満開の桜の下でお弁当広げて
これぞお花見!な、お花見でした。
4月の最終週、ようやく
信州の山のうちのあたりも桜が咲きました。桜が咲いたらお弁当持ってお花見に行くべし、と近所の桜名所の開花情報をちょくちょく確認してその時期を心待ちにしていたのに、急に気温が上がったせいか、咲いたと思ったらあっという間に満開に。折しも天気が下り坂の予報だったので、散る前に行けるかな~、とそわそわしていたのでした。
週の半ば、皆の都合がつく日は雨の予報だったのですが、前日の夜になって予報が変わり、何とか持ちそうな雰囲気に。よーし!とお弁当メニューを決め(ってたいしたものはありませんが)、当日は朝からお弁当を作って、昼過ぎに出発。
向かった先は、小諸の園古懐・・・じゃなくて懐古園。
厳密には
小諸城址 懐古園。懐古園という名前くらいは聞いたことがあったような気はしたけれど、自分で実際に訪れたのは(たぶん)初めて。お城の跡だったのですね~。電車で来ると、この三の門をくぐって入ることになります。(車で行ったので、駐車場から行くと門の内側に直接入りました。)
平日の昼間だったのでガラガラかな~なんて思っていたら、それなりに人が多くいました。いやいや、当地では立派な観光名所(そしてお散歩スポット)ですもんね。
人力車ガイドが出ていました。桜の木に懐かしい郵便ポストに瓦屋根に人力車。なかなか絵になります。
さて入園料を払って中へ。
さっそく満開の桜です。
カメラを持ってうきうき散策。
桜じゃない花もあったかもしれませんが、、まあそれはさておき。。
のんびりしていたら、「おなかすいた~お弁当にしよ~」と騒ぐ人がいたので(お昼の時間をだいぶ過ぎていたし)、ともかく先に食べて
黙らせる落ち着くか、ということで、とりあえず先を急ぎます。
園内には神社もあります。
その名も懐古神社(そのまんま)。
結婚式をされている方がいましたよ。
噴水のある池は花吹雪で水玉模様になっていました。
・・・あ、お弁当ね、はいはい。。ということで、次~。
さて、ちょっと先に階段があるのでのぼってみたら、
おっおおっおおおっおおおお~っ!
ちょっと高台(石垣の上だった)から見下ろす馬場に一面の桜。
石垣の上にも立派な桜の木が並んでいました。
満開のソメイヨシノの間にあって、紫がかったピンク色でひときわ目立っていたのがこちら。
「小諸八重紅枝垂」。懐古園が誇る名木だそうです。ソメイヨシノよりも見頃は少し遅く、七分咲きくらいのようでした。
それでも見事な姿。
・・・あ、弁当ね、はいはいはい。
馬場(広場になっているところ)におりると、ベンチに腰かけたり、シートを敷いて座ってお花見をする人々があちこちに。
大きな桜の木の下のベンチを陣取って、いざ、お弁当。
じゃーん!(ってほどじゃないけど)花見弁当です。
本日のメイン(?)は桜ごはんのおにぎり。「桜ごはんが食べたい」としばらく前から母が言っていたので作ってみました。実はわたしは(実は母も)桜ごはんを作るのは初めてだったので、作り方をネットで検索して適当に物色。
こんなあたりを参考にしてみました。もち米を半分混ぜたおこわ仕立てです。桜の花の塩漬けを軽く塩抜きして一緒に炊き込み、炊き上がりにも少し混ぜました。梅干しを漬けた赤い梅酢も少し混ぜて炊いたので、かすかーーーにピンク色です。桜餅風に桜葉にくるんで花の塩漬けを載せて仕上げ。
おかずは、赤、黄、緑が揃うように旬の野菜を入れて適当に。
菜の花のからし和え(海老入り)、鶏のささみとアスパラガスの胡麻和え、そら豆とチーズ入りの卵焼き。で、残ったそら豆と、プチトマトと、黄色いみかん(名前失念、、甘くておいしかったのに・・・)を詰めただけ。手の込んだものはありませんが、どれも結構おいしかったです。ま、外で食べると何でも2割増しくらいでおいしくなりますけどね、、。
ちなみにピンクの飲物は、桜風味のカクテル・・・風のノンアルコール飲料。本当はロゼのシャンパンといきたかったのですが、当初、運転手の都合でお酒はなしになる見込みだったので、ビール風味のノンアルコール飲料とかを用意していたのでした。あとはお茶(緑茶・ほうじ茶)を魔法瓶に入れてたくさん。
が!直前になって、運転手人員(違)の都合がついたので、現地でお酒調達~。
「千曲錦」のは、このあたりの酒蔵のにごり酒。島崎藤村が書いた詩
『千曲川旅情の歌』にも歌われている、このあたりの名物だそうですよ。売店で買ってもらったおでんとともに。
というわけで、ようやくひと息。
なんてうららかな花見日和でしょうか。
・・・なんつって、実はこの日はものすごい強風で、桜吹雪舞いまくり。お弁当の写真を撮っている間にも花びらがたくさん飛んできました。
でも、気温の面では暖かで、晴れ空ではあるけれど快晴ではないので眩しすぎることもなく、風さえなければ本当にうららかな春の日、という感じでした。風もそのうちやんでたし。
