冬深まり、色失せる山奥。
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イタリア土産 その2: のせる・まぜる編
シチリア島とサルデーニャ島の味を日本で
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シチリアもサルデーニャも行ったことありませんが。






イタリアからのお土産、ピアディーナに続く目玉その2はボッタルガ(bottarga)、つまりからすみでした。日本でも珍重される高級食品で、日本ではぼらの卵を使うことが多いようですが、他の魚(まぐろなど)でも作られます。わたしは日本で日本のものを食べたことはあまりないのですが、もうずいぶんと昔、東京は御茶ノ水にあるイタリアンレストランでボッタルガのスパゲティを食べて「これはうまい」と思ったのがボッタルガ好きになったきっかけでしょうか。
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その後、イタリア旅行の際に瓶詰めの粉末のボッタルガを買って帰って家でパスタを作ったりしたことはあったのですが、ここ何年かはすっかりご無沙汰していました。東京でも日本産のからすみも輸入のボッタルガも買えるのですが、何せ高いのでそうそう手が伸びません。


で、からすみの存在も普段は忘れていたのですが、今から数か月前、t-fortunatiさんがサルデーニャに旅行されて(旅行記はこちら:1234)、当地で買い求められた食材を使って料理されていた(記事はこちら:その1その2)なかにボッタルガもあって、わたしのからすみ熱(?)が再燃。


「いいなぁ~~ボッタルガのパスタとか大好きなんだよーーー」と羨ましい光線出まくりなメールを送りつけたところ、「えーそうだったんだ!じゃあお土産に買ってくから!」とのお返事が。ほんとですか~(嬉)!!しかもサルデーニャで購入されたボッタルガが残り少ないからと、ご近所でわざわざ買い足してきてくれました。瓶詰めの粉末をひとつと、塊のをゴロゴロ、ゴロゴロと!ありがとぅ~~(嬉涙)。
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さて、それをわくわくと待っていたちょうどその折、いつも楽しみに見ているイタリアの食べ物ブログ(※イタリア語なんで全然読めてません、、写真をうっとりと見てレシピを何となく解読した気になっているだけ)で、ちょうどボッタルガのパスタの記事が出ていました。


で、そこではまぐろのボッタルガが使われていたので、「ちょうどイタリアから来るお友達にボッタルガを頂く予定なのですよ~多分まぐろじゃなくてぼらのほうですが」というようなことを書いたところ、「じつはもうすぐ日本に行くので、まぐろのボッタルガも持って行きましょうか?」というお返事が!ほ、ほんとですか~(さらに嬉)。


というわけで急遽、さらにボッタルガを頂くことができただけでなく、ベルギー出身で今はイタリアで写真家として仕事をしているチャーミングなブロガーのSigridとそのだんな様に東京でお会いする機会に恵まれたのでした。ちなみに朝っぱらから築地とかっぱ橋に行きましたよ。 


そんなわけで、サルデーニャ特産のボラのからすみ(bottarga di muggine)と、シチリア特産のまぐろのからすみ(bottarga di tonno)を、まさに偶然に時を同じくして、大好きなイタリアの食べ物ブロガーのお二人から頂く幸運に恵まれたのでした。ほくほく。
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で、その貴重なボッタルガ。手前がぼらで、奥がまぐろです。このとおり見た目からしてまったく違います。ぼらのほうがきめ細かく透明感があり、まぐろのほうはもう少しざらっとして目の粗い感じ。切っているとぼろぼろと崩れます。


わたしは多分、両方とも食べたことがあるような気がするのですが、まぐろのほうは記憶がいまいち定かでない。。。なのでどちらも食べるが楽しみ。


さーて、どうやって食べ比べるかね、と考えましたが、最初はやっぱりシンプルにパスタでしょう、というわけで、2種類同時に作ってみました。
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オリーブオイルににんにくと唐辛子の薄切りを入れて温めて香りを移したところに、茹でたてのスパゲティと、塊をすりおろしたボッタルガをからめて、みじん切りのパセリとこしょうをふっただけ。からすみはかなりしょっぱいので、塩は入れず、食べてみて塩気が足りなければふるようにします。


で、上の写真は、上がまぐろ、下がぼら。まぐろのほうがちょっとピンクっぽいのがわかりますでしょうか(というか、ぼらのほうはボッタルガの粒が全然見えてませんが、、汗)。味は、ぼらのほうがまったりとして上品な感じ。まぐろのほうが味が強いというのでしょうか、陳腐な言い方をすれば、ぼらが女性的、まぐろが男性的な味と言えるかもしれません。


まぐろのほうが粒が粗いせいもあるかもしれませんが、こうしてスパゲティに仕立てたら、おお、これは「たらこスパゲティ」の味でした(と言うと突然庶民的な食べ物になりますが、、、)。


で、とりあえずパスタを試して満足したところで、他にはどんな食べ方があるかなーと調べてみると、それなりに出てはくるのですが(このあたりにいろいろなアイディアが載ってます)、やっぱり貴重な食べ物ではあるので、からすみそのものの味をシンプルに楽しむのがいいのかなぁという印象。
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たとえばこんなの。


