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冬深まり、色失せる山奥。
by zochika
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酒浸りの夏
じゃなくて酒漬かり、、
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いや自分が漬かっているわけじゃないんですってば。。


この夏は、信州の山で自然の恩恵にあずかり、文字通り山ほど果物を食べた数か月でした。6月のルバーブやグースベリーに始まり、7月はあんずにさくらんぼ(もっともさくらんぼは主に輸入物のダークチェリーでしたが、、)、8月は桃にブルーベリー。そのまま食べるのはもちろん、お菓子もたくさん作ったけれど、それでもまだある!というときは、お酒に漬けて自家製果実酒にしてみました。





酒浸りの始まりはえー、7月のはじめにお酒に漬けたのはこれでした。
酒浸りの夏_d0008146_22402622.jpg
あんず(と、さくらんぼも)。詳しくは7月の記事で書いたとおりです。作り方の参考にしたのはこちらですが、これは1ガロン(約4リットル)容量の瓶で作るので、全部作ると多いかな~と思い、4分の1に減量。元レシピはウォッカを使っていますが、わたしは(安い)ブランデーで。


リンクした記事に書いたとおり、お酒も、ついでに砂糖も適当に足したので、元レシピの配合からはずいぶん離れてますが、約1リットル容量の瓶に一杯に生のあんずを入れ(ここでは13~14個くらい)、お酒はおそらく最終的に300mlくらい、砂糖は150~180gくらい(たぶん)。
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(※この写真↑を撮ったあとに酒と砂糖を少し足しています。いくらなんでも少ないかなと思って。。) さくらんぼも同様に作りましたが量は量っていません。。この数字はあくまでだいたいですが、いずれにしても、日本の普通の果実酒のレシピ(こんなのとか)に比べると、だいぶ糖分が多いのは確かですね。これを、毎日瓶を振りつつ、3か月間漬けておきます。


同じ頃、もうひとつ漬けたのがこちら。
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果物じゃないですけどね、、青いくるみの実で作る、イタリアでノチーノと呼ばれるお酒。まだ熟れる前の青い実を、スパイスや砂糖と一緒にウォッカに漬けます。前から興味はあったのですが、くるみの木から青い実を採れる貴重な機会があったので、嬉しくて作ってみたのでした。作り方はこちらでも見られます。


元レシピは1リットルのウォッカで作るものですが、わたしは半量で準備(=500ml)。
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くるみは15個、砂糖は250g。風味付けにシナモン、クローブ、バニラビーン、レモンの皮が入ります。これも毎日瓶を振りながら、4~6週間置いて中身を出し、さらに半年~1年以上置くとのこと。本物を飲んだことがないので、どんな味になるのか興味しんしん。


さて、8月。
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母の家にある桃の木にたわわに実がなりました。果物は何が好きって桃が好きなわたし。さらに、今年になるまで、ここの家に桃の木があると知らなかったので、それはそれは楽しみにしていました。日本で市販されている桃はとっても大きいですが、それに比べるとかなり小ぶり(ほとんど摘果していないそうなので)。


桃はどうやって漬けようかな~、とレシピを物色しましたが、果実とお酒の配合はもちろん、桃は皮を剥くか残すか、実は何か月漬けておくか、、など皆さんいろいろ違うようです(たとえばこれとかこれとかこれあたり)。結局、市販の氷砂糖の袋の後ろに書いてあった各種果実酒の配合も併せて参考にし、適当に試してみることに。
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それも3色で!(いや厳密には2色、というか1色+無色??)。漬ける酒をブランデー、ウォッカ、そしてジンの3種類にしてみました。それぞれお酒は450~500mlくらいで、桃は皮つきの丸のままで250~300g(うちの小さい桃で3個)、氷砂糖(グラニュー糖でもいいはず)を130~150g、そして皮を厚く剥いて適当に切ったレモン1個。


お酒はウォッカとブランデーのどちらにしようか迷ったのですが、桃はたくさんあることだし、両方作っちゃえ~、と思ったところで、そういえばジンで漬けてみたらどうかしら、と思いたったのでした。去年、間違えてジンで漬けてしまったライチのお酒が意外に香りがよかったものですから。。


