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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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春の味 夏の光: ローマ 2012年3月
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皮をむきつつ、ぽくぽくと。





コペンハーゲンを発ち、雪に覆われたアルプスを越えて着いたのはイタリアのローマ。
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コペンハーゲン同様にいい天気で、かつ、さらに暖かく。いろんな花が咲き乱れていました。まさに春爛漫。


久しぶりに会うローマ在住の友人が、1歳になる赤ちゃんを連れて駅まで迎えにきてくれて、宿に荷物を置いたあとは近所のカフェでしばしおしゃべり。夕食も一緒に食べに出かけて早めに寝た翌日は、朝から一緒に出かけました。
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連れて行ってもらったのは近所のマーケット。衣料品などもありましたが食品、それも野菜が中心。新鮮な野菜がぎっしりと、うずたかく積まれるさまは壮観。あーイタリアにきたねー、と実感。


ちなみに手前に写っている大きいのはアーティチョーク。日本ではなじみのない野菜で、特に生のものは店でもほとんど見かけないのではないでしょうか。ちょうどこの頃が旬の盛りだったようで、どこに行っても山積みになっていました。昨年、イタリアから日本に戻られたこの方に「わたしの分もカルチョーフィ(アーティチョーク)食べてきて~」と言われておりましたので、とりあえず買って写真送っておきましたよ(←嫌がらせか?)。


で、ほかにも旬のものをいくつか買い込んだなかで、今回のヒットはこちら。
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真ん中に山積みになっているもの。グリーンピースです。日本でも季節になると鞘入りのが出回りますね。これを見たSigridが、「Peeeeeas!!!(グリーンピース!!!)」と飛び跳ねんばかりの勢いで喜んでいたのがかわいらしく、おもしろくて思わず大笑い。長い冬の終わりに春の訪れを告げる野菜の初物を目にする喜びは、言葉にしがたいもののようです。


そんなわけで、グリーンピースを山ほど、それから他のものも買い込んで、Sigridのお宅へうかがいました。
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お昼を作っ(てもらっ)て一緒にいただくのです。


おなかをすかせた赤ちゃんの食事から先に彼女が準備する間、わたしは赤ちゃんのお相手をしつつ、重要な任務につきます。
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それはグリーンピースの鞘をむくこと。春先の短い期間出回る生のグリーンピースのいちばんおいしい食べ方というと、豆ごはんとか、さっと湯がいてサラダとか、まあそんな感じだと思っていたのですが、欧米では「鞘をむいてそのまま食べる!」という意見が結構多いのです。生のままかぁ、、と思って試したことはなかったのですが、Sigridにも勧められて、鞘をむきながらぽりぽり食べてみたら、これがおいしい。採りたてのものは豆が柔らかくて甘く、塩も油も何もいらない。うむ、こりゃいける、とぽりぽりぽりぽり。近所のデリで買ってきた地元産のワインも進みます。


むいたうちの辛うじて半分くらいは料理分にまわして(^^;)赤ちゃんと遊んでいる間に、われわれのお昼の準備ができていました。
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アーティチョークのローマ風(ハーブなどで風味をつけてマリネしたもの)に、しゃきしゃきのpuntarelle(プンタレッラ)のサラダ、そしてグリーンピースのカルボナーラ。カルボナーラはtonnarelli(トンナレッリ)というローマの伝統的なパスタ。太めで腰があってもちもちしていて、日本人のわたしにはうどんみたいな感じ。おいしい~。


さらに、ワインと同じく近所のデリで買い求めた地元産のリコッタチーズも味見。軽いワインが進みます。
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赤ちゃんのほうは、丸のままのグリーンピースは遊んだだけで放り投げていらっしゃいました・・・。グリーンピースをペースト状にしたパスタはもりもり食べていたんですけどねー(※さすがイタリア、赤ちゃんもパスタを食べるよ!)。


そして甘いものも。
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グリーンピースと同じく初物の(イタリア産の)いちごをマーケットで買ってきていたので、オレンジの絞り汁とミント、少々のはちみつでマリネして、少し甘みをつけたリコッタチーズに添えていただきました。ほんのり甘いいちごに、軽くてミルキーなリコッタは軽やかで春らしいデザートでした。


その後、夕方までほかの用事を済ませたあと、夜はまたSigridと一緒に食事に出かけました。彼女の行きつけの近所のレストランへ。
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せっかくローマにいるのでローマの名物料理を、、というわけでいくつか頼んでみましたが、ローマではとにかく肉!という感じ。あんな肉料理とかこんな肉料理とか(←忘れました、、)おいしかったのだけれど、いちばん記憶に残っているのはこのアーティチョークのユダヤ風。ユダヤ人の多いローマで有名な料理だそうです。小ぶりのアーティチョークが、ごらんのとおり丸のまま、からりと揚がってでてきます。外側のぴらぴらのガクの部分はかりっと、内側の芯の部分はほっくり柔らかく。とってもおいしかったです。