そのまま昼寝しそうでした。
・・・いやいや、せっかくですから桜も見ますよ。
閑散として寂しい、というわけでもなく、激混みというほどでもなく、ちょうどいい感じでした。
さて、花見弁当はデザートつきなのでした。
買ったものと作ったものを取り混ぜて簡単に。いちおう花見を意識してピンク(とか赤)をテーマに、桜エビのおせんべい、ヨーグルト寒天といちごの桜はちみつがけ、桜のマカロン、桜クッキーであります。お伴はほうじ茶。
このうち自分で作ったのはクッキーと寒天。寒天はただヨーグルトを固めて角型に切っていちごと合わせただけ。桜シロップ入りのほんのりピンクなはちみつを持っていき、少しかけて食べました。
桜のマカロンとココナツのメレンゲ(雲がモチーフだそうです)は先日行った京都で買ってきた
こちらのもの。クッキーは
こちらのレシピを参考に、生地にちょっと桜餡を入れたりして適当に作り、桜リキュール入りのアイシングをかけてみました。甘いものばかりだったので、しょっぱいおせんべいも持ってきてちょうどよかった。
というわけでこの花見弁当、前日までの準備はなしで、当日の朝7時くらいからのんびり作り始めて、お昼くらいにはデザートも含めて作り終わったので、って書くと5時間もかかったのか!って感じですが(汗)実際には休み休みやっていたので、本当にたいしたものは作っていません。でも外で皆で食べるとそれだけでおいしいんですよね~。
このまま本当に昼寝してもよかったのですが、この時点で3時半過ぎ。園内の残りも見るか、と片付けてまた歩き出しました。
さて、さきほどの「小諸八重紅枝垂」、園内には古木が3本あります。
木が古くなって弱ってきたので、保護をして樹勢を強めているとのことです。根っこも踏んだりしないほうがよいとのこと。
で、見てください、この根っこ。
これもたぶんその桜の木の根っこじゃない??と話していたのですが、すごいですね~。
そもそも、小諸城は「浅間山の火山灰で出来ている谷と丘を利用して造られ、水を用いず、崩れやすい断崖が堅固な要塞となっています。」のだそうで(
懐古園ホームページより)、土壌が火山灰のせいか、木の根も地中に入っていかないのでしょうか(※間違っているかもしれません)、こんな感じで根が地表に露出している木をほかにもたくさん見ました。
こんなんとか。
この写真では判りづらいですが、この木は根っこの部分だけで大人の背の高さよりもずっと長いのですよ。こんな木が何本も並んですごい迫力でした。
さらに奥の展望台から千曲川を臨む。
川側は断崖絶壁。昔はこうして敵の侵入から城を守っていたのですね。
さて馬場のほうに戻ります。
さきほどの高台(城壁?)にのぼると、天守台(天守閣があったところ。写真では松の木が立っている場所)につながっています。
花見客を下目に天守台へ。
天守台からの眺め。さきほど見た「小諸八重紅枝垂」を上から見下ろす場所です。それにしてもここ、結構な高さなのに、手すりとか囲いとかもないのですよ。今どきめずらしいかも。高いところが苦手な方は結構足元がすくむかもしれません~。
ちなみに左側に見える大きなソメイヨシノは、懐古園の「桜開花状況観測の木」。つまり、この木を見て「開花」「満開」の情報を出すということですね。ちょうどこのとき、満開も満開、あとは散るだけという状態でした。満開を狙っていたとはいえ、ほんとうにちょうどいい日でした。
また花吹雪~。
さて、だいぶ薄暗くなってきたので、ぼちぼち帰りますか。
夕方以降は、昼間と入れ代わりで夜の花見客がぞくぞくと入ってきていましたよ。
ちなみに懐古園のなかには、そのほかにも、
神社のわきには旅館とか
蕎麦屋とか
弓道場とか、、なんだかいろんな施設がありました。(さーっと見ただけ。)
その他の観光スポットとしては動物園や遊園地、美術館などもありますが、この日はすべて素通り。。でも、園内に入るだけなら300円で(※動物園も入れる)、なかなかめいっぱい楽しめるのではないかと思います。
そんなわけで、お天気はいいし、満開の桜は見たし、お弁当も食べたし、ほんとうにお花見らしいお花見を満喫した午後でした。
母も「お弁当持ってお花見するの初めて!」と喜んでくれたのでよかったです。わたしも予想以上に大満足でした。しかも(?)、帰り道で雨が降り出したので、ほんとうにいいタイミングでした。
こちらの懐古園、母たちも子供の頃から来ていたと言っていたし、花見以外の時期も、地元の人々にとっては遠足・ピクニックの定番スポットとして、昔から親しまれているようです。
桜はぼちぼち散り始めて、新緑が鮮やかになり始めてくる頃。これからの季節もいい時期ですね。
というわけで、信州のお城(の跡)で花見三昧の巻でした。