で!漬けたその翌日。
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無色透明の酒(ジンとウォッカ)で漬けたものは、こんなにかわいいピンク色に~♪ あんまりかわいいので、しばらくの間机の上に置いて毎日眺めてました。最終的には琥珀色~茶色くらいになるようなので、今のうちだけのお楽しみです。これも3か月くらい漬けておく予定。


そして、今年の夏は桃と同じく食べまくったブルーベリー。
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これも母の知人のお宅で栽培されているブルーベリーを何度か摘みにいき、申し訳ないくらい廉価で譲っていただきました。この夏の間に何kg採って食べたことか、、、。


ブルーベリーは果物のなかでは冷凍に向いているほうなので、かなり多くは冷凍保存しましたが(って保存する間もなく結構食べちゃってますが、、)、せっかくだし(?)、と少しだけお酒に漬けてみました。
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使ったレシピはこちら。で、これを確か半量にして作ったと思うんですが、、1/3だったかも(失念、、汗。)半量だとして、ウォッカ240ml、グラニュー糖100gくらい、ブルーベリーが200g弱(厳密には量っていないのですが、それくらい)。これは2か月ほど置く予定。


そして、もうそろそろ畑のプルーンが熟してくるはずなので、そうしたらプルーンでもお酒を仕込む予定。
えープルーンのお酒は実は2年前にも作っておりまして、、上はそのときの写真。使ったレシピはこちらで、これがまた強烈にアメリカ~ンな砂糖の多さ(汗)。このときはだいたい分量通り作ったので、生のプルーン2kg弱(2~4つ割りにして種を取る)とグラニュー糖2kg強を合わせて6週間置き、染み出てきた液体を濾して安いウィスキー1本(720~750mlですかね)と合わせて数か月置いておく、という感じ。


これ、かなり大量にできてびびり(720mlくらいの瓶に4本くらい)、さらに強烈な甘さにもびびったのですが、、かな~り濃厚でおいしかったです。今年は同じのを作るか、もうちょっと軽めのを作るか考え中。


そんなわけで、今年の7~8月に漬けたお酒、大集合。
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…ってほどでもないですかね、、ひとつひとつは結構少ないですし。でもこの他に母が漬けた梅酒もあるし、あんずやくるみも母が別に漬けているので(主にホワイトリカー使用、スパイスなどはなし)、そこらじゅうにお酒の瓶が転がってます。。
( ̄▽ ̄)


漬けた果実はだいたい、最初はぷかーっと浮いていて、しばらくすると沈んでいきます。漬け始めて2か月経っているあんずはもうすっかり沈んでいます。漬けてまだ1か月程度の桃やブルーベリーはまだ浮かんでますね。最初の頃は、瓶のなかでお酒の表面にぴったり触れるようにラップやオーブンペーパーなどを丸めて載せて、果実が液体の上に飛び出さないようにするといいかもしれません。


さて、ちょうどくるみのお酒が2か月くらい経ったので、実を引き上げることに。
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ご覧の通り真っ黒です(写真では判りづらいかもしれませんが、厳密には真っ黒ではなくて緑がかった焦げ茶色という感じ)。。最終的にこういう色になることはわかっていたので驚きはしませんでしたが、それにしてもすごい色ですねぇ。。もっとも、漬け始めて1~2週間で既にこんなような色にはなってましたけど。あと、心なしか油分が浮いているような気がしましたが、これはくるみかシナモンあたりなのでしょうかね。


くるみの実やスパイス類を除けて濾し(わたしはコーヒーフィルター使用)、あらためて瓶詰め。
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醤油じゃないですよ、、。さてこれで出来上がりと言えばできあがりなのですが、こちらあたりでも書かれているように、最低でもここから1年くらい置いたほうが味がなじんでおいしくなるそうです。なので、これらの小瓶はこれから戸棚の中で改めてお休みいただきます。