結構遅くまでおしゃべりをしたあとは、あわただしく別れを告げ、わたしは宿に戻って荷造り等々。翌日は早朝に移動を控えていたので。
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こうして、短くも充実したローマ滞在の前半が過ぎていきました。


+++



で、後半。
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イタリアの南の島で10日間ほど過ごした後にローマに戻ると、さらにいろんな花が咲き乱れていました。これは藤の花、、?動植物にはひじょーーーーに疎いわたしでも、「藤の花にはまだ早いんじゃ・・・?」と驚いたくらい。


ローマには午前中に到着し、午後は町中に出かけました。
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昼過ぎに、ローマでワインテイスティングの会を主宰しているこちらの方のスタジオに訪れて、遅めの昼食をご一緒しました。おしゃれな店が立ち並ぶMonti(モンティ)地区で入ったのはAromaticus。ガーデニング関連のものやオーガニックの食料品を扱う小さくも明るい店の奥にはテーブルが並び、軽食をとれるスペースになっています。そこでオーガニックのサラダと、ほんのり泡の軽いワイン、同じ通りにある店のおいしいパン、そして写真には写っていませんがビーフタルタルを食べながら、ワインの話、ブログの話、イタリアの話などで盛り上がりました。食後にはケーキも2種類。フランス風でおいしかったです。でも甘いものはそれほど、、というHandeの分もわたしがほとんど食べましたーー。。


お店を出て別れたのは4時近くだったでしょうか。まだまだ日が高く、まぶしいなか、散歩がてら帰り道を歩きました。
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ここも通りましたよ。こんな遺跡が町のど真ん中にあって、その真ん前を普通に車が通っていく様子はなんだか現実離れしていて不思議なものです。


この日は朝のフライトで、朝5時前から動き出していたので、夕方頃にはもうすっかり疲れて、夜はさっさと寝てしまいました・・・。翌日は午前中は用事を足して、午後から外出。この日もぴかーっといいお天気のなか、再びSigridと待ち合わせをして町をぷらぷら歩きました。調理器具店などをひやかしたあとに、こちら(※音出ます)の高級食料品店で舞い上がっていろいろ(主にチョコレート・・・)買い込み、それからジェラートのお店へ。


連れて行ってもらったのはGelateria dei Gracchi。人気のお店のようで、狭い店内はお客でぎっしり。いろいろある中から迷って選んだのは3種類。
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ピスタチオ(ジェラート屋さんに行くと必ず食べる)、zibibbo(ジビッボ・・・シチリアの甘口のワイン)、はちみつ+コメ(!)。どれもおいしかったです。ちなみにお米入りのやつは、見たときはぎょっとしましたが、ライスプディングのアイスクリーム版と思えば納得(<ライスプディング好きなもので)。あ、コメがぎっしり入っているわけではないですよ。


ジェラートが溶ける前にと急いで食べつつ、少し歩いてベンチのある場所へ。
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街路樹の満開のピンクの花が西日を浴びて輝いていました。


午後5時半すぎ。ヨーロッパは夏時間になったばかりで、まだまだまだ明るい。
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われわれもゆっくり帰路につきました。

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翌朝のフライトでローマを離れることになっていたので、この日もこのあとはあわただしく荷造り。夜、最後にもう一度Sigridと会ってお茶を。
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最後に持たせてもらった手土産のひとつがこちら、手作りのtarallini(タラッリーニ)。プレッツェルのような、ほんのり甘いお菓子です。ぽりぽりぽりぽり食べていたらあっという間になくなってしまいましたよ。



というわけで、ローマ滞在の後半も終わり。同時に2週間のイタリア滞在も終わりです。
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イタリア最後の朝食は、リコッタチーズとシチリアで摘んできたオレンジ。リコッタはローマ滞在前半にSigridのお宅でいただいた、近所のデリのもの。最後にもう一度おいしいリコッタが食べたくて前の日に買ってきました。ちょっと砂糖でもかけて食べようと、「少しだけ砂糖をもらってもいい?」という不思議なお願いをしたわたしに、彼女が砂糖とともにくれたのは少量のコーヒーの粉。「リコッタに砂糖を加えてよく混ぜて、そこにコーヒーの粉をちょっとふって食べるとおいしい」とのこと。彼女自身、出身地のベルギーからイタリアに移り住んだ当初、おいしいリコッタチーズに感激していたとき、イタリア人がそうやって食べるのを知ってしばらくはまったそうです。ちょっとお手軽なティラミスみたいでおいしかったですよ。



今回のイタリア滞在については、ローマの分を含めて彼女に本当にお世話になり、またローマでは楽しい時間を過ごしてお土産までいろいろもらって、短いながらも忘れ難い滞在になりました。また近いうちにどこかで会おうね、と約束してお別れしました。
Thanks Sigrid!! xxx
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近いうちに戻ってこられることを願いつつ。
by zo.chika | 2012-04-17 10:28 |