定番、大根との組み合わせ。日本の居酒屋で酒の肴で出てくるからすみってこんな感じでしょうか(イメージ)。薄くスライスしたぼらのボッタルガと、うすーく切った大根を重ねただけ。大葉もきっと合うに違いないと思ったのでそれも。


ボッタルガは塩気だけでなく全体的に味が濃厚で油脂分もあるので、大根のように水気が多く、辛味があってさっぱりとした素材と合うのだなぁと改めて認識。もちろん大葉も合ってましたよ。
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で。からすみは塩気が強いこともあって薄切りにするのがいいのでしょうが、こうやって食べるときは歯ざわりも楽しみたいので、あまり薄くしすぎず、適当な薄さにとどめておくのがよいかと思われます(0.8~1mmくらい?)(って測ってませんが)。


こういう一品は、やっぱり日本酒をちびちび飲みながらつまみたくなるねぇ、と言いたいところですが、あいにくわたしは日本酒を飲みつけていないので、日本酒に見せかけて(え、見えない?)白ワインでした。ぐびぐびと。


素材の味を楽しむ編、その2。
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イタリアンに戻って、ボッタルガのクロスティーニ(カナッペ)。tさんがご紹介されていたのでそれを参考に。トーストににんにくをこすり付けて、トマトと薄切りのボッタルガを載せてオリーブオイルをたらします。


ちなみにオリーブオイルはtさんがサルデーニャで滞在されたこちらの農園のもの。このオリーブオイルについては、こちらで詳しいお話とプレゼント企画がありましたが、わたしは近所のスーパーで偶然売っていたのでそれを買ってみました。軽やかで風味のよいオイルです。


さて、ボッタルガが2種類あるのは写真からも多分判るのではないかと思うのですが、じつはトーストも2種類ありました。一方(写真向かって右列)は普通のパン(フィセル=バゲットの細いやつ)ですが、もう一方(左列)は何でしょう。
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これ、じゃがいもです。下茹でして(って電子レンジですが)だいたい火を通したものを輪切りにし、パンのトーストと同じようにグリルで軽く焦げ目がつくまで焼いただけ。上にもリンクしたSFGateの記事で、ボッタルガとの組み合わせでじゃがいもも挙がっていたので、それも試してみようと思っていたところに、このクロスティーニを作ろうとして、ふと、じゃがいもも輪切りにして焼いたらトーストの代わりになるかな?と思いついたのでした。


材料的には相性のよいもののはずなので、じゃがいもを崩したりしない限りは失敗のしようはないな、と思ってはいたのですが、これは大成功!もちろんパンに載せたほうも。パン(orじゃがいも)に、オイルとにんにく、トマトの味がじんわりしみ込んだところに、ボッタルガの濃厚な風味が重なって、口の中がシアワセなことになります。これはまさに、ワイン持ってこ~い!な味です。


さて、クロスティーニと一緒にtさんがご紹介されていたのがサラダ。そこで使われていた野菜が手に入りづらかったので、何か他に歯ざわりがよくてちょっと苦味のあるような、さっぱりした野菜を合わせればいいかね、と思って適当に作ってみました。
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ラディッシュとラディッキョ、貝割れ大根のサラダに。ラディッシュと貝割れはどちらも大根つながりで、まぁからすみには合うだろう、と。ラディッキョ(=トレビス)は苦味があって、千切りにすると歯ざわりがいいので入れてみました(他の料理に使った残りがちょうどあったというのもありますが)。


ラディッシュとラディッキョをオリーブオイル、レモン汁、少量のバルサミコ酢、塩こしょうであえて、適当な葉っぱ類の上に広げて、薄切りのボッタルガと貝割れを載せるだけ。バルサミコは入れなくてもよかったかなーと思いましたが(ちょっと味が強いので)、なかなかおいしかったです。


そして、また日本に戻って
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どーん。


いちどやってみたかったのです、からすみ茶漬け。何だか甘美な響きがしませんか(わたしだけ?)。薄切りのボッタルガに、大葉と三つ葉、海苔、しょうがに、ねぎも入れたかったけれど買い忘れたのでなし。昆布だしをかけようかと思いましたが、このときはほうじ茶で。


だだーっとお茶を注いで
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熱いうちにさらさらと。


ちなみに、からすみの味というのは濃厚ではありますが、同時にとても繊細でもあり、使い方によっては結構たくさん入れないと味がわからなくなったりします。お茶漬けもそのひとつでした。食べながら、もっとがしがしとからすみを足していきましたとも。からすみがたくさんあるときならではの食べ方と言えると思います。あぁ贅沢。


そして、今回いろいろ試したなかで、ある意味いちばん贅沢かもしれない食べ方。
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卵焼き。を、炊きたてご飯に載っけて。


えーとイメージはトリュフのオムレツなんですが(<って全然違!)、ふんわり、とろ~んと仕上げた卵焼きに、うすーくうすーく切ったからすみをたくさん載せて食べたら、さぞかしウマイのではないかと。ってこれも、元のアイディアは前出のSFGateの記事なんですけどね。