…が、試しに少しだけ味見してみました。甘い香りのする苦味のあるお酒、というのを想像していたところ、まさにそんな感じ。思ったほどアルコールもきつくなくて、飲もうと思えば今でも飲めるかな、というくらい(ほんの少しずつですが)。それにしてもいい香り!スパイスやレモンのせいか、なんだかクリスマスの匂いがするような気がしました。(クリスマスといえば、ケーキ用のドライフルーツも順調に漬かっています♪)


…さて、こうやって待つのも果実酒を手作りする楽しみのうちではあるのですが、やっぱりそんなに待っていられない!もっと早く飲みたい!という場合は、こんな方法がありました。
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ブランデー漬けに。これはあんずとチェリーでやったときのもの。Skye Gyngell の本My Favourite Ingredients (Quadrille Publishing, 2008) に載っていたBrandied Cherriesの方法です。生の果実を砂糖と一緒にお酒に漬けるという部分は果実酒と同じですが、こちらはブランデー、グラニュー糖、水を鍋で温めて、熱いうちに果物と合わせます。それを今度は桃で。


わたしは元レシピの1/2くらいの量で作りましたが、桃は皮をむいて4つ割りに。で、切ったそばから果汁がかなり出てくるので、漬けるシロップの水分の代わりにこの果汁を使用(なのでシロップがやや濁っています)。桃の実が正味で500g強、ブランデー約250ml、グラニュー糖60g、水(ここでは桃の果汁)を60ml(大さじ4)。レシピ通りだと果実が全部浸からないので、お酒が若干多めです。
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こちらはあくまで果実を食べるのがメインなので、普通の果実酒よりも酒に対する果実の割合が高い(と思う)し、水が入るのもおもしろい。そして何より、液体を温めてから生の果物と合わせることも考えると、「果物のシロップ漬けに酒を大量に入れた」という感覚でしょうか。でもこのシロップが、お酒として飲んでもなかなかいけるのですよ。


冷暗所で1週間置いたらあとは冷蔵庫で保存するとのこと。ただ、日本の夏では「冷暗所」を確保するのが難しいと思うのですが、最初から冷蔵庫に入れてしまうと味がなじむのに時間がかかるのかなと。わたしはできる限り涼しくて暗い押し入れに4~5日入れて、あとは冷蔵庫に置いておきました。


そして、もう9月だというのにまだまだ暑いある日。夕方に涼しい風が吹いてきた頃に、氷をガラガラ入れたグラスでちびちびといただきます。
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桃の甘い香りが心地よく、え~、「アルコールが薄い」と言っている者もいましたが、わたしはこれくらいが飲みやすくてよかったです。ただ、あんずやアメリカンチェリーと比べると味が薄く感じたのは確かで、桃の方が全体に水分が多いからかもしれませんが、今度作るとしたら、シロップに入れる水をうんと減らしてもいいかもしれません。



と、こんな感じで、夏の果物の香りを秋、冬に楽しむべく、いそいそとお酒を仕込んで、ほくほくと喜んでいるのでした。
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えー、お酒以外の話をすると、実はルバーブもグースベリーも、そして桃もブルーベリーも、ここぞとばかりにお菓子やら何やら作りまくって、写真も一応撮ってあるのですが、、ぜんぜんブログまでたどり着いてません(汗)。辛うじて記事にできたのはあんずだけでしたね(ふ)。


ま、敗因は、作りすぎ&まとめて載せようとしすぎで結局時間がなくなる、というところかと思うのですが、、主役の果物がもう手に入らなくなってからいろいろ書いても何の役にも立たないよねぇ、というわけで、これらのネタは闇に葬り去ることに来年以降に持ち越し~~っ。。


ま、そう言いつつも、本人はまだしつこく夏の果物は食べ続けています。
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いくらなんでも食べすぎかな、と自分でも思ったのですが、先日ふと、「あと2か月もしたら、生で食べられる旬の果物なんてりんごくらいになっちゃうじゃん、、」ということに気付き、それ以来今しかない!!とためらいなく桃とかネクタリンとかブルーベリーとか食べまくっています。お店から消えてなくなるまで食べ続けるよ!(鼻息荒)
by zo.chika | 2010-09-11 23:51 | 一日一膳