろ試してみるのが楽しいのです。



ときに、そもそも今回なぜ急にアカシアをとってきて食べ物に使ってみようという気になったのかというと、そこらじゅうに生えているから、というのはもちろんあるのですが、直接のきっかけは、エルダーフラワーです。
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ブログにも今までに何度か書いたことがありますが、わたしはエルダーフラワーコーディアルという飲み物が大好き。マスカットに似た(とよく言われる)、甘くてさわやかな香りがなんとも言えずいいのです。ずいぶん前から市販のものを楽しんでいたのですが、生の花が手に入れば家で自分で作れる、というのを知ったのはここ数年のこと。さらに、以前自家製のものをイギリスからおすそ分けしてもらったら、それが感動的においしくて、生のエルダーフラワーがほしい熱が一気に燃え上がったのです。


・・・しかし!日本ではそのエルダー(和名:セイヨウニワトコ)の木が全然見つからない。信州は気候のせいなのか、日本では一般的でなくてもヨーロッパでみるような野菜や果物が結構よく育つようなので(ルバーブとか杏とかプルーンとか)、ひょっとしたらエルダーフラワーも・・・と思ったのだけれど、知っている人もいない模様。ネットで調べると苗は売っているようなのですが、そのへんに生えているという話はやっぱり聞かない。イギリスや北欧などではそこらじゅうに生えているらしいのですが・・・。


(※ちなみにこれ↑↓はアカシアの写真です。エルダーフラワーの写真はないので。というか咲いているところを見たことがないので・・・。涙) 


で、コーディアルのほかにエルダーフラワーを使う方法として、フリッターにして食べる、というのがあるそうで、今年もそんな話を聞いていたら、なんだか無性にうらやましくなって、エルダーフラワーがないならせめてアカシアでも、、と思いたったのでした。
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エルダーフラワーもアカシアも、どちらも初夏に咲く白い花で、どちらも揚げて食べる習慣があると。おまけに、どちらも木に勢いがあって、育つところでは雑草のごとく大きくなる、というのも何だか似てるではないですか(←こじつけ)。


ま、香りは全然違うんですが、「初夏の花の天ぷらを食べた」ということで、ちょっと気が済んだのでした(←単純)。でもいつかエルダーフラワーの実物も手にしてみたいものです。



というわけで、これまた初夏の味、でした。
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そうそう、田んぼもだいぶ緑になってきましたよ。梅雨入りしたことだし、いよいよ夏が近づいている感じです。昨夜は寒くて暖房入れましたけど・・・。
by zo.chika | 2012-06-13 23:51 | 一日一膳