朝、ご飯(玄米)を炊いて、わけぎをたくさん入れた卵焼きを作り(油はオリーブオイルで)、炊きたてのごはんにその卵を載せて、スライサーでうすーく切ったボッタルガをどさっと。
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こしょうをふって、オリーブオイルを少しと、しょうゆもほんの少しかけて(入れすぎるとボッタルガの味が負けるので、ほんとにほんの少し、かすかに香りがする程度)、すぐに食べます。これはかなりシアワセな味でした。


とまぁいろいろ作りましたが、なんだかんだ言ってやっぱりボッタルガはパスタよねぇ、というわけで、またパスタに戻る。
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こちらはぼらのボッタルガで、既に粉末状になって瓶詰めで売られているものを使っています。パスタには気軽に使えてよいですね(ってこれも頂き物ですが、、)。


にんにくと唐辛子の香りを移したオリーブオイルとボッタルガでスパゲティ(ボッタルガには細い麺が合うと思う)をからめ、tさんのまねをしてルッコラを入れ、Sigridのお勧めに従ってレモンの皮と絞り汁を足したら、さっぱりした仕上がりになりました。


さて、多少のバリエーションはあれ、ボッタルガのパスタというとこういう感じのオイルベースのレシピが多いんではないかなぁと思うのですが、せっかくたくさんあるので、もうちょっと違うパスタも試してみたい、と思って探して見つけたのがこんなやつ。
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トマトソースがベースのパスタ。元にしたレシピはこちらですが、結構変えてます。要は辛いトマトソースのパスタにボッタルガをふって食べるものなのですが、レシピのうちハバネロは普通の唐辛子で代え、パセリもたぶんもうちょっと少ないし、仕上げにふるトーストしたパン粉もなかったので省略。


アスパラガスは、レシピにはないけれど、そろそろしなびてそうなのが冷蔵庫にあったので投入。ドライトマトは、じつはこれも立派なのをSigridからお土産に頂いたのでそれを使用。ボッタルガはまぐろのほうを使って、すりおろすのではなく薄くスライスしたのを載せてみました。


トマトソースは、先に自分で作って冷凍してあったもの(tさんのレシピでした)を使ったのですが、ちょっとパスタに対して量が少なかったみたいで、ちょっと全体的にソース少な目な仕上がりになってしまいました。。
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あと、みじん切りのはずのパセリがえらい大きいのはきっと気のせいです。ボッタルガがぼそぼそ崩れたのも目の錯覚に違いありません。


えーボッタルガとトマトは合うので、もちろんおいしかったのですが、個人的にはこれ、唐辛子が入らないほうがよかったかも。頼まれなくても何にでも唐辛子を振りかけるわたしが言うのも不思議なものですが、サンドライトマトが入ってちょっと酸味のきいたトマトソースと、パンチの効いた味のまぐろのボッタルガは、辛味なしで食べるほうがよかったかなと。オイルベースのほうが唐辛子を入れておいしいんですけどねぇ。不思議です。


さて、麺ものをもうひとつ。
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今度は麺は麺でもイタリアンではなく日本の蕎麦。オリーブオイル、ごま油、レモン汁、しょうゆ、しょうが、唐辛子などで作ったソースであえて食べる冷たい蕎麦は、これまた大好きなこちらのブログでレシピを見て以来、夏になるとよく作ります。なのでこれは、そのからすみ版。


ソースの分量は適当に材料を混ぜただけなのですが、しょうゆはかなり少なめにするのがポイントと言えばポイントでしょうか(からすみの味が隠れてしまうので)。茹でて冷水で締めた蕎麦と、たくさんの水菜、そしてまたまた貝割れ大根と千切りの大葉も。ねぎも入れたかったのですが(わけぎの小口切りとか、白髪ねぎとか)、どちらもなかったので省略。あと、唐辛子ではなく今回はわさびで辛味付けをしました。


ボッタルガはパスタのときのようにすりおろしてもよかったのですが、これは薄くスライスしたのがいいかな、と思い、そのようにしてみました。
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まったりとしたからすみに、ツーンとした辛味のわさびがよく合っていました。やっぱり蕎麦はうまい。日本人でよかった。


・・・と、何だか今回は言うことがコロコロ変わってますね(汗)、、とにかくボッタルガ、うまーい!です。どれがいちばんおいしい食べ方だったかなと思い出してみるのですが、パスタはもちろんのこと、蕎麦もおいしかったし、クロスティーニも絶妙だったし、卵焼きも最高だったし、酒の肴風も捨てがたいし、いやでもサラダも・・・と、まったくもって選べません。


で、これらはすべて、6月の終わりの1週間くらいの間に続けて作って食べてます(ブログにたどり着くのにえらい時間かかりましたが、、汗)。からすみをいちどにこんなに食べられるなんて、人生に悔いなしです(いやそれは大げさか・・・)。
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それでもまだボッタルガは結構残って(残して)ます。残りも大事にちびちびと、いやがさがさと食べます。


こんな贅沢なイタリアの味を届けてくれたお二人へ。本当にどうもありがとう~!! >T&S
by zo.chika | 2009-07-21 03:49 | 一日一膳